こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2010.12.27 新しい手帳と古い手帳
みなさまこんにちは。
今年の記念館だよりの"とり"を、なんと!わたくしが務めることになろうとは!ココロして務めたいと思います。では、はじまり はじまり?。
年末には掃除をしたり来年の準備をいろいろしますが毎年この時期、私は手帳の移行作業も行います。
みなさん、手帳はお使いですか?今は紙の手帳のみならずいろんなツールがありますものね。私は1993年くらいから途中浮気(1999年と今年2010年)をしながらも同じ会社の文庫本サイズの手帳を使ってきました。同じ手帳を使いつつも中身(使い方)には緩やかな変化があったりします。学生の頃からしばらくは、やりたいことや行きたいところ情報、こころに響いた言葉、調べもの、読みたい本、時間割等を書き付けた手帳本体の後ろに普通の罫線だけの手帳をサブでひっつけてあれやこれや書き込んだり貼りつけたりしていました。
6年ほど前に「時間の捉え方」を書いた本に出会い「あぁなるほど!」と目からウロコが落ちたのをきっかけに手帳の使い方を少しずつ改良してきました。その本によると男性と女性では時間の概念が少々異なるそうで女性は時間を「点」として捉える人が多いそうです。時間は時「間」というだけあって本当は幅のあるものなのに、です。それからというもの私は手帳にタイムスケジュール形式で予定を書き込むようになりました。1日を1本の帯と捉え目盛りを記します。何時に何をするというのを落とし込んでゆきます。案外お休みの日の予定も熱心に書き込んでいます。
今年は初めて「ほぼ日手帳」を使いました。この手帳は2008年に伊丹十三賞を受賞なさった糸井重里さんが運営する「ほぼ日刊イトイ新聞」が作っていて日々をタイムスケジュールで記すことができる上、月の満ち欠けや日本の古くからの暦である二十四節気、良いことばなどが1日ごとに掲載されていてかゆいところに手が届くといいますか手帳に書き込むのは私であることに変わりはないのですが語りかけてくる感じがして1年を楽しく過ごすことのできる工夫を随所に凝らした手帳であるなと思いました。
新しい年の手帳を前に「2011年もよい1年を過ごしたいな」と考える年の暮れです。
記念館だよりを読んでくださっているみなさま、ありがとうございます。新しい企画展「父と子 -- 伊丹十三が語る父伊丹万作の人と仕事 --」も始まりました。記念館へも是非ご来館くださいませ。スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。どうぞ、よいお年をお迎えくださいますよう!
写真は、古い手帳と、カバーをつけた毎日使っている手帳
スタッフ:多胡
2010.12.20 「父と子」展はじまりました
本日12月20日(月)、新企画展「父と子 — 伊丹十三が語る父伊丹万作の人と仕事 —」初日です。伊丹十三の父・伊丹万作を紹介する企画展なのですが、当館は「伊丹十三」記念館でございますので、ひとひねり加えまして「伊丹十三の言葉で伊丹万作を紹介する」という構成になっています。
映画監督・脚本家・文筆家として多くの名作を発表した伊丹万作は1900(明治33)年松山市生まれ。当時ほぼ不治の病だった肺結核にかかり、終戦翌年の1946年に亡くなりました。そのとき十三は反抗期の13歳。
「病床で神経質になりがちな芸術家の父には叱られた記憶しかない」、「反抗期に父を亡くしたから、父親に対して非常に複雑な思いを持ち続けてきた」と後に語っていますが、自らも二児の父となり、万作と同じ映画監督になると、深い理解と共感をもって、父であり芸術家である万作を語るようになります。
そして1995年9月に行なわれた万作の五十回忌には「父の役割は父の父の言葉を子に伝える"中間"である」として、万作の孫たちに万作について語りました。
今回の企画展では、そのようにして十三が遺した言葉を一種の「解説」としています。
十三は父の直筆原稿や愛用品、絵画などの遺品を大切に保管し、伊丹万作の記念館を作る構想を持っていました。
伊丹十三というフィルターを通すことで、伊丹万作を(歴史上の人物=遠い存在としてではなく)近しい存在としてより深く知り、そして楽しんでいただけましたら、この企画展は伊丹十三の遺志を実現する機会にもなると思います。
伊丹十三の作品と生き方が多くの人々に影響を与えたように、伊丹万作にもそのような影響力があると思います。展示されている原稿、日記、絵画、写真から、いいものをたくさん吸収していただけましたら、とても嬉しいです。
みなさまのお越しをお待ちしております。
←そして私のトっちらかった仕事ぶりの証拠写真...
(校正祭りのあと)
学芸員:中野
2010.12.13 十三饅頭
記念館だよりをご覧のみなさまこんにちは!4週間ぶりの木山です。
まだ記憶に新しいと思いますが、前回はカフェタンポポ限定ケーキをご紹介致しました。「記念館だよりのケーキの記事を見てケーキを食べに来ました」というお客様もいて、うれしい限りです。本当にありがとうございます。
今回は、当館お土産人気NO.1の「十三饅頭」についてお話をしようと思います。
以前、記念館だよりでもご紹介しましたが、館長の宮本信子は当館限定グッズにとてもこだわり、忙しい時間の合間に、グッズ担当スタッフと打ち合わせを繰り返し、熱心に取り組んでおります。妥協をゆるさない館長はハンカチ1枚をとっても、ちょっとした色合いの違いや肌触りなど、納得がゆくまでこだわり続けます。(さすが、伊丹さんの奥様です。)
そんな館長が、たくさんあるオリジナルグッズの中でも1番力と愛情を注いだと言っても過言ではない商品が「十三饅頭」です。
初めの試作品ができたのは、2007年2月12日。
宮本館長、製造元の一六本舗の久保田さん、設計の中村好文さん、館長代行玉置泰さん、パティシエの三好詩子さん、当館事務局長種岡さん、当館経理担当多胡さん、そして私、このメンバーの見守る中、試作品のチェックを行なう宮本館長。
「う?ん、少し大きいわね、ひと口、ふた口で食べられる上品なおまんじゅうがいいのよ」
「甘さはひかえめでね」
「十三って焼印を表面にポンと押してほしいの」などと、たくさんの意見がでて、何度も試作を重ね、ついに「十三饅頭」が誕生したのです。
箱のデザインは記念館をイメージして作られ、こちらもこだわっております。
黒い部分は記念館の外壁に使われている焼杉をイメージし、中庭を象って一部をくり抜いています。
くり抜かれた部分からは焼印の「十三」の文字と記念館のロゴが見えます。
この焼印の文字は伊丹十三が実際書いた文字を使っております。
このようにこだわりにこだわった十三饅頭、当館1番人気のお土産になっております。
カフェタンポポでもおひとつからお召上がりができます。
梅昆布茶と十三饅頭のセットもございますので、ホッとひといき休憩にいかがでしょうか♪
余談ですが、私は妊娠中つわりで何も受けつけない時期があったのですが、十三饅頭は食べることができて、毎日食べていました。もともと、饅頭が好きなわけでもなく、自分で買ってまで食べるなんてなかったのですが、あっさりした十三饅頭にハマリ、つらい時期を助けてもらいました。
そのせいかわかりませんが、うちの娘は十三饅頭が大好きです♪
スタッフ:木山
2010.12.06 「続・遠野物語」と「暮坪かぶ」と「遠野そば」
記念館だよりをご覧の皆様こんにちは!
先日宮本信子館長から記念館スタッフに素敵なプレゼントが届きました!!
「暮坪かぶ」と「遠野そば」です!!
皆様こちらの2品をご存知ですか?
岩手県は遠野市の名産品だそうです。
この暮坪かぶ、形はまるで大根!!食べるとピリ辛っで、美味しい!!
「究極の薬味」といわれているそうです。とある有名なグルメ漫画にも登場したこともあるそうです。美味しくて感動の味でした。
「遠野そば」も有名なお蕎麦だそうです。本当に美味しかったです。
そんな素敵なプレゼントが届いたわけは・・・
NHKで今月放送されるドラマ「続・遠野物語」に館長が出演するからです!!
遠野に伝わるさまざまな「昔話」「伝説」などを収集した民話集『遠野物語』の発刊から100年を記念して、NHK盛岡放送局が作成したドラマだそうです。
今から放送が待ち遠しいです!
遠野物語発刊百周年記念ドラマ『続・遠野物語?明日への昔語り?』
<放送日>
・ NHK総合 (東北6県) 平成22年12月10日(金)19:55?
・ NHK総合 (全国) 平成22年12月21日(火)22:00?
スタッフ:川又
2010.11.29 伊丹映画の「ナオシ・イズ・マネー」
「メイキング・オブ『マルサの女』」展の終了がいよいよ12月6日(月)に迫ってまいりました。あの大ヒットシリーズがどのようにして生み出されたのか・・・映画の制作過程や、それぞれの工程での伊丹さんの思考までのぞいていただける企画展でございます。
『マルサ』シリーズは、映画館で、テレビで、ビデオやDVDで、多くの方がご覧になった作品だと思いますが、お客様から「また『マルサ』を観たくなりました」とのご感想を何度もいただきました。みなさん、「あれ?このシーンって、どんなだったっけ?」「この人ってどんな役だったっけ?」とお感じになるのでしょう。(そのたびに、内心「フフフ、本編を観ていただける!」とほくそ笑む私。)
「脚本」コーナーでは『マルサの女』から亮子(宮本信子)が権藤(山崎努)を初めて訪ねるところ、『マルサの女2』からは取調室で鬼沢(三國連太郎)が逆上するところをピックアップして、それらのシーンがどのように書き直されていったのかをご紹介しています。人物像の肉付け、エピソードの具体化、ストーリーの伏線や緩急の配分が行われていった過程をご覧いただけます。
シナリオは『マルサの女』では3回、『マルサの女2』では5回、大きく書き直されています。
それぞれの稿は、きちんとまとめて保管されていましたが、順番が分からないものもありましたので「この原稿ではこれがあるけどこれがなくて、そっちはそうだから、えーと」という具合にえっちらおっちら読みました。そうこうするうち、映画本編にはないエピソードや設定を発見。
シナリオのブラッシュアップのために変更されたもの、上映時間の制約のために削らねばならず「泣く泣く捨てた」(伊丹さん談)もの・・・「ナオシ・イズ・マネー」(=映画が商売になるかどうかはシナリオの直しにかかっている)という伊丹さんの名言は、これだけの作業を重ねた自負から出てきたものだったのだなぁ、ということがよく分かる資料です。「こんなおもしろいもの、お見せしない手はないよ!」と、9点を選りすぐって、「幻の『マルサ』コーナー」にお出ししています。
(前回ご紹介したポスターの向かいの壁面です。)
私が最も驚いたのは、「ええ!?あの俳優さんが演じたあの役、当初は役そのものが存在してなかったの!?あんなに重要な役どころなのに!シナリオを直していく間に生まれたキャラクターなんだ!」ということが分かる、ある直筆原稿。初めて見たときは我が目を疑いました。ああ、この驚きをみなさんにも味わっていただきたい!(ですので、どなたの役かは今は申しません。)
このコーナーは、実は、私の一番のおすすめでありますが、やや・・・「マニア向け」の様相を呈しております。
「何回か観たから知ってるよ」という映画でも、場面場面の詳細は忘却してしまうもの。会期中にご来館予定のお客様は、ご来館前に映画本編をご覧いただきますと、このコーナーをもあますところなくお楽しみいただけると思います。
何せあと一週間です。「駆け込みどんと来い!」の心で、スタッフ一同お待ちしております!
=お知らせ=
- 12月7日(火)は通常通り全館休館し、翌12月8日(水)?19日(日)は、企画展示室は閉室いたします。
- この期間中は、大人500円、高・大学生300円、小・中学生200円で、常設展示室のみのご鑑賞となります。
- 次回展のお知らせにつきましては、今しばらくお待ちくださいませ。
2010.11.22 収穫の秋
みなさまこんにちは!秋もいろいろですが今日は「収穫の秋」のおはなしです。
7月の記念館だよりに書いたのですがご記憶の方もいらっしゃるでしょうか。記念館スタッフで大ブームになったあの金ゴマピーナツの「金ゴマ」を収穫しました!
上の方の鞘は既に弾けていましたのではさみで枝を切る傍らゴマがぱらぱらと土にこぼれ落ちました。ゴマ一粒一粒をこんなに大切に思ったことはいままでありませんでした。
考えてみますと金ゴマピーナツはもちろんのことお料理でもお菓子でも(ゴマには失礼ですが)「ゴマが主役!」になることはめったにありません。でもなくてはならない存在と言いますかゴマのお陰でおいしくなっているものは数知れずあります。体にも良くわたしたち女性にはうるおいの素とも言いますものね!
改めてお店で売っているゴマを見てみますと一袋にあんなにたくさん入っていても安価なものですと100円台から販売されています。300円も出すと「国産」とか「有機栽培」などと書かれたものも買うことができます。と言いつつちょっと前までは正直なところ「国産のゴマって高いなぁ」と思っていたわたしです。
収穫後は乾かし、鞘を振ってゴマを取り出し洗います。大急ぎで洗わないとゴマが水をぐんぐん吸ってしまうのですばやさが大切です。そして炒ります。焙烙(ほうろく)という素焼きの炒り鍋を使うとよいそうですが残念ながら持っていませんのでフライパンで軽く炒ることにしました。
そういえばお店で見かけるゴマには「洗いゴマ」「いりゴマ」とか「すりゴマ」とか書かれています。これらのゴマは収穫後もいろいろ手をかけた後、袋に詰めてやっと販売可能な状態になっていたんだということに思い至り改めてびっくりしました。他の農産物もそれぞれに農家の方が暑さ寒さを潜り抜けて大切に育てられたものです。スーパーのお客としては安くていいものが手に入るというのはうれしいことですが例えばゴマひとつとっても、これだけ手間暇をかけてやっと口に運べる状態になるものなのに安すぎないのかな?と少々心配になってきました。
収穫したゴマからあれこれ思った1日でした。 スタッフ:多胡
写真は上から、↑金ゴマピーナツ、↑ゴマの鞘、↑収穫したごま、↓ゴマの芽と可憐な花
2010.11.15 カフェのお菓子
みなさんこんにちは!食欲の秋満喫中の木山です。
今回はカフェタンポポのお菓子についてお話をしようと思います。
もともと大人気だったチーズケーキなのですが、9月から始まった「みなさまの声」のコメントの中で、多くの方から「チーズケーキがおいしい!」というご感想を頂き、それを見たお客様が、「あのチーズケーキを食べに来ました」とご来館下さり、「チーズケーキはまだ残っていますか?」と問い合わせがあり、「うわさのチーズケーキ」になったのです。
このチーズケーキは、お召上がりの方の半分以上の方にお持ち帰りをしたいと言って頂けるほどの人気で、材料にもこだわり、自信を持っておすすめできる、自慢のケーキです。
一番おいしい状態でお召上がり頂きたいという思いから、こちらのケーキはお持ち帰りができず、当館でのみのお召上がりになります。
「このチーズケーキはこちらで作っているのですか?」という質問をよく受けます。
こちらのケーキはフランスで修行をした地元の女性パティシエにお願いして作って頂いております。若くてかわいいパティシエールの方で、作るケーキはどれもおいしくこだわりを感じます。
(左:RICOsweets オーナーパティシエ 三好詩子さん )
(右:RICOSweets アシスタントパティシエ 木村容子さん )
初めてお会いしたのは、記念館ができる3ヶ月前の事でした。
私も初めての事が多く、オープンに向けてあわただしい毎日を送る中、彼女の笑顔によく癒されていました。
初めて試作品のケーキを頂いた時はあまりのおいしさに驚いたのを覚えています。
彼女の雰囲気どおり、食べた瞬間幸せを感じるおいしさといいますか、優しく癒されるケーキでした。
記念館のオリジナル感をだしたいと、私の下手くそなイラストで記念館の形のケーキの提案をしたところ、なんとも素敵なチョコレートケーキに仕上げて下さり、こちらもまた、人気のメニューとして、カフェでお召上がりいただいております。
大きさが小さめなので、チーズケーキとチョコレートケーキをセットでお召上がりになる方が多いんですよ。
そして、11月からは2ヶ月間限定で『季節のタルト』も登場致しました。第一弾は、いちじくのタルトで、人気急上昇中です♪
ケーキをオーダーされたお客様が、一口食べた瞬間「お!うまい」とか「ん?!おいしい!」などと言って下さっている時の幸せそうな笑顔を見ると、とてもうれしくなります。これからも一人でも多くの方に、このおいしいケーキに出会っていただき、幸せそうな笑顔をたくさん見られたらなぁと思います。
スタッフ:木山
2010.11.08 記念館の朝
記念館だよりをご覧の皆様こんにちは!!
季節はすっかり秋ですね。朝は布団から出るのも辛くなってくる時期かと思いますが皆様いかがお過ごしでしょうか?
ちなみに記念館は毎朝9時にスタッフが出勤し、10時に開館しています。
本日はそんな朝の記念館の様子をご紹介したいと思います!
午前8時40分
スタッフが出勤してきます。
午前9時00分
始業時刻です。掃除・開館準備の開始です。
これから約1時間、出勤しているスタッフは全員総出で開館準備と掃除を行います。
記念館はガラスが多いので、指紋がついたり蛾が激突したりと日々窓拭きはかかせません。以前は業者にお願いしていた窓拭きですが今はスタッフで行っています。コツをつかんでみんなプロのようです。
展示室や受付に日々掃除機をかけています。
トイレももちろん自分たちで掃除しています。毎日の掃除で清潔を保っています。
庭が多い記念館、日々雑草との戦いです。雨が多いとビックリするぐらい雑草が生長します。
展示室の準備の様子です。映像や音楽、照明をつけています。
伊丹十三の愛車ベントレーにも毎日ハタキをかけています。
午前9時50分
開館準備・それぞれの担当の掃除を終えたスタッフが受付に集まり、ミーティングが行われます。
ミーティングではそれぞれの連絡事項の報告、団体様の予約の確認などが行われます。
午前9時55分
準備を終えたスタッフがそれぞれの持ち場につきます。
毎朝このように準備万端でみなさまのお越しをお待ちしています!!
スタッフ:川又
2010.11.01 ケシカラン私の実感
先日、住民税第三期分を納めに市役所へ。
え?「わざわざ市役所へ行かなくったって、近所の銀行で納付できるよ。引き落としもあるし」?
ええ、そう、そうなんですが、「自分がどこにいくら払っているのか」という実感を持つのは大事なことのような気がするので、私は「どうせだったら役所に行く派」なんです。せっかく直接税を納めるんだから直接納めてるっていう実感が欲しいと思いません?あ、私だけですか。(まぁ、単に銀行の営業時間に出かけるのが面倒くさい、なんてなズボラな理由もありつつ、ですが。)
ところで、納付の前に銀行で出金した際、多めにおろしたつもりだったんですが、その、何といいますか...思ったよりも額が...といいますか、支払の用紙にある金額をちゃんと見ていなかったんですね、窓口で用紙を取り出して「え?ここここんなに?ててて手持ちで足りないかも!」とアセってしまいました。
そんなこんなで「思ったよりも税金高い」という当初の目的とは違う実感まで得てしまった第三期でした。(ちゃんと用紙を見なさい、用紙を。)
そういう気持で『マルサの女』のポスターを眺めますと
自分が払うのはイヤだ、しかし人がとられるのは
気持ちいい—というケシカランあなたへ。
いやぁ、いいコピーですねぇ、しみますねぇ。
『マルサの女』が公開された1987年は私は小学生でしたから、このコピーを見たとしても、面白いと感じはしたでしょうが、本当には分かっていませんでした。いやぁ、大人になってみるもんですねぇ。
もちろん、『マルサの女』と『マルサの女2』は、脱税をつきとめてガッツリ取り立てるのが痛快なだけのお話ではなく、取る側の、取られる側の、そして両者の間のドラマが描かれているのが面白い映画であります。この秋は、国税関係のドラマが2本放送されているので、その辺をどうブレンドして描いているのかが楽しみです。
そして...映画の構想・シナリオ執筆・撮影・美術・編集・宣伝・公開、と伊丹さんの映画作りを微に入り細に入りご紹介しております「メイキング・オブ『マルサの女』」展は12月6日(月)で終了です!
『お葬式』の大ヒットで高額納税を経験した伊丹さんが「取られる側」ではなく「取る側」を主人公にした映画を構想したのはなぜなのか—、などなど、映画誕生の秘密に思わずうなる企画展、残すところ1ヵ月です。ぜひご覧くださいませ。
学芸員 中野
2010.10.25 あったかい飲み物
みなさんこんにちは。急に涼しくなり、あったかい飲み物がおいしい季節になりましたね。
みなさんは、「ほっ」としたい時にどんなものを召し上がりますか。わたしは、紅茶が好きですが、ハーブティーも好きです。最近はこれに中国茶も加わりました。
事の発端は、20年度に伊丹十三賞を受賞なさった糸井重里さんが運営しておられる「ほぼ日」(ほぼ日刊イトイ新聞)でした。ここではいろんな記事が読めるのですが、いろんなモノも販売されています。ハラマキ、スケジュール帳等など。その中で時折「簡さんのお茶」という中国茶が販売されていて「注文しようかな」と思って次にHPを開けてみるとすぐに売切れてしまっていて何度くやしい(!)思いをしたことでしょう。
そんなわけで、所用のため東京へ行った際に簡さんのお店へ自分の足で行ってみることにしました。行ったのは夕方でしたが、東京はちょうど雨が降り出し、松山より日暮れも心なしか早かったです。電車を降りてから結構歩きました。あ?、無事着くかしら...とちょっと心細くなった頃、建設屋さんのビルの1階を借りている簡さんのお店が見えてきました。ネット上で見た店内の写真よりももっとたくさんの大きなお茶の缶やらダンボールがあちこち所狭しと並んでいました。お店へ入ると簡さんご本人がいらっしゃり、「どんなのがいいですか?」とにこにこして尋ねてくださいました。これにはちょっと戸惑いましたが、紅茶が好きなので「発酵がすすんでいるお茶がいいです」と言ってみました。菊のお茶や鉄観音(鉄観音の中にも様々な種類があるそうです)などいろんなお茶を出してくれ「とびきり いいやつネ」という黄山毛峰(こうざんもうほう)というお茶もご馳走になりました。「中国茶=ウーロン茶=茶色くて、じゃぶじゃぶ飲むお茶」との勝手な思い込みはこの日で全て流れ去りました。日本の緑茶も渋みの中に甘みがあってとてもおいしいですが、中国茶って繊細でとてもおいしくよい香りがするんですね。「新しい世界を知ってしまった!」という感じでした。簡さんは「最初にとびきりの良いお茶を飲んでしまうのではなく『普通』のものから順々に良いお茶を飲んでいって、いろんな味のお茶があることを知ってほしいとおっしゃっていました。簡さんのお店が近くだったら足繁く通って、いろんなお茶を飲んでみたいと心の底から思いました。
この日は迷いに迷って最終的に絞り込んだ鉄観音3と白葉単欉(はくようたんそう)というお茶を買って帰路につきました。発酵具合は、紅茶が100%とすると、鉄観音や白葉単欉は10?75%に区分される「青茶」。それより発酵していないものは「白茶」と言われ日本で言うところの緑茶となるそうです。お湯の中で開いたときに見るとよく分かりますが葉の形状も日本茶とは異なり、葉っぱが丸のままで、お湯を指すと何度でも飲めます。簡さんのところではガラスのコップにそのままお茶の葉を入れ飲みましたが、飲む度に葉っぱが口に当たり「ぷっ」となるので(!)、家ではお茶の葉をガラスのポットに入れてふっくら広がる様を眺めて飲んでいます。秋の夜長、伊丹エッセイなど読みながら中国茶、いかがですか?
スタッフ:多胡
写真は、丸められている鉄観音の葉と、ポットの中で広がった様子
2010.10.18 新メニューはじめました!
記念館だよりをご覧のみなさま、こんにちは!
30代も後半になり、体力の衰えを日々感じ、健康という言葉に敏感になった木山です。
誰もが望む「健康」。これをキーワードに今回カフェタンポポで新メニューを登場させました。
みなさんは健康の為に毎日続けている事はありますか?
私は自分の健康はもちろんですが、娘の健康の為に毎日納豆を食べています。
ありがたい事にうちの娘はきのこ、おくらなど体にいいものが大好きで、中でも豆系が好きで納豆はかかせません。
最近は大好きリストに豆乳も加わり、ごくごく飲んでいます。
豆乳は栄養価も高く、いろいろな使い方もできて、こんないい飲み物だったんだと、再発見でした。
ということで、前フリが長くなりましたが、新メニューは『豆乳ドリンク』です。
今回、豆乳ドリンクを始めるという事でいろいろ調べていると、出るは、出るは豆乳の効能!
人の体の三大栄養素であるたんぱく質、糖質(炭水化物)、脂質のうち、特に良質なたんぱく質と、脂質に富んでいて、たんぱく質は含まれる量が多い上に栄養価も高く良質という特質があります。
他にも鉄分は牛乳の10倍であったり、ビタミンBは脳の機能を維持する働きがあり、これが不足するとイライラなど神経の不安定や集中力不足になりやすくなるそうなのですが、豆乳にはこのビタミンBも豊富に含まれています。
また、豆乳は血液中の悪玉コレステロールを低下させ、善玉コレステロールを増やすため、血液をサラサラにする効果があります。
同時に血管自体も丈夫にするので動脈硬化の予防に効果的なんだそうです。
まだまだ、豆乳の効能はたくさんあるのですが、豆乳はちょっと苦手だな...という方も多いと思います。
そこで、おいしく健康になろう!といろいろ試作を行った結果、とてもおいしいジュースに出会えたのです。
ひとつは愛媛ならではという事で、「豆乳みかん」。
豆乳と100%みかんジュースを半々で割ったジュースです。
豆乳だけでも十分体にいいのに、柑橘系のものを混ぜると、豆乳の吸収力が高まり、ビタミンCも摂れて栄養価UPです。
そして、私のおすすめは、「豆乳マンゴー」です。
豆乳みかんも豆乳マンゴーも味の想像がつかないとよく言われるのですが、両方ともさわやかでまろやかでミックスジュースのようで、お客さまの反応も上々です。
「すごく飲みやすくて、豆乳っぽくない。これなら、毎日おいしく続けられそう。」と豆乳嫌いの方も克服できました。
この他にも、コーヒーや紅茶、お好きなお飲み物にプラス100円で豆乳を加えることができます。
意外とゆずと豆乳も合いますよ。
伊丹さんも子育てに熱心に取り組んでいた頃、自然食や体にいい食品にこだわっていたらしく、伊丹家では牛乳ではなく豆乳を飲んでいたそうです。
やっぱり、健康が一番ですよね!
記念館にお越しの際はぜひ、この豆乳ドリンクを召し上がって新たな発見をしてみてください。
スタッフ:木山
2010.10.11 しまなみ海道の話
記念館だよりをご覧の皆様こんにちは。
10月に入りすっかり秋らしい日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。こんなに気候がいいと、どこかへお出かけしたくなりますよね!
この機会に四国へご旅行なんていかがでしょうか??愛媛県には記念館のあるここ松山以外にもステキな観光スポットがたくさんあります。その中でも本日私がオススメするのは、愛媛県今治市と広島県尾道市を、風光明媚な瀬戸内の島々を経て結ぶ「西瀬戸自動車道」こと『しまなみ海道』です。
と言いますのも、先日たまたま天気の良い日にしまなみ海道へ行く機会があり、その景色の美しさに改めて感動しまして、愛媛県に来られる方には、是非ともこの素晴らしい眺めを観て帰って頂きたい!と思ったからであります。
●愛媛県の大三島と広島県の生口島を結ぶ多々羅大橋です。
●今治市の大島の「亀老山展望台」から望む来島海峡大橋です。文句なしの絶景です。四国側から橋を一つ渡ったところにある島です。四国側から時間にして20分ほどで到着します。
愛媛県今治市は焼き鳥や造船、『今治タオル』などで有名な街です。この今治市のタオルは高品質なことで知られています。ちなみに記念館で販売しているハンカチタオルもこの今治市の業者さんに生地からオリジナルで作って頂いているものであります。肌触りが良く、お土産に大変人気のある商品です。
・・・。それはさておき、この美しい風景を、橋を渡らずとも観ることもできる『糸山公園』もありますので時間がない方もご安心ください。
観光地の中には「ここまで頑張ってきたのにそんな!」という「がっかり観光地」もあるとかないとか聞きますが、しまなみ海道に到っては行って後悔することはまずない!(と思います。)ちなみにしまなみ海道の乗り口まではお車でしたら記念館からは高速道路を利用して1時間ほどの時間で着く距離です。
記念館へのご来館を予定されている方には少しばかり足を伸ばしていただいて、美しい瀬戸内の海や島々、時間の流れるスピードのゆるやかさ、など一人でも多くの方に味わっていただければ幸いです。
四国へのご旅行を考えられている方は記念館とあわせてぜひともご検討下さい。
スタッフ:川又
2010.10.04 「メイキング・オブ『マルサの女』」展、終了迫る!
季節の変わり目、みなさまお元気でお過ごしでしょうか?東北生まれで暑さに弱い私にはまだまだ夏、「松山は一年の半分が夏!」と叫びつつ、ひとり汗だくの毎日です。
さて、2008年12月20日に始まりました企画展「メイキング・オブ『マルサの女』」展も、いよいよ終了日が迫ってまいりました。12月6日(月)までです。まだご覧になっていらっしゃらない方、あと2ヶ月のうちに、ぜひぜひご覧くださいませ。
12月7日(火)は通常通り全館休館し、翌12月8日(水)?19日(日)は、企画展示室は閉室いたします。この期間中は、大人500円、高・大学生300円、小・中学生200円で、常設展示室のみのご鑑賞となります。(次回展のお知らせにつきましては、今しばらくお待ちくださいませ。)
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先日、「この展示ももうすぐ終わりかぁ」とちょっぴりおセンチ(死語!)な気持ちで展示室のポスターを眺めていて、「小林桂樹さん、最近お見かけしないけど、お元気かしら」などと考えておりました。
学生時代に「社長シリーズ」や『椿三十郎』、『江分利満氏の優雅な生活』を観て、「むくれながら不平を言うのに品があり、そこはかとなく漂う真面目な感じ」に魅了されて以来、小林さんのファンになり、「『女・小林桂樹』になれないものか」と憧れております。
『マルサの女』でも、ガサ入れの後で小林さん演じる管理課長には勤め人の滋味があり、政治家センセイに電話をかけるシーンは特にお気に入りです。
小林さんの安否が気にかかった翌日に、訃報に接することになるなんて、私はその方面の勘はまったく鈍いほうなので、ほんとうに偶然だと思うのですが...。
そのまた翌日には、『マルサの女2』、『ミンボーの女』、『あげまん』、『スーパーの女』、『マルタイの女』にご出演なさった矢野宣さんも天に召されました。
矢野さんは笑顔のとっても素敵な方なのに、伊丹映画では、ちょっとヘンテコな人や弱い人、不満げな人、ズルい人を多く演じていらっしゃいます。日本人のそんな姿を生々しく描き出す伊丹映画にはなくてはならない俳優でした。
『スーパーの女』の金田龍之介さんとの社長・店長コンビは私の大好きなキャラクターですが、このコンビの小人物ぶりは身につまされるところが多々あり、スリリングでさえあります。
伊丹映画に出演なさった方が続けてお亡くなりになるとは、なんということでしょうか。あまりのことに、悲しくてしょんぼりしてしまいました。
でも、『マルサの女』や『スーパーの女』でおふたりの演技を見返すと、ハラハラしたり、「ぷすっ」と笑ったりしてしまうのです。...エンターテイナーってすごい。
金田さんが亡くなられたときにも書きましたが、小林桂樹さんも矢野宣さんも、すばらしいお仕事を作品の中に留めてくださって、これからも、観るたびに私たちを楽しませてくださいますから、やはり「ありがとうございました」と申し上げなくてはなりませんね。
写真下:(左から)小林桂樹さんのインタビューが掲載されている書籍『伊丹十三の本』、小林桂樹さんご出演の『マルサの女』DVD、矢野宣さんご出演の『スーパーの女』DVD。いずれもグッズショップで販売しております。
2010.09.27 赤ちゃんラッシュ
みなさま、こんにちは。この夏は本当に暑かったですね。やっと松山も涼しくなり、稲刈りを終えた田んぼをあちこちに見かけるようになりました。
さて、ここ1?2年、私の周囲では「赤ちゃん」ラッシュです。
はじめは 以前の職場の同僚でした。自分の身近だった人に赤ちゃんが生れるという初めての出来事にとても不思議な感じがしたのを覚えています。
次は今の職場のKさん。自分の所属する職場での、同僚の妊娠・出産を目の当たりにして女の人が働き続けることや、子どもがいる人が働きやすい環境って?と具体的に考えるきっかけとなりました。
次は妹。双子だったので喜びも驚きも倍以上(!)でした。このころにはKさんが職場復帰していましたのでいろいろな「今の出産情報」を教えてもらい、妹に知らせたりして伝書鳩のようなことをしているうちに、いろいろ知識が豊富になりました。母の持つ「30数年前の出産情報」とKさんからの「今の出産情報」を比べ「へぇ?!?」と母と共に感心することもしばしばでした。
そして、今度はずーっと以前、職場で一緒に働いた先輩と言いますか友人です。現在、里帰りしているということでしたので先日、おうちを訪ねてみました。臨月だそうで、彼女はまあるくなったおなかをさすりながら、わたしは時折、おなかのなかで赤ちゃんがぴょこんぴょこんと動く様子を見せてもらいながら(服の上からでも分かるくらい動いています!)しばらくおしゃべりしました。
今までの様子を知っている人たちが、「おかあさんになってゆく」過程はゆるやかな変化があったり、驚くことも多くあります。それから、赤ちゃんの日々の成長ぶりというのも本当に目を見張るものがあります。妹の赤ちゃんが最近、寝返りをうてるようになりました。本人も面白いのでしょう、ころんころんと転がっています。人はなんでも「だんだん出来るようになる」ものなのですね。その様を眺めているとふと、伊丹さんの幼少期にも畳に両手をついてこっちを見ている写真があったことを思い出しました。きっとおとうさんの万作さんがこの前まで寝転がっていただけだった息子が寝返りをうてるようになったのを嬉しく思い写したものなのでしょう。「あぁ、うちの息子が寝返りがうてるようになったぞ。」と思いシャッターを切った万作さんの気持ちが少し分かったような気がしました。
写真は、記念館にやってきた妹家族です。
スタッフ:多胡
2010.09.20 みなさまの声
記念館だよりをご覧のみなさま、ご機嫌いかがですか?木山です。
あつい、アツイ、暑?い夏もようやく終わろうとして、朝晩は過ごしやすくなりましたね。
夏好きの私はこの季節になると、どうしようもなくさみしくなったり、切なくなったりします。
帰る時間は同じなんだけど、明るい間に帰る事ができていたのが、うす暗くなっていくだけで、なんだか損した気分になります。
スーパーで晩ごはんの買い物をして、さぁ、保育園にお迎えに行かなきゃと外に出た瞬間、暗くなっていると、「しまった?!いつの間にこんなに時間が経ってたんだ?」とあわてます。時計を見るといつもと同じ時間で、「はぁ、今年も夏が終わったか...。」と悲しくなるのです。
その反面、秋はおいしいものがたくさんで、食欲の秋派の私は、ぶどう狩りに行ったり、梨狩りに行ったり、栗拾いやいもたきなどと、秋を満喫しています。
いもたきとは、山形の芋煮のようなもので、月を見ながら河原などで、里芋や鶏肉や野菜などを炊いて食べるのですが、これがおいしいのです!
松山から南に40kmほど行った大洲市のいもたきは私は日本一、いや世界一だと思っています。
愛媛に来たらぜひ食べていただきたい一品です。
さて、今回はみなさまにお知らせがございます。当館ホームページに新コーナー『みなさまの声』が9月13日(十三デー)にオープン致しました!!
こちらは、記念館を訪れてくださったお客様に当館の感想をお伺いし、当サイトをご覧の方々に、記念館の雰囲気の一端を感じていただこうというコーナーです。
コメントを頂いたお客様の中には、「今日からまめにホームページチェックしますね」とか、「お友達に宣伝して見てもらわなきゃ」とか「ずっと会っていない友人に元気な姿を見せたい」というおじいちゃんなど、うれしいお声や喜んでいただいてる実感があり、やってよかった?と思える瞬間でした。
こちらのコーナーを見て来てくださったというお客様も多く、「噂のチーズケーキを食べに来ました」「あったかい感じが伝わってきました」などとうれしい感想をたくさん頂き、これからも楽しみなコーナーです。
お話を伺っていると「この記念館に来るためだけに山形から来ました」というご夫婦や、「大学の卒論で伊丹十三を研究しているので勉強のため埼玉から来ました」という学生さんや、「ご主人の還暦のお祝いに、ずっと好きだった伊丹さんに会いに行こう」と来て下さったご夫婦などなど、途中涙が出そうになるほど感激のお話がたくさんあり、いろんな思いをもっていらしてくださったお客様を精一杯おもてなししなければと心から思いました。
「私もコメントを載せた?い」という方はどしどし受け付けております。
スタッフまで声かけてくださいね。
これからも『記念館だより』『みなさまの声』両コーナーご愛読よろしくお願い致します。
スタッフ:木山
2010.09.13 最後の愛車「ベントレー」
記念館だよりをご覧のみなさまこんにちは。
9月とはいえまだまだ暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
さて突然ですが記念館の外観写真をご覧下さい。左端に小屋があるのがおわかりになりますか?
あの小屋はガレージなのですが、中には伊丹十三が最後に乗っていた愛車「ベントレー」という車が展示されています。
ちなみに小屋にあります「8」という数字は、伊丹十三は様々な仕事や趣味に通じており、それらを十三の名前にかけて「13個」もの顔があったということで記念館ではご紹介しており、それらの中の1つに「乗り物」に興味のあった「乗り物マニア」という一面がありまして8つ目の顔としてご紹介しています。その「8」ということです。
この「8」は記念館の側を通っている「国道33号線」からもよく見えます。
「何で8なんですか??」という質問は記念館でお受けする質問のトップ20に入ります。
確かに道路を走っていて「8」と書かれてある小屋が目に入ったら「??」と思いますね。
さて、このベントレー、ご存じの方も多いかと思いますがイギリスの高級車であります。
今ではドイツの「フォルクスワーゲングループ」の傘下にあるそうです。
調べてみますとイギリスのエリザベス女王の公務専用車としても使用されているそうです!
あの白洲次郎さんも愛用されていたことで有名なのだそうで、お客様の中にも「ベントレーといったら白洲次郎だよねえ」とおっしゃる方が時折いらっしゃいます。
伊丹十三の乗っていたこのベントレーも大変高価なものだったそうです。
どれほど高いかといいますと、松山市内では一等地の立派な新築マンションが買えます。
排気量は6,740cc!!
伊丹十三がこの車を購入する際には妻である館長・宮本信子に「人生最後の車だからこれを買いたい!!いいですか??」とお伺いをたてたそうです。
館長は「いいんじゃないんですか??どうぞ?お買い下さい?」と答えたそうです。
伊丹十三ほど成功していた男性でも高額の買い物をする時には奥さんにお伺いをたてるとは、伊丹十三の家庭的なところを垣間見たといいますか好感の持てる話ですよね。
このベントレーはオープンカーなのですがお客様がおっしゃっていて「なるほどなあ」と思ったことの一つに、「高い買い物なのに屋根のない車を買うところが伊丹十三だねえ」ということがあります。
大きな買い物をする時にも余裕の遊び心がある、そのあたりがまた伊丹十三らしいところで、真似のできないカッコいいところだなあと思います。
スタッフ:川又
2010.09.06 手紙
五味康祐先生をご存知ですか?時代小説の名手としての活躍で有名ですが、氏の小説を読んだことがなくても、『柳生武芸帳』、『薄桜記』、『二人の武蔵』などの映画化された作品のタイトルを聞けばピンとくる方、多いのではないでしょうか。
クラッシック音楽とオーディオ機器にも造詣が深く音楽評論の著書もあり、そのほかにも観相、野球評論、マージャン指南...と多方面でご活躍なさった方です。
残念ながら私は記憶していませんが、テレビ出演もなさっていたそうですね。長いお髪にお髭、着流し姿の先生の写真を拝見しますと、「こんなおもしろそうなオジさん(失礼!)が近所に住んでいたら、ぜったい楽しいのになぁ。"モノンクル"のひとりになっていただきたいなぁ」と思ってしまいます。
そんな五味先生と伊丹さんにはお付き合いがあったらしく、五味先生に宛てた伊丹さんの手紙が今も残されています。...といいましても、在り処は当館ではなく、東京の財団法人練馬区文化振興協会。
五味先生のご遺族が亡くなられて、練馬区文化振興協会で受け入れた遺品はなんと16,000点。文学資料だけでなく、音楽資料、美術品に衣類・日用品など、多岐にわたる資料を分類整理なさったところ、伊丹さんからのハガキも見付かったのだそうです。
音楽に関する随筆集を贈られた際のお礼状だそうですが、ハガキですから、お礼の言葉も感想も、自らバイオリンを演奏する音楽愛好家としての実感も、ごく短い文章のうちにしたためられているのです。担当学芸員・山城さんによりますと、「音楽を通じての、作家同士の交流をしめすもの。単なる礼状ではなく、エッセイの入り口のような、詩のような、ひとつの作品だと思います」とのこと。
このハガキが、現在、練馬区立石神井公園ふるさと文化館に展示されています。
「五味康祐の世界 作家の遺品が語るもの」展
主催:練馬区、(財)練馬区文化振興協会
期間:2010年9月5日(日)?10月11日(月・祝)※月曜休館(祝日の場合は翌日休館)
時間:9時?18時
料金:一般300円、高校・大学生200円、65?74 才の方150 円、
75 才以上と小中学生以下無料、その他各種割引あり。
会場:練馬区立石神井公園ふるさと文化館 2階企画展示室
→くわしくはこちらをご覧ください。
展示点数は、生原稿、書簡、手記、美術品、映画ポスターにオーディオ機器や音楽資料などなど、約400点。五味先生の足跡をたどる展覧会です。
東京近郊にお住いのみなさん、また、東京へいらっしゃるご予定のみなさん、五味先生の世界にふれるとともに、伊丹さんの小さな「作品」もご覧ください。ぜひ。
それにしても、手紙って、貰うととっても嬉しいのに、出す側になるとほんとうに難しいものですよね。
目上の方へ書けば如何ともしがたい乱筆乱文に深く恥じ入り、親しい友人に宛ててさえ便箋に書けばとりとめもなく長ったらしくなってしまい、葉書に書けば言葉足らず、適量かつ的確かつおもしろくかつ気の利いた感じにまとめられないものかしら...手紙を書くたびにため息つきつき「思いが伝わればヨシとしよう」と開き直ってポストにねじ込んでいます。
昨夜などは、手紙を受け取った友人から電話がかかってきたのですが、話がなんだかかみ合わず...長々と書いた割には、どうも書くべき用件を書き忘れたまま送ってしまっていたようです。
カバンに入れておくと重宝するカードと一筆箋はグッズショップで絶賛販売中。
2010.08.30 ゴーヤの乗り物
みなさまこんにちは。お盆が過ぎたくらいから一段と暑い日が続いていますがお元気でいらっしゃいますか。
お盆にはお墓参りをしたり帰省をなさった方も多いのではないでしょうか。私もふるさとがここ松山ですので帰省こそしませんでしたがお墓参りやお盆の行事はこまごま行いました。ご先祖さまがあの世とこの世を行き来するのに乗るという野菜の乗り物「精霊馬」(しょうりょううま)を作ることにし、今年はゴーヤとなすび、ピーマンに楊枝の足をつけて乗り物としました。ベランダに並べてみるとゴーヤ号はいぼいぼなので楊枝の足で踏ん張っている様は怪獣のようでした。なすび号は丸く光ってなかなか乗り心地がよさそうです。ピーマン号は、小さく周りをちょろちょろしている感じで子分のようです。これらに乗って祖父母が松山へ帰ってくるのかと思うとクスリと笑ってしまいました。それに「おがら」を近くのお店で買って準備万端です。「おがら」は、当館の学芸員のNさんが調べてくれたところによると麻なのだそうです。干した1メートルくらいの枝です。松山ではこれを焚いて迎え火、送り火とします。みんなそうするものかと思いきや、Nさんの東北の実家では、松の枝を使うとか。ところ変わればいろいろ異なるものだなと興味深く聞きました。きゅうりは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、また、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また、供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうとの願いがそれぞれ込められているそうで、ゴーヤの場合どうだったかなと後になってちょっと心配になりました。
お盆になった頃、朝の開館準備をしているとご近所の方が「十三饅頭くださ?い」と来てくださったことがありました。以前ご来館の折に買い求めた十三饅頭のことを覚えていてくださって帰省のお土産になさるとのことでした。こんなふうにお饅頭やグッズのお買い物のみも可能ですので国道33号線を通られたときには、是非お立ち寄りくださいね。
展示室内の一六タルトの宣伝に出演する伊丹さんの松山弁を聞いていると小学生の頃 夏休みに祖父母の家で座敷の障子を閉めて妹や親戚と一緒に走り回っていて「これっ!つばえられん!!」と祖父に叱られたことなど懐かしく思い出されます。
写真は、前回ご紹介した金ゴマです。ぐんぐん大きくなって、小さな鞘が出来ました!この中にゴマが出来るようで楽しみにしています。
スタッフ:多胡
2010.08.23 自由研究
残暑お見舞い申し上げます。
夏休みも終わりが近づいてきましたね。みなさんはこの夏どのように過ごされましたか?
学生のみなさんはあわてて宿題をされている頃でしょうか?
私は学生時代「夏休みの宿題は7月中に終わらせて8月ぜ?んぶ遊びまくるぞ?!」と毎年意気込んでいましたが、達成できた事は1度もありません。
そして、8月31日あわてて片付けるというのが通常の過ごし方です。
奇しくも8月31日は私の誕生日。私は毎年自分の誕生日に苦しい思いをしていたという訳です。
友人達も8月31日はとても忙しい日で、学生時代は誰にも相手にされない悲しい誕生日でした。
さてさて、夏休みの宿題といえば『自由研究』。みなさんはどのような研究をされていましたか?
毎年やっていたはずなのに、あまり記憶に残っておらず、覚えているのは、自宅近くの国道に1日座り、車のナンバープレートを見て、どこからの車が多いかランキングしたり、何色の車が多いか調べたり、氷のとける時間と凍る時間を計ったりなどという、ごくごく簡単な研究をしたりしていました。
先日、ラジオを聴いているとテーマが『自由研究』で、学生さんにどんな研究をしているかインタビューしていました。「何とかの何々によるなんとかの何」みたいな長く難しそうな研究をしていましたが、最近はそんな本格的な研究をしているのですか?!
当館スタッフに聞いてみたところ、パワフル事務局長C.Tさんは「お菓子の箱で水族館をつくった?」(それは工作なのでは...。)
マイペース経理A.Tさんは「蝉の羽化」を調べたそうです。
蝉といえば、当館中庭の桂の木では蝉の大合唱が日々行われています。
1本の木に先日数えたら40匹近くの蝉が止まっていて、それはもう大音量の合唱です。まぁこれも夏の風物詩。今しか聞けないと思い、しばしの我慢です。
さすが、学芸員Y.Nさんは友人3人で大がかりな研究をされたらしいです。岩手県出身の彼女は八幡平で有名な松尾村の研究をしたらしいのですが、こだわり派の彼女ですからきっと、それはすごい研究をされたことでしょう。
先日、村上太希君という中学3年生の男の子が2年前に作ったという「伊丹十三の研究レポート」なる物をお母様がお持ち下さいました。
内容は伊丹十三の経歴や記念館についてなど写真をおりまぜながら、とてもわかりやすくまとめていました。そして、この「伊丹十三の研究レポート」は「小・中学生ふるさと学習作品展」レポート部門で賞を頂いたそうです。
学生のみなさん、まだ時間はありますよ。みなさんも伊丹十三の研究をしてみてはいかがでしょうか?伊丹十三という人間はとても奥が深く、研究しがいがあると思います。
スタッフ:木山
2010.08.16 館長・宮本信子の出勤
記念館便りをご覧のみなさまこんにちは。お盆休みはいかがお過ごしになりましたか?
記念館は例年同様ご家族連れやご旅行の方々で賑わいました。8月11日と12日の2日間は、館長の宮本信子も記念館に出勤しました。
今回の出勤中も、大変な暑さの中たくさんのお客様がご来館下さいました。本日の記念館便りでは、撮影した写真を元に2日間の出勤の模様をほんの一部ではございますがお伝えしたいと思います。
・お友達同士の若い女性のお二人連れがご来館下さいました。館長・宮本と3人でお話が盛り上がっていたようです。
・熊本県から阿波踊りを観に四国に来られたみなさんです。
記念館にたまたま来られたところ偶然にも館長・宮本が出勤していて大変驚いていらっしゃいました。
・もちろん地元・松山のお客さまもご来館下さいます。
お友達同士で来られた方です。
・神奈川県からJRの「青春18切符」を使って来られた若干二十歳の学生さんです。
この方は一年ほど前、書店で伊丹十三の著書「ヨーロッパ退屈日記」を購入されたそうです。最初は「ヨーロッパ退屈日記」というタイトルの珍しさが気になって何気なく手にされただけだったそうですが、表紙に書かれてある惹句『この本を読んでニヤッと笑ったら,あなたは本格派で,ちょっと変なヒトです』 を読んで衝撃を受けられたそうで、すぐにご購入されたそうです。ちなみにこの惹句(キャッチフレーズの事です)を考えられたのは、作家の山口瞳さんです。
「ヨーロッパ退屈日記」と出会うまでは伊丹十三のことを御存知なかったそうですが、その後他のエッセイも読まれたり、伊丹十三の事をいろいろと調べたりするうちに伊丹十三記念館が松山にあることを知り、今回のご旅行の計画をたてられたそうです。一番のお気に入りだというエッセイ「女たちよ!」を持って、ご来館下さいました。
伊丹十三がこれらの本を書いたのはこのお客様の生まれるなんと20年以上も前の話ですが、こうして今を生きる若い方の心に響いたところが伊丹十三の影響力の高さを物語っているなあと思います。それと同時にこの方ご自身の感度の高さや、実際に四国までやって来られるという行動力に感服しました。
次回の館長・宮本の出勤の来館の予定は決まっていませんが、決まり次第HPにてお知らせいたします。みなさまも館長・宮本に会いに記念館にご来館下さい。
スタッフ:川又
2010.08.09 「はい、注?目?!」のイベントはこちら!
皆さん こんにちは
夏本番でぼちぼち休暇をとり、ご旅行に行かれる方も多いのでしょうか? 私も出かけたくなる衝動にかられた、「はい、注?目?!」のイベントがあります。
(金八先生風に音読していただけると私の気持ちがより伝わります)
8月6日(金)から京都ロフトで開催されている「ほぼ日ストア 京都出張所」へ行きたいのです。
京都ロフトのリプレイスオープンを記念して、「ほぼ日刊イトイ新聞」がつくってきた歴代の商品の展示や、今回のために作ったオリジナルグッズなど、選りすぐりのアイテムが販売されています。
「ほぼ日」に縁のある人のグッズとして、
伊丹十三記念館の商品も一部、販売されております。
「ほぼ日」の商品を?!
しかも選りすぐりの商品を手にとって見ることが出来るのは、
またとないチャンスです!
お金を握りしめて足りない時はカード払いで、
松山からLet's go to 京都!
皆さんも京都へいらっしゃるご予定があればぜひ立ち寄ってみてくださいませ。
きっと楽しくて、納得して、いっぱい買っちゃうと思いますよ!
「ほぼ日ストア 京都出張所」
8月6日(金)?9月7日(火) 京都ロフト 1階
スタッフ:種岡
*写真上:「ほぼ日ストア 京都出張所」 Web画面
*写真下:陳列されている商品の写真が紹介されており、まじまじと見ている種岡です。
2010.08.02 伊丹さんの里帰り
昨日書いたばかりと思っていた記念館だよりの当番が、早くもまわってきました。...アラ、この書き出し、何だか見覚えがありますね...きっと暑さのせいです。暑中お見舞い申しあげます。皆様お元気でお過ごしでしょうか?
私はと申しますと、たびたび書いておりますように、東北の出身なもので暑さには滅法弱く、松山の夏に今年も打ちのめされております。冬の寒さを「冬"将軍"」と言うのなら、夏の暑さは「夏"大王"」、いいえ「夏"大魔王"」と言ってもいいのじゃないかとさえ考えてしまう日々、父から電話のたびに授かる訓辞—暑くても涼しい顔してるんだよ—を実行するよう努めてはいるものの、おそらく般若のような形相になっているだろう、と、自分では想像しています。大魔王対般若の戦いを職場で見せられて、同僚は背筋の凍る思いをしていることでしょう。
さて、今回は、この夏京都が暑い、もとい、熱い!熱くて嬉しい!というお話です。
素敵な本やCD、DVD、雑貨の品揃えで全国的にファンの多い京都の恵文社一乗寺店さんで、7月から『伊丹十三記念館ガイドブック』を扱っていただいております。以前から『ヨーロッパ退屈日記』をはじめとする伊丹十三の著作文庫本を扱ってくださっているそうですが、ガイドブックの件でお誘いをいただいて「"あの"恵文社さんが!」という興奮と「伊丹さんが京都に里帰り!」という嬉しさで感激しました。伊丹さんは京都生まれで、父・万作の仕事で一時東京に住んでいた以外は、16歳まで京都で過ごしていたのです。伊丹さん、よかったですねぇ、夏といえば帰省ですものねぇ、嬉しいですねぇ。
インターネットの通信販売も普及した昨今、私も何かにつけ利用していますし、当館のオンラインショップもバリバリと営業中ですが、より多くの方に現物を手に取って選んでいただける機会が増えるのは本当に喜ばしいことです。関西にお住まいの方や京都へご旅行なさる方で「ガイドブックに興味があるんだけど、現物を見てみたいんだよネ。でもなかなか松山までは行けなくて...」という方がもしいらっしゃいましたら、ぜひ恵文社一乗寺店さんへ。当館のガイドブックの他にも、ピーンとくるお品に出会えると思います。(店頭のほか、恵文社一乗寺店ホームページのオンラインショップでもお取扱いいただいています。)
そして、伊丹さんの里帰りによる京都の熱気はまだまだ続くのです...それについては、次回の当番・種岡が必ずや書いてくれることでしょう...。
2種ある表紙デザインのうち、イラストの表紙のもの(右)を扱っていただいています。
学芸員:中野
2010.07.26 ひらけごま!
7月も半ばを過ぎ、学校へ通う人たちは夏休みを迎えるころですね。記念館では5月ごろ「金ゴマピーナッツ」なるものが密かなブーム(!)になりみんなでこぞって食べました。ピーナッツに炒ったゴマが甘くまぶしつけてある素朴なお菓子ですが、これがとてもおいしく、ひとたび袋を開けると食べるのをやめるのに苦労しました。おいしいものをおしゃべりしながら食べたり、おすそ分けし合うのってとても楽しいものですよね。
先だってこのお菓子にまぶしてある「金ゴマの種プレゼント」というのがあり、興味深々で応募したところわたくし見事、当選しました。届 いた封筒をいそいそ開けて思ったのは「そっか、ゴマの種は"ゴマ"だったんだ!」
半袖になってちょうどいい頃が種の撒き時だそうで、満を持して6月半ばに種まきをしました。ちっちゃいちっちゃい種ですからなるべくばらして撒いたつもりでも引っ付きあっていたのでしょう。ぎゅうぎゅうに密集してたくさんの芽が出ました。ちょっと芽をかじってみると(食いしん坊なもので、食べてみたのです)苦く、最近流行のスプラウト(→植物の新芽の総称。日本では主にブロッコリーや芽キャベツなどの発芽野菜の新芽を指し、昔から食べられているかいわれ大根やモヤシもその一種だそうです。)の仲間にはちょっと加えられない感じではありました。
今は水をやり、時々、間引きをしているところです。秋ごろが収穫の時期なのだそうです。花も咲くらしいので楽しみです。収穫の頃、また様子をご報告させていただきますね。伊丹さんもおいしいものが大好きで、食べることはもちろん作ることも凝り性の性格を発揮し「正しい作り方」でいろいろ作っては家族や招いたお客様とテーブルを囲んでいたそうです。おしいしものを食べながらのひとときは、なにものにもかえがたいものですよね。
スタッフ:多胡
2010.07.19 ミモザ
記念館だよりをご覧のみなさま、こんにちは!夏ですね!!
7月に入ったというのにヒーターを使用してしまうほど寒がりの私は夏が大好きです。
夏になると、わけもなくうれしくなりウキウキします。サザンオールスターズの曲を聴きながら海をドライブしたくなるんですよね?♪
さてさて、カフェタンポポでは、この夏限定で、すてきなメニューをご用意致しました。
みなさんは「ミモザ」ってご存知ですか?
「ミモザ」とは、シャンパンとオレンジジュースを割ったカクテルのことで、ミモザの黄色の花の色に似ていることから、そのまま花の名前がつけられたと言われています。
この「ミモザ」を伊丹さんは飛行機に乗るといつも飲んでいたそうで、ヨーロッパ退屈日記の中でも『ミモザ』という題名のエッセイを書いているので、一部ご紹介いたします。
『ミモザ』
ヨーロッパの朝食で、一番贅沢な飲み物は何だと思う?グレープ・フルーツ・ジュース、なんかじゃないよ。グレープ・フルーツは、日本では二、三百円、高い時には五百円なんていう時があったが、ロンドンでは、一等いいやつが一個一シル、即ち五十円だ。何といっても奢りの頂上は『ミモザ』ということになる。『ミモザ』というのは、シャンパンをオレンジ・ジュースで割ったものだ。シャンパン、というのは嫌いな人が案外多いものだが、『ミモザ』を作ってすすめると、大概のシャンパン嫌いも、オヤ、という顔をして、どんどんお代わりなぞするようである。わたくしは、飛行機に乗ったら、飲み物は『ミモザ』ときめている。一等なら、シャンパンは全くタダなのだが、わたくしは滅多に一等には乗らない。短い航路ならともかく、ヨーロッパ往復で、二等との差額が二十何万円にもなっては、乗りたくても乗りようがないではないか。ところで『ミモザ』の話だが、シャンパンは何も一等と限ったことではないのだ。二等だって、お金さえ払えば、税無しの、素敵に安いシャンパンが飲めるのです。ポメリーの半壜が、七百円と少しくらいだったと思う。オレンジ・ジュースはタダだから、自分で半々に割って、ま、気軽に召し上がってください。(以下省略)
「ヨーロッパ退屈日記」より
アルコールの苦手な私もジュースのようで飲みやすく、シャンパンのシュワーッが夏の渇いたのどに爽快感をあたえてくれます。
カフェタンポポオリジナルミモザで、現在大好評の「愛媛みかんジュース3種飲み比べセット」の中からお好きなみかんジュースを選んでいただき、半々で割って召し上がっていただきます。
シャンパンをオーダーされた方にはこの「ミモザ」用のみかんジュースが1杯分もれなくついてきます。
お客様の中にはわざわざ3種飲み比べセットをオーダーしいろいろな「ミモザ」を楽しんでいる方もいます。
今のところオーダーされたほとんどの方が、みかんジュースの単品を追加され、おかわりミモザを作ってます。
お気に召したんだ?とうれしくなる瞬間です。
カフェタンポポでは、他ではないような、お客様に楽しんでいただけるような、そんなメニューをご用意できたらと考えております。
伊丹さんが好きだった日本酒やビールなどもございますので、お車でお越しではないお客様はぜひぜひカフェタンポポで伊丹さんを偲んで一杯いかかでしょうか?
スタッフ:木山
2010.07.05 ご来館者数が9万人を超えました!
2007年5月15日、伊丹十三の誕生日に開館した当記念館は7月1日(木)にご来館者数が9万人を超えました。開館より3年あまりで多くのお客様にお越しいただき、誠にありがとうございます。
伊丹十三のすべてをより深く、多くの皆様に知っていただけるようこれからもスタッフ一同励んでまいります。今後とも宜しくお願いいたします。
私も記念館の開館とほぼ同じくして松山を住まいとし、丸3年がたち4年目に入りました。思えば記念館の運営に携わるまでは四国へ足を踏み入れた事はなく、異国の地として私の中に存在しておりました。旅行を計画する時でも四国を候補にするのですが、欲張りなんですね?、行くなら四国4県まわりたいと思う気持ちがあり、最低でも1週間くらい日程を組んでまわらないとね?と思ってしまい、なかなか実行には至りませんでした。
今では、「愛媛県は最高!」という状態です。
ワールドカップ観戦中は、愛媛県西条市出身の長友選手が活躍すると、
「いいぞー!長友!」となり、
フジテレビの「めざましテレビ」のテーマソングにSuperfly(愛媛県今治市出身)の曲が
流れていた時は誇らしく思い、
巨人のピッチャー越智選手(愛媛県今治市出身)がピンチになると「頑張れ?!」と応援し、
報道ステーションにコメンテーターとして出演されている一色清さん(愛媛県松山市出身)を
見ては「ズバッとしたコメントは流石だな?。」と関心し、
友近さん(愛媛県松山市出身)の笑いのセンスも「抜群やね?」と思い。
知らず知らずのうちに愛媛県人の精神が芽生えております。
愛媛県からは文化人、芸能人、スポーツ選手と、「おおっ!この人も出身だったのか?」という方が大活躍されております。
愛媛は食べ物も空気もGoodですし、特に人との接し方がとても温かく、穏やかなのです。偉大な人物が誕生する理由が少しわかる気がしてきております。
ぜひ、旅行を計画される際には愛媛県を候補に入れてくださいませ。
太鼓判を押してお勧めします!
*以前、「ほぼ日刊イトイ新聞」の伊丹十三特集の中で、記念館スタッフが松山近辺を、ご紹介させていただきました。こちらもぜひご覧下さいませ。
「ほぼ日刊イトイ新聞」より コラム ようおいでたなもし、松山
スタッフ:種岡
2010.06.28 清々しき老化
昨日書いたばかりと思っていた記念館だよりの当番が、早くもまわってきました。本当に、昨日書いたばかりのような気がしているのに、実際には5週間も前のことなんですね。
年を取ると月日が経つのが早くなる、「光陰矢のごとし」とはいいますが、20代では分からない感覚だったのだなぁ、と感じます。
三十路に分け入って2年と10ヶ月。時間の経過の体感速度が加速するにつれ、身体の老化も加速してきました。
脳のインプットもアウトプットも衰え、夕方になると細かい字が読みづらく、少し歩いたり重いものを持ったりすると疲労困憊のうえ筋肉痛になり、走れば膝が痛み、夜中に脚が攣って目が覚め、傷痕の治りが悪く、休日は鏡の前で白髪掃討作戦に時間を費やし、手入れをしてもシミ・シワは消えずかかとは硬く—
あまりにも当然すぎるこれらの老化現象、わが身に起こると予想していなかったわけではないのですが、何せあっという間に押し寄せてきたので受け止め切れず、明日にはオバアさんになっているのではないかとさえ思い、以前は訳知りにも「早くオバちゃんになりたい」などと言っていたこの口で「40歳になったら隠遁する!」などと宣言して周囲を困惑させてしまいました。
恥をしのんで一例を告白いたしますと、今までは、ドラッグストアの棚に軽石が何種類も並んでいるのを見かけても「軽石って、そんなに需要があるものなの?こすっても別に何も出ないじゃん」なんて思っていたのです。...すみません、全国の軽石愛好者のみなさんにお詫び申しあげたいほど、自分の無知を悔いています。もう、何を塗っても私のかかとはやわらかくならないと気づいた途端、あんなに軽んじていた軽石コーナーに熱視線を注ぎ、かかとの硬くなっていない同世代の人を妬ましく思うようになりました。でも、軽石を買ってしまうと、自分の老化を認めてしまうようで素直に手に取ることができない、というのもまた乙女心でありまして...
我がかかとを眺めてはひそかにため息をついていた日々、ある老化現象についての体験を伊丹さんがエッセイに綴っていたのを思い出し、『再び女たちよ!』を開きました。
(時は1970年代半ば。ロンドン滞在中、バスタブの水面や寝起きの枕に尋常でない抜け毛を発見した伊丹さん。育毛剤を試してみても効果を感じられないまま帰国します—)
ロンドンから冬の東京に帰ってきたとき、私は、およそ出発前の毛量の三分の一を失っていたろう。
薄ら寒い頭で街へ出る。
嘗て、五月蠅いほど頭髪が茂っていた頃、私は中年以上の人は、ほとんど誰でも髪が薄くなっているものだとばかり思いこんでいた。
今、愁いを心に抱いて巷を彷徨えば、髪の薄い人、禿げた人の数は驚くほど少ないのである。何百人に一人という感じである。世の中の人間の大部分は、図図しいほどふさふさと髪を繁茂させているのである。
こんな筈ではなかった!
(中略)
蹌踉として街を徘徊えば、無辺の落毛は蕭蕭(しょうしょう)として下り、そうして、目につく人間どもの、なんといやらしく黒黒と髪を生い茂らせていることか。
タクシーの運転手も、役場の書記も、地下鉄の入口へ吸い込まれてゆくサラリーマンのあの頭もこの頭も、食堂で隣に坐ってラーメンを啜り込んでいた男も、そのテレビの中に映っていた中年の司会者も、だれもかれも、髪なんかのことで悩んだことなど一度もないような顔つきで頭をふさふささせているではないか。(『再び女たちよ!』「脱毛」より)
以前からお気に入りのエッセイのひとつではありましたが、この妄執、嫉妬、孤独感に深々と共感する日が来ようとは...
老化への対処法を語ってもユーモアに富む伊丹エッセイを再読し、ついに自分の老化を認めようと思いました。かかと用のヤスリを購入した今、何だか清々しい気分です。
写真上:ブラシのイラストは常設展示室で / 写真下:老化を語っても痛快なエッセイ集『再び女たちよ!』はグッズショップまたはオンラインショップで
学芸員:中野
2010.06.21 記憶を呼び起こすもの
こんにちは。
いつもよりちょっと遅めではあるそうですが松山も梅雨入りし、だいぶん曇り空や雨降りの日が増えてきました。でもこの雨も、記念館の庭の桂の木(←涼しい場所を好むそうです。)にとってはまさに恵みの雨なんです。
わたしは、今頃の夕方、戸外に漂っている植物のにおいがとても好きです。咲いているバラや新緑のにおいなんでしょうかね、あおいというか懐かしいというかこのにおいをかぐと「あ?、今年も夏がくるんだなぁ」と思います。みかんの花のにおいも好きです。咲いているのは5月半ば?6月はじめ頃です。さわやかな中に優しい感じのするにおいです。みかんに花が咲いているのは一年のうちのほんのいっときなので、みかんの花が咲いているのを見ると近寄っていってす?っと深呼吸してみます。
みなさんの思い出を呼び起こすものってなんですか?わたしは、においや音楽からいろんなことを思い出すことが時々あります。夕方、帰宅途中に自転車で走っていてよそのお宅から漂う「晩ご飯のにおい」から祖父母の家での夕飯を思い出したり、なにげなくラジオから流れてきた曲を聴いていて、ふと その曲を聴いていた頃のことを思い出したりします。そんな体験から、「においや音楽」と「記憶」はとても密接につながっていることをひしひしと感じます。
伊丹さんはさまざまな顔を持っていましたが、その中に「音楽愛好家」としての一面がありました。伊丹さんは、早くに亡くなったお父さんの形見として蓄音機と大量のレコードを持っていて、京都から松山へ転校してきた高校生時分、下宿の一室でバッハやモーツァルトのレコードをかけて過ごしました。この部屋には古今東西の文学や音楽に惹かれる友人たちが集い、音楽を聴いたりおしゃべりをしたりしていました。このメンバーの中には大江健三郎さんもおられたそうです。働き始めてからは聴くだけではもの足らなくなったのでしょうか、ヴァイオリンを「習った」そうです。ギターも弾きこなし「楽器の演奏は欠かすことのできない人生の習慣」と語っていたそうです。そんな伊丹さん、大人になってからもお父さんの形見のレコードを時々なつかしく聴いたりして過ごしたのでしょうかね。
スタッフ:多胡
写真は、記念館の近くを流れる小野川沿いのアジサイです。アジサイもほんのりよい香りがするんですね。
2010.06.14 影響力
記念館だよりをご覧のみなさま、こんにちは!ごきげんいかがですか?
先月の3周年記念の際は全国各地からたくさんのお客様に来ていただき、いろんな方とお話できて本当に楽しい記念日となりました。
この場を借りましてご来館くださいました皆様、改めましてありがとうございました。
「若い頃に読んだ伊丹さんのエッセイに影響されて今の自分がいます」という方や「『マルサの女』を観て国税職員になった」という方や伊丹さんに影響を受けて人生が変わったというお話をたくさん聞きます。
みなさんは誰かに影響を受けた経験はありますか?
生きていればなにかしらに影響は受けると思うのですが、誰かの人生を変えるほど影響を与えられるなんてすごいことですよね。
この記念館を設計してくださった中村好文さんも伊丹さんに影響を受けたお一人です。
そして、その中村さんに影響を受けて建築家になりました、というお客様もこの記念館にはたくさん訪れます。
そうやって、いろんな「影響力」が受け継がれて、また新たな「影響力」が生まれてくるのでしょうか。
以前16年勤めていた会社に心から尊敬する上司がいました。
私はその上司に数々影響を受けている部分があります。
心から会社や部下を愛し大事にしている事が伝わり、会社を愛すると自然といい仕事ができるということを学びました。
いつも何に対しても真剣で、部下の事も自分の事のように本気で考え、悩み、一緒に解決してくれる上司でした。
こんな上司に出会え、一緒に仕事ができた事は私の人生にかなりプラスになっています。
伊丹さんがみんなから愛されていたのも、自分の気持ちにブレがなく、いつも真剣勝負で、真っすぐな人だったからではないでしょうか。
現在、企画展示室で流れている『マルサの女』のメイキングを見ていると、伊丹さんのこだわり、真剣さが伝わってきます。
どうしてこのシーンにここまでこだわるのだろうとさえ思ってしまうほどです。
でも、だから伊丹映画は何十年経っても色褪せない今観てもおもしろい映画なんだと思います。
このメイキングを観て、本編をみるとまた更に楽しめます。このシーンはこうやって作られていたんだ?とか、ここはすごくこだわっていたから何か伝えたいことがあるのかな?とか違う目線でみる事ができおもしろいですよ。
これからの人生、私も何らかのかたちで誰かに影響を与えられたら幸せだな?と大それたことを考えながら毎日を真剣に楽しんでいこうと思います(笑)
ちなみに当記念館事務局長Tさんが影響を受けたのはピンクレディだそうです。そういえば、以前ピンクレディに夢中になって振り付けを覚え、今でも音楽を聴くと体が反応すると記念館だよりに書いていましたね。
今でも支えになってくれている元上司→
スタッフ:木山
2010.06.07 伊丹十三の松山東高校時代の同級生の皆様がご来館下さいました。
先日、伊丹十三の高校1年生の時のクラスメイトの皆さんが記念館にご来館下さいました。伊丹十三と机を並べて青春時代を過ごしたみなさんから、直接当時のお話を伺えて、スタッフとしても大変貴重な時間になりました。
記念館には時折同窓会の団体様がご来館下さいます。
同窓会というのはホテルの宴会場で数時間行うものだと思い込んでいた私には大変衝撃的でしたが、世の中には同窓会で旅行をされる方も多いようです。お話を伺ってみますと修学旅行みたいで皆さんとっても楽しそうで羨ましい限りです。中には同窓会で海外旅行に行かれたことのある方もいらっしゃるようです。
先日新聞にのっていたのですが、愛媛県内のとある町では中学校時代の同窓生が集まって、亡くなられた同窓生のお墓を一つ一つみんなでお参りしているそうです。いい話ですよね。
「周りの人はもう時効だと思ってみんなで話題にして盛り上がった話が 当の本人の中ではまだ時効ではなく 本気で落ち込む?」
皆さんは同窓会の途中で本気で落ち込んでいる人を見かけたことはありませんか?
なにはともあれ、伊丹十三のクラスメイトの皆さんのように70代になってもみんなで集まれたら面白いでしょうね。時がたてば昔話もきっと笑い話になって、若い頃よりももっと同窓会を楽しめそうですね。
伊丹十三のクラスメイトの皆さんの記念撮影のシャッターを押させて頂きましたが「○○ちゃんこっちこっち!!」「1人おらんぞ?」「○○くんが御手洗いに行っとるけん、みんな待ったげて?」とワイワイと本当に楽しそうでした。
当時から大変仲の良いクラスだったそうです。そんな皆さんがご来館くださって伊丹十三もさぞかし嬉しかったことと思います。
写真:愛媛県立松山東高校元1年6組 伊丹十三のクラスメイトの皆さん。
スタッフ:川又
2010.05.31 猫好き 猫の恩返し
私は動物全般好きなのですが、特に猫が大好きです。
長いこと一緒だった美女猫の名前は「ちょんまげ」です。
友達からいつも
「なんでこんなにかわいいのに?"ちょんまげ"だなんて?かわいそー」と非難されておりました。
猫には何のことだかさっぱり分かりませんので、私的には「ちっとも猫らしくないのが良い」と、満足しておりました。
伊丹さんも大の猫好きで、エッセイ、イラスト、写真、Tシャツなどには一緒に暮していた猫が多数登場しています。常設展示室には「猫好き」のコーナーが設けられているくらいです。
さて、猫の恩返しを体験したことはありますか?
ある日、野良のオス猫が庭に立ち寄るようになりました。
それ!っと、ちくわをあげた次の日、彼女でしょうか、
「こいつを頼むぜ?よろしく?ニャ!」
メス猫と私を対面させ、オス猫はクールに去っていきました。
何日かメス猫が通うようになり、
お腹が膨れてきたので赤ちゃんがいるんだなぁと思っていたある日、
メス猫はスズメを銜えてじっと私を待っておりました。
私を見た瞬間、スズメを口からぽとっと地面に落とし、
「このところ、お世話になっております。今後もよろしくお願いします」と言っているようでした。
「ご丁寧にどうも、どうも。」と返事をしておきました。
しばらくしてお腹がぺしゃんこになり、
メス猫は餌をその場で食べずに産まれてきた子猫達へ運ぶようになりました。
私は魚屋さんからアラをわけてもらい、ボイルして大きな塊であげるようにしました。
せっせ、せっせと何度も運ぶのです。
「ここは安全だから連れてきてもいいよ」とメス猫に伝えるとその日の夕方、
庭にぴょんぴょん何やら走りまわるのが見えました。子猫4匹を引き連れてきたのです。
全員、体の大きさ、模様、色が違い「ジャンボ」「白」「ちび」「クロ」となづけました。
毎日通う5匹は、風邪をひいたのでしょうか皆、鼻がぐずぐすになっており寒くなってきたので、
「しょうがない、家に入りなさい」と入れてあげました。5匹の猫は体調が戻るまでじっとしておりました。
それから、3日ほどしてのことです。
「千代美ちゃんの家の前で猫がスズメを銜えてじっとしてるよ?」
近所の人から教えてもらい、戻ると玄関にまたもメス猫が私を待っておりました。
「今までお世話になりました。あの子達をどうぞよろしくお願いします」と言って、
次の日からメス猫は子猫をおいて去ってゆきました。
猫からの恩返しは始めてでしたので、
一度ならずも二度までもと、本当にびっくりしました。
その後、子猫4匹は自由行動と餌と寝る場所を確保して、最高の暮らしをしておりました。
半年もしないうちに「チビ」と「クロ」が子供を産みました。
びっくり、まぁ大変!という思いもありましたが、
猫屋敷に住みたいという夢に近づいて私はとてもうれしかったのでした。
スタッフ:種岡
*写真上:常設展示室 猫好きコーナー
*写真下:伊丹さんが描いた猫のイラストポストカード
2010.05.23 開館3周年記念・収蔵庫ツアー開催のご報告
5月15日の開館記念日から3日間、1日2回、計6回の収蔵庫ツアーを開催いたしました。
このツアーは、当館の収蔵庫の2階にある「展示風」の収蔵スペースをご見学いただくもので、
直筆原稿・メモ類
愛用品
湯河原のお家の一室の再現
蔵書
衣類・服飾小物
の5つのコーナーをご案内しています。
各回の定員6名様×6回=定員36名様のところに、50組88名もの方々からご応募をいただきました。過去最多!と驚きつつも泣く泣く抽選...当選確率は約40%...残念ながら今回はご参加いただけなかった皆様、メゲずに次回もご応募くださいませ。どうかよろしくお願いいたします。
さて当日。
開館記念日の収蔵庫ツアーは今年で3回目。アガり症の私でも、3回目ともなれば少しは肝が据わったかと思いきや、やっぱりド緊張。
「そういえば、ピアノの発表会のとき、出番直前になってもヘラヘラしている私に、母が『アンタ、アガらないの?』って聞いたら『アガるって何?』って言い放ったっていう逸話があったなぁ、子供の頃は大物だったんだな、私。あはは」など、懐かしいことを考えてリラックスを試みるもカチカチは解消されず...
そうこうする間に「そういえば、大学院生の頃には、研究発表のたびに緊張しまくるものだから、『毎度毎度、中野さんの緊張ぶりが伝染って聞いてる俺の方が緊張するわ!』って友達に言われたことがあったなぁ」なんてなことを思い出して、さらに固まってしまうのでした。
というように、3年目になってもアガり症改善の見込みのないワタクシではありますが、情報はソレナリに蓄積されつつあるようで、ご説明できることが(勤めはじめた頃に比べれば)だいぶ増えたなと感じました。そして、緊張で意識朦朧としている割にはペラペラと語りすぎる自分を感じました。そんな小人物な学芸員に「ガンバレ!」の眼差しを送ってくださる皆様のあたたかいお気持ちも、ヒシヒシと感じました...すみません、声が裏返りっぱなしでしたね...ありがとうございました。
以下、参加者の皆様にお寄せいただいたアンケートのご回答です。
●伊丹十三さんの私生活をのぞき見たような、とても興味深い展示物たちでした。収蔵庫を一般公開しないのはもったいないです!!予約制にしてでも、もう少し広く見せてあげてほしいです。
●説明が非常に丁寧で、収蔵物に対しての思い入れも良くわかり参加出来てよかったです。どの位の期間で展示物が入れ替わるのかわからないので度々訪れたいと思いますが、収蔵庫を見学できたので伊丹さんの人となりも良く分かり意義深いものでした。ありがとうございました。
●「すばらしい」というひとことです。誘って下さった友人に感謝しています。あこがれの伊丹十三、そして宮本信子さんの全人格にふれた思いで感動しきりです。一回では物足りませんので、あと何回も来館を希望しています。
●初めて記念館させていただきました。かれこれ40年余りの伊丹さんのファンと致しましては、たくさんの収蔵品にふれることが出来感動!!ご親切にご案内いただき、又、松山もとてもおだやかな街で又是非来館したいと思っております。
●伊丹さんの日常生活を少しかいまみたようでした。もう少し近づいて拝見したい気もいたします。又機会があれば来たいと思います。本日は有難うございました。
●十三さんは非常にこり性で何事にも熱中していたんだなあと思いました。自分もそれなりにこる方だが、次元が違うと、一流と言われる人の一部に触れて幸せです。
●伊丹さんの愛用品など拝見することができて、伊丹さんの生前のご様子が目に浮かんできました。ご家族の為に引越されたとの事など貴重なお話も聞けて、とても良かったです。お招き頂き有難うございました。
●松山出身という事で、すごく身近に感じています。『お葬式』を見たのは私が中学生の時でした。今回思いがけず収蔵庫ツアーに参加できて伊丹さんをまたよりいっそう近くに感じる事ができてとても嬉しいです。食器や本、愛用していた小物などとても思い入れのある品物ばかりで、帰って家族に話したいと思います。5月は初めて来たのですが、中庭の風がとても気持ち良くていい感じでした。
●蔵書を見るのが楽しみでたので、それを確認できて良かったです。できれば手に取りたいのですが、それは無理でしょうね。
●収蔵品の解説がほしい。(例えば主な蔵書本のリストとか)
●収蔵庫記念にお招きいただいてありがとうございました。伊丹十三さんのセンス、考え方に、凡人とは明らかに違うと分かりました。個人的には、お描きになられた絵がどれもおもしろかったです。ユーモアたっぷりでした。映画だけでなくお料理や音楽なども幅広いことに興味をお持ちだったことが、伊丹映画に表れているのだと思いました。
●今日、普段見ることができない収蔵庫を見ることが出来てよかったです。伊丹さんの生活の一端を見ることができました。あた機会があれば参加してみたいと思います。ありがとうございました。
●いつもウォーキングで眺めながら歩いています。きっかけがなくてなかなか入館できませんでした。今日は素敵な企画で入館できとても嬉しい思いをしています。収蔵庫内はとても魅力的な空間で、ここで生活したいなと思いました。スタッフの方々のおもてなしが暖かで、まるで故郷へ帰ったようなおだやかでゆるやかな時間が過ごせました。ありがとうございました。又来ます。
●貴重な物を見せていただき、ありがとうございます。一つ一つの物へのこだわり、生き方へのこだわりが伝わりました。
●すべてにおいて"こだわり"を持ち "本物"を愛した方だということがわかりました。きっととても繊細な方だったのだろうなと思いました。
●伊丹さんの色々な世界が見れてとてもよかったです。この収蔵庫ツアーでますます伊丹さんが好きになりました。
●収蔵庫がそのまま展示室になってるなんて、素敵だなと思いました。本棚をじっくり見ていると、漱石全集があったり、心理学の本があったりとおもしろかったです。
●展示室で見たもののエピソードや、普段の十三さんのお話が伺えて、十三さんのお宅に伺ったようでした。とても楽しく、また参加できたらと思います。いろいろなお話をありがとうございました。
●伊丹ワールドにタイムスリップした充実のひとときでした。ありがとう。
いえいえ、こちらこそありがとうございました!です。
収蔵庫ツアーでは、私たちが申しあげる説明を超えて、お客様がそれぞれに何かを感じ取ってくださるのが何より嬉しく、予想外の質問や反応を示していただけるのが楽しみでもあります。今回も熱くて素敵なお客様にご参加いただいて、幸福な3日間でした。
宮本館長オフィシャルサイトの「タンポポだより」にも、お客様をお迎えした館長の奮闘記(?)が近日掲載される予定です。お楽しみに。
写真上:収蔵庫ツアーの模様。「湯河原」コーナーをご覧になるみなさん(と、ド緊張中の私)。
写真下:3周年イベント最終日、閉館後に撮った記念写真。なぜか全員爆笑中。
学芸員:中野
2010.05.17 3周年を迎えて
松山に住所を定めた記念館です。
「伊丹十三の家」に灯した明かりが、
いつまでもお客様に好かれ
輝き続けますように・・・
と祈っております
又、遊びにいらしてくださいませ。
感謝
宮本信子
2010.05.06 伊丹十三記念館は開館3周年を迎えます。
記念館だよりをご覧の皆様こんにちは。
とうとうGWも終わりましたね。みなさんはいかがお過ごしになりましたか?
今年のGWも記念館はお蔭さまで大盛況でした!!
記念館の前を走っている国道33号線も大渋滞していた様子で、お客様の中には「とべ動物園に向かっていたけれど、あまりの渋滞に引き返して記念館に来た!」とおっしゃる方や、「バスが動かないから2駅前でバスを降りて歩いて来た!」とおっしゃる方などもいらっしゃいました。
愛媛県立とべ動物園はGW期間中のご来園のお客様がおよそ7万人にのぼったそうです!!とべ動物園一の人気者のホッキョクグマのピースもさぞかしお疲れだったことでしょう。
さて、ついに今週末には記念館は開館3周年を迎えます。
丁度一年前、2周年記念日の時に書いた自分の記念館便りを読み返して見ますと、まだお祭り気分といいますか、オープン以来のザワザワした騒がしい空気が文面から漂っています。
開館3周年を迎え、今後『4周年』や『5周年』がやってくることは「当たり前のこと」であり、松山に伊丹十三記念館があることもまた「当たり前のこと」になっていくんだということを実感しています。
※開館3周年記念・グッズショップからのお知らせ※
グッズショップは開館3周年を記念して、商品をお買い上げいただいたお客さまにいくつか特典をご用意しております。オンラインショップでのお買い物も対象です。
●5/15?5/17までの3日間、3,150円以上(税込み)商品をお買い上げ頂いたお客さまに非売品の『マルサの女2』の缶バッヂをプレゼント致します。
●5/15?5/31の期間中、本をお買い上げのお客さま に伊丹十三がデザインした金榮堂の復刻版ブック カバーをプレゼント致します。(数に限りがあります。お一人様1枚とさせていただきます。)
●5/15?5/17の3日間、宮本信子館長プロデュースのグッズをセットでお得に販売いたします。このセットには特典として非売品の伊丹映画のテレホンカードと宮本館長の直筆サイン入りメッセージカードがつきます。
缶バッヂやテレホンカードは手に入れることが難しいものです。スタッフは普段『マルサの女2』の缶バッヂを制服につけて仕事をしていますが「その缶バッヂは売っていますか?」とお尋ねになる方が多くいらっしゃいます。ご希望の方はこの機会に是非対象商品をお買い求め下さい。
スタッフ:川又
2010.04.26 新学期と文房具
こんにちは。4月、学校で言うと新学期スタートの季節ですね。新入学や進級などで新しく文房具や学用品を買ってもらった嬉しい季節でもありました。(大人になって考えてみるとこの季節の親御さんやおじいちゃんおばあちゃんのお財布は大変ですよね。)文房具ってお好きですか?わたしは大好きです。今、文房具の世界もご他聞にもれず"北欧ばやり"のようです。カラフルな色づかいや使い勝手がよく考えられた品などお店で手にとってはにんまりしています。ネット販売や通販が全盛ですが、ひとつひとつが小さな文房具こそお店で手にとってあれこれ品定めするのが楽しいと思います。
色とりどり、小さいものといえば、小学校で使う学用品「算数セット」って覚えていらっしゃいますか?花の形をしたおはじきやカラフルな数え棒、手で針を動かす時計などがセットになった"あれ"です。つい先日も新聞の投書欄で女性の方が「小学校にあがる娘の算数ボックス(今は『算数ボックス』って言うんですね)に名前を書くのが大変!」と寄せておられました。私は三つ違いの妹が小学校に上がった時「も?!こんなちっちゃいモン一つ一つ名前なんて書いとれん」と嘆く母に取って代わり妹の算数セットいろいろに嬉々として名前を書いたこともあります。今では家庭にもパソコンがすっかり普及し、名前シールを自分で作ることが出来たり、注文すると子供さんの名前を印刷して仕上げて届けてくれるという素晴らしい商品もあるようですね。ここは親御さんの腕の見せ所といったところでしょうか。
伊丹さんは、たくさんのCMに出演していますが、出演するだけでなくアイデアを出したり自らセリフやナレーションを考えたりもしていました。中に「西友」というスーパーのCMがあり、いろいろなパターンを作っているのですが「新入学用品編」というのをちょっとご紹介します。伊丹さん自身が「うちの子がこんどいよいよ小学校なんですけど...」とわが子への思いを交えながら語り演じる、今改めて見るとちょっとしみじみするコマーシャルなんです。CMですから本当に短い時間の映像です。でも「くすっ」と面白かったり、心がちょっとあったかくなったり、こうやって見ているとCMって本当は奥が深いものなんだなと思います。
西友のCMで伊丹さんが取り上げている文房具がなんなのかは、記念館の展示室内「十二.CM作家」コーナーの映像でぜひご確認ください!
スタッフ:多胡
写真は、展示室内にある伊丹さんの使っていたuniの鉛筆(2B)と消しゴム
2010.04.19 遠い旅、近い旅
みなさん、旅はお好きですか?というか、得意ですか?
私は、旅は決して嫌いではない—その土地ならではのものに出会うのはとても楽しい—のですが、得意かというと、苦手な方ではないかと思います。
気の向いた時間に駅に行き、ホームに入ってきた電車にポンと乗ったりするのは好きなのですが、何ヶ月も前から飛行機などを予約して、旅の予定を立てておくのが苦手なのです。
その壁を越えたら越えたで、旅行ガイドを読んだりして観光地やお店の情報を調べているうちに、だんだんナーバスになってくるのです。そして、出発の日が近づいてきて、ついに前日ともなると、マリッジ・ブルーか!というほどの気分に陥り、「行きたくない...」などと口走るのです。(そのくせ現地に行くと誰よりも気分が昂揚してしまい、同行の友人から「まだ食べるの!?」、「もう帰ろうよ?」などと呆れられる始末で、最終的には「帰りたくない」とブツブツ言いながら、駅や空港までダッシュするはめになる、というのがいつものパターン。)
そういうわけで、遠方からお客様がお越しくださると、つい尊敬のまなざしで見つめてしまいます。先日も、遠路はるばるお越しくださった方がありました。
—『ミンボーの女』の若杉君、『マルタイの女』の近松警部...といえば...ハイ、そうです、村田雄浩さんです!
旅番組の収録でお越しくださったのですが、ゲストの村田さんのご希望で、旅先のひとつに記念館を選んでくださったとのこと。全国津々浦々、名所旧跡絶景ポイントは数知れずあるというのに、何と嬉しいことでしょうか。お見えになって開口一番に「やっと来ることができました」とおっしゃったときには、私はもう拝みたいような衝動にかられたのでした。
このときの模様は、4月24日(土)午前8時から、『朝だ!生です旅サラダ』テレビ(朝日放送系列)でご覧いただけます。
ついでながら、スタッフN(「N」というスタッフは館にひとりしかいないのですが...)がド緊張でたどたどしくご案内する様もご覧いただけるようです...
『朝だ!生です旅サラダ』
ABC系列全国放送
毎週土曜日 8:00?9:30
(村田さんのゲストの回は4月24日です)
*****
そして、愛媛県内にお住まいの皆様、お待たせいたしました...永野彰子アナウンサーがパーソナリティーをおつとめの南海放送ラジオ『1616カフェ』に館長・宮本信子が登場いたします!
永野彰子さんにインタビューしていただいた内容が4月30日(金)からの毎週金曜日、5回ほどに分けて放送されます。
この収録に立ち会ったスタッフNは、とくに打ち合わせもなく始まったインタビューで、リラックスしてポンポーンとオモシロトークを繰り出す宮本館長の様子を見て、「さすがです...!私にはとてもできません!」と大変感心したということです。
記念館のこと、もうすぐ迎える3周年のこと、伊丹さんのこと...館長ならではの話を、金曜の昼下がりのひとときに楽しんで、そして「今度ブラっと行ってみようかな」と感じていただけましたら何よりです。
『1616カフェ』
南海放送ラジオ(1116kHz)
http://www.rnb.co.jp/
毎週月?金曜日 13:00?13:15
(インタビューは4月30日から
毎週金曜日に5回ほど放送されます)
*****
ご遠方の方もお近くの方も、ぜひぜひお越しくださいませ。
学芸員:中野
2010.04.12 第2回伊丹十三賞!
第2回伊丹十三賞の発表・贈呈式が4月9日(水)におこなわれました。良いお天気に恵まれました。
やはり館長は晴れ女です。
第2回伊丹十三賞 受賞者はタモリさんです。
(授賞理由などはこちらをご覧くださいませ伊丹十三賞 第2回受賞者(2010年))
当日はタモリさんがご多忙のため、
株式会社田辺エージェンシーの松尾専務様より
タモリさんからのメッセージを代読していただきました。
この世界に入ったばかりで、テレビにも一、二回しか出ていない頃、
伊丹さんの御自宅にお招きいただき御夫婦で励まして下さいました。
まだ何もわからない状態でしたので、大変勇気づけられたことが思い出されます。
かといっていまだに何かをわかったわけでもなく、
ただ迷いつつ手さぐりでやり続けております。
この度はこのような賞をいただき大変うれしく感謝いたしております。
平成二十二年 四月吉日
森田一義
メッセージを聞いている間、松尾専務様のお声を通して、タモリさんがそこにいるかのように存在を感じました。松尾専務様、お忙しい中、本当にありがとうございました。
選考委員の周防監督からの祝辞も一部ですがご紹介します。
「伊丹十三賞もまだ2回目です。選考する側もどのようなものが伊丹十三賞なのか、毎回手探りしながら選考会に望んでいます。伊丹さんはやっぱりたぐいまれな人で、やはり伊丹さんのような人、伊丹さんのような表現者ってなかなかいないわけで、実はそのことが伊丹十三賞の一番肝心なところです。今回タモリさんを選ばせていただいたのも、タモリさんのような人はあとにも先にもいなくて。多分これからなかなか出てくるタイプの表現者ではない。そこが伊丹十三賞にもっともふさわしい方ではないかということで選ばせていただきました。」
とてもわかりやすく伊丹十三賞についてとタモリさんの受賞についてお話をしていただきました。伊丹十三賞はどんな賞なのかとまだピンとこない方もいらっしゃるかと思います。
以前、館長が伊丹十三賞の特徴を3つの言葉にしております。
「びっくりした。おもしろい。誰にも分かる」です。宮本信子ホームページ タンポポ便りより
今回のタモリさんの受賞もまさにあてはまりますね。
「すばらしいメッセージいただきました。ありがとうございました。タモリさんに受賞していただけたこと大変嬉しく思っております。ぜひ今度伊丹十三記念館にいらしていただけたら、どんなに伊丹さんも喜ぶかしらと思っております。お時間ございましたらぜひご来館ください。心よりお待ち申しております。」
スタッフ、関係者からの願望でございます。タモリさん!記念館にぜひいらしてくださいませ。また、「ほぼ日刊イトイ新聞」で伊丹十三特集もしていただきました、第1回受賞者の糸井重里さんもご出席くださり、祝賀パーティーもとてもなごやかな雰囲気でした。
ご出席くださいましたお客様、
ご取材にいらしてくださいましたマスコミ関係者様、
ご支援いただきました皆様方に深く感謝いたします。
スタッフ:種岡
写真上:国際文化会館 中庭
写真中:左から 中村好文様、館長宮本信子、松尾専務様、周防正行様、南伸坊様、平松洋子様
写真下:館長宮本信子
2010.04.05 北の国から
記念館便りをご覧の皆さんこんにちは。
松山は桜が満開で天気もよく、絶好のお花見日和が続いています。
みなさんの住む街の桜は現在どんな様子ですか?
春といえば一昨日は選抜高校野球大会の決勝が行われましたね。皆さんご覧になりましたか?
高校野球といえば私は最近とあるドラマにはまってしまっています。高校生が野球に励むアツい青春物語です。ちょっと前に大変ブームになっていたドラマです。
近頃の私は毎日そのドラマのことを考えています。気がつくとそのドラマの主題歌を口ずさんでしまっています。しかし歌詞をはっきり把握しておらず、わからないところや聞き取れない箇所は自分でそれらしい歌詞を適当にあてはめて歌っています。みなさんも覚えがありませんか?
さて、話が逸れてしまいましたがみなさんはドラマを観ますか?
私が今までで一番「はまった」ドラマと言えば『北の国から』です。
北海道に旅行に行った際には、もちろん一番に富良野に立ち寄りドラマのゆかりの地を片っ端から訪れ、当時フィルムカメラだったにも関わらず、写真を100枚ぐらい撮ってしまったわけで・・・。
中学生の時の国語の教科書に『北の国から』のシナリオが載っていて、授業でそのシナリオの部分の映像を観て感動したことが、のめり込んだそもそものきっかけでした。中学生ながら「なんだこの壮大なドラマは!!」と思った覚えがあります。今調べてみますとシリーズの第17話だったようですが、偶然にも宮本館長も出演していた回です。蛍が久しぶりに会うお母さんに冷たい態度をとってしまうものの、最後にはお母さんが帰る列車を走って追いかけて手を振るあの名場面がある回です。思い出しただけでも泣けてきますね。
伊丹十三も『北の国から』に出演しています。ご存じでしたか?
純と蛍がお母さんの令子のお葬式の後、捨てられたボロボロの運動靴を二人で探しに行くという名場面を覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。あの話がある第23話の重要な役所で登場します。
こちらも涙なくしては観られない話です。機会があれば是非ともご覧ください。
スタッフ:川又
写真:ヤマボウシの芽が出てきました。
2010.03.29 桜が咲き始めました。
ぽつぽつ桜がほころび始めました。こんにちは。今年の松山の桜は統計を取り始めてから最も早い開花なのだそうです。少しずつ春が近づいてきていますね。春休みになったからか、記念館にも一人旅の方や大きなかばんを持ったお客様がいらっしゃることが多くなりました。暖かくなってくると、どこかに出かけたくなりませんか。これからの時期はお花見なんかも楽しみな季節となりますね。
毎年いろんな場所で桜を眺めますが、心に残るお花見をひとつ挙げるとすれば、学生時代に足繁く通った奈良の春でしょうか。私は学生の時分 大阪の南の方に下宿していましたので、最寄り駅から電車に乗り、乗り換えのりかえ最後はJRの関西本線で奈良駅へ、というのがいつもの道順でした。奈良はもともとのんびりとした空気の流れる町ですが、春ともなると訪れる私たちの心も体も、暖かさに誘われてゆったりしているのか、なんともいえず心地よい気分になったものです。その春は、お釈迦様の誕生日を祝う潅仏会(かんぶつえ。4月8日で"花まつり"ともいうそうですね。)の日に奈良を訪れました。奈良駅からぶらぶら歩いて興福寺や大仏殿のある奈良公園までの道すがら、何の気なしに氷室神社に立ち寄った時のことです。ちょうど枝垂桜が満開でその日は曇り空ではありましたが、古木にけむったように長く連なって咲く桜に息をのみました。
旅といえば伊丹さんは、今も続くテレビの旅番組「遠くへ行きたい」にたくさん出演しました。(その出演回数は43回!)昭和49年の4月には「奈良・お習字の旅」と題して書家の今井凌雪先生のもとに習字稽古に赴いています。レタリングには自信のあった伊丹さんですが、お習字となると勝手が違うようでちょっと面白い旅になっていますよ。この旅の模様は、当館で販売しておりますDVD「13の顔を持つ男」でも一部ご覧いただけますし、「伊丹十三の本」の中にも紹介されていますので是非ご覧下さいね。
スタッフ:多胡
写真:通勤途中の桜の木。まだちょっと寒そうですね。
2010.03.22 桂の木
中庭にそびえ立つ桂の木は、季節、天候、時間により様々な表情を見せてくれます。
先日は3月だというのに松山ではめずらしく雪が降りました。雪 の舞い散る中庭はめったに見る事ができませんが、外は寒いのになんだかあったかい気持ちになる不思議な感覚でした。
この桂の木は1本の木なのに2本が寄り添っているように見え、設計の中村好文さんが、伊丹さんと宮本さんをイメージして選ばれた木です。
葉はハート型をしていて、秋には甘い香りを放ち、寒い冬も凛とたたずむ桂の木はお二人のイメージにピッタリだと思います。
先日、お客様に「どの季節の桂が一番いいですか?」と聞かれたのですが、即答できないほど、どの季節もすべて味があり素敵なのです。
ちょうど、今の季節は芽吹きはじめ、小さなハート型の葉が少しづつ大きくなって春を知らせてくれています。日に日に大きくなっていく葉を見るたび、生きてるんだ?と実感し、明るい気分にさせてくれます。
このすべての葉が大きくなり青々とした新緑の季節は、さわやかな風と相性が良く、中庭のベンチで何時間でも座って見ていたい気分になります。
秋になるとだんだん葉は黄色くなっていき、その後こげたような色になっていきます。その時、何とも言えない甘い香りが漂い幸せな気分になります。お客様にも、「ケーキでも焼いているのですか?」と言われるほど、中庭は甘い香りに包まれます。
そして、葉はすべて落ちていきます。寒々しく感じる風貌ですが、なにか強さを感じられ、がんばろうという気にさせてくれます。
お客様からも、「こんなすてきなお庭を見ながら、お仕事できていいですね」とよく言っていただきますが、今も桂の木を見ながらその幸せを実感しているところです。この木と共に私自身も日々成長していけたらなと思う今日この頃です。
スタッフ:木山
2010.03.15 テレビ大好き
私はテレビが大好きです。朝の番組から夜の番組まで幅広く録画し、人より3倍はテレビをみていると思います。私のレコーダーは早送りをしても声が聞き取れるので、録画したものを通常の速さでみるには時間がたりず、倍速でみることが多いです。しっかり聞き取ろうとするので脳のトレーニングになっているかもしれません。発見したのが「徹子の部屋」の黒柳さんはもともと早く話される方なので通常でも早送りしているように感じますが、倍速ではかなりの早さです。また他にも倍速を使用してしまう理由がありまして、番組中、良いところでCMに続くのはわかるのですが、同じ内容をCM後に、「ここからまたみるのかぁ?」と思うほど繰り返しが多すぎるため、私は倍速を利用してしまいます。ややこのパターンには滅入っており、早くこのパターンを脱した番組が多くなればいいなと願っています。
伊丹さんも出演者にとどまらず、テレビ番組・CMなどでは斬新なアイディアを盛り込んで制作を手がけておりました。 先月WOWOWで放送された『ゆかいなダマされ方』(2月13日)では目の錯覚を利用した「だまし絵」の第一人者、M・C・エッシャーの人生とだまし絵の魅力・構図を紹介した番組の中で、伊丹さんが手がけた味の素マヨネーズのCM(昭和58年)が紹介されました。錯覚により大きな宮本信子館長と小人のような伊丹さんが共演している実におもしろい手法のCMです。記念館の常設展示CM作家のコーナーと『13の顔を持つ男』 DVDでもご覧いただけます。
映像つながりでお話ししますと、伊丹十三の遺業を記念し創設された伊丹十三賞は今年第2回を迎えます。 第1回は言語表現を主軸としたものが対象で糸井重里さんが受賞されました。第2回伊丹十三賞は映像・ビジュアル表現を主軸としたもの(映画、テレビ番組、CM、俳優、イラストレーション、デザインなど)が対象となります。
あらゆる文化活動に興味を持ちつづけ、新しい才能にも敏感であった伊丹十三が、「これはネ、たいしたもんだと唸りましたね」と呟きながら膝を叩いたであろう人と作品に「伊丹十三賞」は出会いたいと願っています。
スタッフ:種岡
写真上:常設展示室「CM作家」コーナー
写真下:中庭のタンポポとビンカミノールです。咲き始めました!
2010.03.08 花月園競輪場訪問記2
ひきつづき、花月園競輪場訪問(2009年12月27日)のレポートをお届けいたします。(「訪問記1」はこちらのページをご覧ください。)
花月園競輪場にお伺いするに当たって、スタンドの他にもうひとつ、ぜひ見てみたいと思っていた場所がありました。『マルサの女』のシーン122、権藤(山崎努)が亮子(宮本信子)を誘って競輪場へ行く途中の通り道として、撮影がおこなわれた階段です。
『「マルサの女」日記』を読みますと、花月園競輪場でラストシーンを撮った後で撮影されたことは分かるのですが、どの程度の距離のところにあるのか、実際に競輪場へ向かう道なのか、気になっていました。
お伺いする前にお電話した際、「ええ、この近くにあると思いますよ。駅(京急花月園前駅)からの通り道ではありませんが、まわりには階段が何箇所かありますから」と花月園観光の長津さんがおっしゃっていたので、きっと競輪場付近にあるのだろうと思ったのですが、地図を見てみると周辺は階段だらけ...はたしてどの階段なのか...そしてたどりつけるのか...
そういうわけで、スタンドを見学させていただいた後は、花月園競輪場の周辺の階段めぐりへ。またまた長津さんにご案内いただきました。
お勤め先の周辺の道を歩きなれているご様子の長津さん、道端で毛づくろいをしている猫にも「やぁ」とあいさつなさるお洒落なこなれ具合に感心しながら、日当たりのよさそうな住宅街を歩いてみると、確かに坂道が多く、階段もあちこちにあります。
階段があると、立ち止まって持参した写真と見比べてみるのですが、それらしく見える階段があっても、周辺の家屋や塀や植木などが変わってしまっていると違う景色に見え、なかなか確信にいたりません。ある階段の前では「マンホールのフタの位置が違う気がする」、別の階段を見ては「この手すり、『マルサの女』のときにはなくて、その後につけられたものかもしれない」などなど憶測の深みにはまる私に、長津さん「聞いてみましょう」。
長津さんのお知り合いで「確かにうちの前の道で撮影されました」という方にお会いすることができ、シーン122がこの階段で撮影されたことが分かりました。本当に競輪場のすぐ近く、一段一段は高さ12センチぐらいで奥行のある、なだらかな階段です。やっぱり、ずいぶんと景色が変わっていました。
ところで、このお家の方によりますと、撮影当日、お家の門の前(カメラの少し後方にあたる場所だったのでしょう)に椅子を置いて陣取った伊丹さんにこのお家のワンちゃんが吠え、「撮影に差し支えるので吠えないようにしてください」と言われたのだそうです。ワンちゃんからしてみれば、見知らぬおじさんが家の前に座っていたらそりゃ吠えて当然ですよね...それが犬の務めですものね...ロケーション撮影の大変さの一端を垣間見る思いがしました。
思いがけないエピソードもお伺いすることができましたし、ロケが行われた場所を訪ねることができて、感無量でした。
山崎努さんの
「太郎のことでね、一度あなたに礼をいいたかった」
というセリフがあるだけのシーンには、短いながらも、太郎君(権藤の一人息子)という存在を通じてある意味で同志として結びついている権藤と亮子の関係が描かれていると思います。向かい合って話しているのではなく、連れ立って少し先を歩きながら言う、亮子は少し遅れて歩きながら無言で聞いている。その雰囲気が、しみじみとしていながらもどことなくデートっぽくて、いいんですよね。
スタンドからの景色と階段をこの目で見て写真も撮ることができ、思い出深い訪問になりました。花月園観光様、長津さん、ありがとうございました。
とお礼を申しあげてお別れするとき、こんな本をいただきました。斎藤美枝さん著『鶴見花月園秘話 東洋一の遊園地を創った平岡廣高』(2007年、鶴見区文化協会)です。現在、花月園競輪場の建っている場所には、昭和21年(1945年)まで大きな遊園地があったのだそうです。
—明治45年(1912年)東京新橋の料亭「花月楼」の二代目・平岡廣高氏は、西欧料理業を視察するために訪れたヨーロッパでパリ郊外の児童遊園地を見て感激、「日本にもこども本位の遊園地を!」と、鶴見の丘陵地に建つ東福寺のご住職を説得して境内を改造、交通至便で風光明媚なこの土地に、大正3年(1914年)私財を投げうって東洋一の遊園地「鶴見花月園遊園地」を開いたのであります—
名前の由来を知ってナルホドと思いました。創設者の経営する料亭の名前から取った「花月園」という名の遊園地がかつてあって、その跡地にできた競輪場。だから、地名ではない、粋な感じのする名前がついているのですね。「遊園地」という名前ではありますが、動物園や室内温水プールにスケートリンク、花月園少女歌劇、ダンスホールなどもあったそうですし、高浜虚子も句会を開いたことがあるそうですよ。デビュー前の美空ひばりも遊びに来たことがあるとか。
近隣にお住いの方でも、遊園地があったことをご存じない方がたくさんいらっしゃるそうですが、遊園地の名をこの競輪場が受け継いで約100年。「花月園」には古い歴史があるのですね。
残念ながら、花月園競輪はこの3月末をもって開催を終えます。その後は、これも残念なことに、競輪場もなくなってしまうそうです。イベントの告知も掲載されていますので、ぜひホームページをチェックなさって、足を運んでみてください。
学芸員:中野
2010.03.01 お車で伊丹十三記念館へお越しの方へ
記念館便りをご覧の皆さまこんにちは。
とうとう今日から3月ですね。
春です!春!春なので、どこかへお出かけしたくなりますね。是非松山へ、ここ伊丹十三記念館へお越し下さい。
お車でご来館される方の中に時折道に迷われる方もいらっしゃるようですので、今日は記念館便りを使って道に迷わないためのポイントをいくつかご案内させていただきます。
途中で道に迷われた方は、伊丹十三記念館にお気兼ねなくお電話下さい。(TEL:089-969-1313)せっかくのご旅行ですから、道に迷っている時間はありませんよね!
記念館の場所を簡単にご説明しますと、松山市の中心部から南へ約2km、松山インターから北へ約2kmの位置にあります。国道33号線と松山環状線(南部)の交差点である「天山交差点」(ジャスコが目印です)という大きな交差点から南へ約500mの距離の場所にあります。スーパー「セブンスター」、「モスバーガー」「天山病院」などが近くにあります。
*「天山交差点」*
ジャスコとスズキが目印です。
以下、特にお気を付けいただきたいポイント4点をご紹介いたします。
1 カーナビをお使いの方はご注意下さい。
記念館ができてまだ3年足らずです。記念館が開館する前のデータを使用しているカーナビゲーションシステムも多くあります。お電話番号で目的地を登録された場合、記念館から離れた場所が表示されることもあるようです。カーナビをお使いの方は十分ご注意下さい。
2 看板は1つです。
看板を目印に目的地をお探しになる方はご注意下さい。
記念館の場所をご案内する看板は国道33号線沿いに1つしかありません。
記念館のすぐ近くの「天山橋」の側(道路の東側)にあります。記念館の看板の近くに松山自動車道の松山インターまで2kmという緑色の表示板があります。
*高速道路の表示板と「伊丹十三」の顔写真を使った記念館の看板*
松山市街地方面から33号線を走っていると松山自動車道 「松山インター」まで2kmという緑色の表示板が見えます。
そのすぐ近くに伊丹十三の顔写真を使った記念館の看板があります。記念館の看板は近くまで来ないと見えないので、遠くからも見える高速道路の表示板を目印にして頂くといいかと思います。
3 国道33号線には面していません。
記念館が国道33号線沿いにあるように見える地図がありますが、
記念館は国道33号線から30メートルほど東側に入ったところにあります。
国道沿いではありませんが、国道からも記念館は見えます。
国道に面しているものと思い込んで通り過ぎてしまう方もいらっしゃるようです。ご注意下さい。
4 「天山橋」交差点がポイントです。
特に記念館の南側(松山インター方面)から国道33号線を走ってお越しの方はご注意下さい。
国道33号線の記念館のほぼ正面にあたる位置には、中央分離帯があり右折ができません。
少し手前にあたる「天山橋」交差点で右折をしてください。
「天山橋」交差点で右折を逃すと、交通量の多い国道でUターンしなければならなくなります。
(「天山橋」交差点は「天山交差点」とは別の交差点です。)
*「天山橋交差点」*
松山インター方面(南側)から見た天山橋交差点です。この交差点から右斜め前方に見える黒い建物が伊丹十三記念館です。信号機の横に「天山橋交差点」と表示されています。
「時は金なり」
ご旅行中の限られた時間の中で皆様が少しでもスムーズに記念館にご来館して頂けます様に!!
スタッフ:川又
2010.02.22 favoriteグッズ
松山では「椿さん」「椿まつり」と呼ばれる商売繁盛や家内安全などを祈願する祭事が、毎年旧暦の1月7.8.9日に伊予豆比古神社で行われます。伊予豆比古神社は通称、「椿神社」と呼ばれ、記念館より1.5kmほど南へ行った居相町というところにあります。今年は2月20日(土)21日(日)22日(月)の3日間開催され記念館の前の国道33号線は毎年恒例の椿さん渋滞です。
この椿まつりは、「伊予路に春を呼ぶまつり」として有名で、椿さんが終わると厳しい寒さも峠を越し、あたたかい春がやってくると言われています。現在では全国各地から約50万人の参拝者が訪れ参道には約800店もの露天が立ち並び、大変なにぎわいになります。
椿さんに行くとついつい「おたやんあめ」(どこをきってもお多福の顔がでてくる飴)を買ってしまい、食べきれず、また翌年買って...を毎年繰り返しています。。。(今年も買ってしまいました。。。)
ついつい買ってしまうといえば、みなさんには、ついつい買ってしまうお気に入りのキャラクターやグッズなどありますか?
私は「タルトグッズ」にはまっていて、空港や道後などお土産屋さんに行くとついついタルトグッズを買ってしまいます。
長年使いすぎてお写真で紹介できない物もたくさんありますので、ここで紹介させていただいてるのは、ほんの一部です。
もちろん、食べるタルトも大好きで、邪道かもしれませんが、タルトに天ぷら粉をつけ て油で揚げるとおいしいんですよ?。
和菓子が洋菓子っぽくなるんです。興味のある方はぜひお試しくださいませ。
伊丹さんは、四国銘菓「一六タルト」のCMをてがけていて、「なんじゃったかいねぇ?・・・・・いよいよいかん、ぼけてしもた」などと伊予弁で話す伊丹さんのCMは地元では知らない人はいないくらい有名で子供の頃はよくまねをしていたものです。
私はゴルフボール編のCMが好きだったのですが、今流れていないのが残念です。記念館ではその他、懐かしいCMなどが流れていますので、機会がありましたらいらしてください。
今年、椿さんに行きそびれたという方は、来年は2月9日(水)10日(木)11(金)となっておりますので、ぜひ行かれてみてはいかがでしょうか?その時は記念館にも寄ってくださいね?。
← 車の後ろに貼っているシールです。 →
スタッフ:木山
2010.02.15 料理通?
こんにちは。バレンタインも過ぎ、今年もはや2月も半ばにさしかかり、信じられない思いです。みなさんは年始に今年の目標って立てましたか?私は目標というか今年やりたいこととして「料理の腕を上げる」を掲げて2010年をスタートしました。私は元来、食べることが大好きで根っからの食いしん坊です。わたしが言うのもちょっとこそばゆいですが、祖母も母もいろんなものを作ってくれる「料理上手」です(だと思います)。先日亡くなった祖母のお通夜のとき、「ほら、T子さんが作ってくれた大根の酢漬け、おいしかったわ・・・。」と親戚のおばさんが話しているのに耳を傾けながら「おいしいものって、長くあったかく記憶にとどまるんだな」と改めて思いました。祖父母と毎日一緒に食卓を囲んでいた頃のことや作ってもらったおかずあれこれなどを思い出すことが出来ました。
今をときめく料理研究家やフードコーディネイター等、料理を仕事にして活躍している人たちを眺めて見ますと、親子代々料理研究家という人が少なくありません。辰巳浜子さんと芳子さん、土井勝さんと善晴さん、小林カツ代さんとケンタロウさん・・・。おいしいものを食べて育ち自然と食材や料理法などに関心が高くなって・・・。「おいしい!」は伝えられ発展を続けてゆくものなのでしょうね。
の、はずなのですが私の場合どういうわけか、そうでもなく漬物やおせちづくり、豆をたいたりパンを作ったりは熱心にやるのですが、日々のおかずは家族の目を白黒(!?)させたことも幾度かあります・・・。そんな中、糸井重里さんがやっておられる『ほぼ日刊イトイ新聞』内で話題の料理本「LIFE」(映画『かもめ食堂』のフードコーディネイトをなさった飯島奈美さんの本)を改めて読んでいたところ糸井さんがこんなことを書いておられました。
「まずはじぶんなりの工夫なんかもやめて、レシピそのままつくってみてください。」
なるほど。勝手に砂糖を減らしてみたり、材料も調味料も量を半分にしてみたり・・・と、いろいろと身に覚えがある私はこの言葉をしかと受け止め料理に励むことにしました。材料に関しては、季節のことなどもありますので「ちょっと差し替え」は良しとしています。
すると・・・、なんだかおいしいものが出来始めワクワクしています。そもそも出来もしないのに自分なりの工夫なんか100年早かったのでしょう。素直にやってみるってすごい。「レシピ」って言ってみればただの紙切れなのに、遠いところにいる会ったこともない誰かが「これおいしいからやってみて」と書いたもので、その通りに材料を揃え、調理してみるとおいしいものが再現できる!これは面白い。今の私には朝刊の「今日の料理」欄も光って見えます。「今日のおかずはなにかな?」つくって食べてまた作って!
伊丹さんもお料理が上手で食べることが大好きでした。伊丹十三記念館の常設展示内には、「料理通」のコーナーがあるくらいです。朝の開館準備のとき、展示ケースのガラスを磨きつつ並んでいる食器や包丁など見ていると「伊丹さん、どんな感じでみんなとごはんを食べておられたのかな」と思ったりすることもあります。なんだか引き続き楽しい一年になりそうです。
写真右:飯島奈美さんの料理本「LIFE」。2も出ました。作りたいものがいっぱいです。左は、「LIFE」に載っていた「おとうさんのナポリタン」をつくってみたものです。
担当:多胡
2010.02.08 HDD内蔵レコーダーを購入しました
皆様 こんにちは
立春をむかえ、春が近づいてまいりましたね。
今年は木の芽が力強く膨らみが大きいような気がします。
さて、HDD内蔵DVDレコーダーを購入しました。
ダブル録画が今や主流なのでしょうか、
おススメされるままに購入しましたがこの機能は頻繁に使用しております。
思えばビデオレコーダーというのが無かった時代に、
私はピンクレディーに夢中になっておりました。テレビの前に張り付いて、友達と分担をし、まばたきをしないように!細かな動きを見逃さないように!と振り付けと歌を覚えておりました。
3分間ほどの時間ですが、集中力はMAXだったと思います。
レコードもすぐには買えませんでしたので、カセットデッキで録音をしておりました。
テレビの前にカセットデッキをセットし、始まる時に赤い録音ボタンと再生ボタンをムニュっと押す。
2つのボタンを同時に押すことが小学生だった私にはちょっと大人の作業のように感じていた記憶があります。
「録音中だから静かにしてね?」と家族には念をしておくのですが、家の前には電車が通っており、その時に限って誰かが踏み切りを渡っていたのでしょうか、警笛が鳴るのです。 「あー、歌が聞こえなくなってる?」でも当時は雑音が入るのが当たり前だった為、めげませんでした。雑誌についているコマ送りのような写真で、振り付けを解説してくれる付録を頼りに歌と踊りを完璧にマスターしておりました。もちろん自転車がいくつになっても乗れるように、今でもピンクレディの音楽を聞くと身体が反応してしまいます。
昔話が長くなりましたが、レコーダーにせよ、携帯電話にせよ、パソコンにせよ、電気を使用する製品の進化は凄いですよね。昔を振り返ると、無ければ無いなりに努力をして脳を使っていたんだなぁとも思いますが、ついていかなければと焦る自分もいます。
その点、伊丹さんはいち早く、新しいものを取り入れておりました。
少し紹介いたしますと日本で最初のハンディVTRカメラ=HL33が使われた実験番組『LOOK-東京にも空がある』(73年)があります。
番組の一部は『13の顔を持つ男』にてご覧いただけます。
また、「いまでは多くの監督さんがやってらっしゃることですが、
カメラで撮っている画を全員で見られるように、
映画の現場で最初にモニターをつけたのは、
伊丹さんなんです。」
(『ほぼ日刊イトイ新聞』「伊丹十三特集」宮本信子×糸井重里 第7回ラッシュの夜より)
ついていくことはたやすいですが、良?く考えたら先取りするということは、
発見しなければできないことですよね。発見し実行してみる。難しそう?と先入観をもたず、脳を柔軟にし、情報をキャッチするアンテナを何本もたてておくことを心がけたいと思います
スタッフ種岡
*写真上:山桜の芽と記念館
*写真下:DVD『13の顔を持つ男』
2010.02.01 花月園競輪場訪問記1
昨年末、花月園競輪場にお邪魔いたしました。
12月20日の記念館便りでご紹介しましたように、『マルサの女』(1987年)ラストシーンのロケ地です。
伊丹さんは"東の空"を背景に撮影した後"西の空"を撮った、と『「マルサの女」日記』に書いていますが、実際にはどんな風景なのか、どんな風景があの映像になったのか、一度この目で見てみたかったのです。
まずは問合せを、と、花月園競輪場へお電話してみましたら、快くいろいろとお教えくださった上に、「現地」を見学しながらお話をお聞かせくださるとのありがたいお言葉を頂戴しました。
そういうわけで、2009年12月27日午前11時、横浜市鶴見区の花月園競輪場へ。冬とは思えないほどのポカポカ陽気の中、京急花月園前駅から坂道をのぼって行きました。花月園競輪場は、丘の上にあるのです。
あたたかく迎えてくださったのは花月園観光株式会社の長津さん。東京から近いこともあって、映画などのロケに使われることの多い競輪場なのだそうですが、『マルサの女』当時のことをご存じの方は、今では長津さんのほかにはいらっしゃらないそうです。撮影から約23年、決して短い年月ではありませんものね...長津さんがいてくださってよかったです。
映画本編から抜き出した静止画の印刷を手に、ロケで撮影されたのと同じ景色を探しに行きます。
まずは、"東の空"を調査すべく第4スタンド最上段へ。
「ここのスタンドは当時から変わっていません」と長津さんがおっしゃるとおり、白と水色の椅子が変わらず並んでいました。
山崎努さん演じる権藤は、この椅子の上を(通路の階段ではなく)荒っぽく踏み越えてスタジアムを去っていくのですが、実際に上り下りしてみると...「山崎さん!段差がすごくキツいですよ!こんなところを下ったんですか!?」と驚きました。しかも、権藤は片脚が不自由で、杖をついているのです。測ってみたら、段差は30cmもありました。伊丹さんは、現場に到着してすぐに、この演出を思いついたのだそうですが...俳優って、本当にタフな仕事ですね...でも『マルサの女』の中でも大好きなカットです。
この場所からスタジアムの外側、南東の方角を眺めますと、こんな感じです。
これが、亮子と権藤の会話の背景になった"東の空"の現在です。当時はなかった高速道路の高架橋がかなり目立っていますが、空が広くて海も見えます。
—とすると、"西の空"は向こう側の第2スタンドから撮ったのでしょうか?
「あちら側はスタンドがなかったんですよ。撮影の頃、ちょうど工事してました」
—あ、確かに、メイキングビデオでもロケハン写真でも工事してました!西側の風景は、あの場所からは撮りようがなかったってことですね...う?ん。
メインスタンドのさらに上の階から西の空を見せていただきましたが、このメインスタンドの建物も当時はなかったそうですし、西の方の景色を見ても、映画の中と同じ建物が見当たらず、確信がもてません。"西の空"はどこ?どうやって撮ったのでしょうか?
第4スタンドの最上段に戻って、そこからスタジアムの南側の景色を見てみると、どうもそれらしき煙突が見えます。
—あの煙突、それっぽいですけど、近すぎますよね、方角も違うし、きっと違いますよねぇ。
「でも、この建物とあの建物は同じに見えますよ。ほら、階段のかたちが同じ...」
—それにしても近すぎますよね、方角も違うし...
「"西"ではありませんねぇ。南ですねぇ」
—まぁ、とりあえず、候補ってことで写真撮ってみましょう...バシャ。あ...!
肉眼ではあんなに近くに見えた煙突が、カメラで撮ると、はるか彼方の遠景に...こういうことは理屈では分かっていたのですが、こんなに印象が変わるとは...レンズってすごいですね!
伊丹さんが"西の空"と書いていたので、私はてっきり、カメラをまったく違う場所に移動させて全然違う方角の景色を撮影し、編集でつないだのだと思っていました。でも、この2枚の写真は、同じスタンドで、立ち位置もほとんど変えず、カメラの向きだけちょっとずらして撮ったものです。
そうかー、"西の空"っていうのは、"東の空"よりちょっと西寄りということだったんですね、そうかー、そうかー。と、大いに納得したのでした。
長津さんによると、天気のよい日、このスタンドからは、それはもうきれいな夕焼けや、時には富士山も見えるそうですよ。お近くにお住いの方、ぜひお散歩がてら行ってみてください。
写真上:山崎努さん演じる権藤が踏み越えたスタンドの客席(すみません、私の影まで写ってしまいました...) /
写真中:第4スタンド最上段からの南東の景色 / 写真下:第4スタンドから南の景色(右奥に見えているビル群はみなとみらい地区です)
学芸員:中野
2010.01.25 メンバーズカード会員募集中!!
記念館だよりをご覧の皆さまこんにちは。
ついこの間年が明けたと思ったら、もう1月も終盤ですね。みなさんは今年のお正月はいかがお過ごしになりましたか?
私は、お正月になると突然気合が空回りして、家にある漢字の本などを引っ張り出してきて勉強を始めてみたりと、普段全くしないことをしてみたりします。お正月が終わる頃には我に返っていつも通りの生活に戻るのですが、きっと来年のお正月も再来年のお正月も懲りずに同じようなことをしてしまうのだろうと思います。
さて、先日1月23日(土)と24日(日)、宮本館長が記念館へ2010年の初出勤をしました。
館長の出勤はスケジュールが決まり次第記念館のホームページでご案内していますが、記念館の『メンバーズカード会員』の皆様には、メールやお手紙などを使って情報をお伝えしています。館長の出勤予定の他にも、いろいろなイベントなどのご案内もいち早くお伝えしています。
メンバーズカード会員制度は記念館によく来られる方にはとてもお得なシステムです。
ご入会日から1年間何回でも記念館にご入館頂くことができます。(年会費 3,000円)
ご入会頂いたご本人様と共に、お連れ様1名様も一緒にご入館頂くことができるカードもあります。(年会費 5,000円)
メンバーズカード会員の方の中には毎週のように記念館にお立ち寄り下さる方や、カフェで読書にふけっておられる方、お友達をご案内してくださる方などいらっしゃいます。皆さんそれぞれ上手にメンバーズカードを活かして記念館を楽しんでおられます。
ご入会ご希望の方はご来館時に記念館の受付で、お申し込み下さい。当日中にカードをお渡しいたします。皆様のご入会をお待ちしています。
スタッフ:川又
2010.01.18 ほぼ日手帳
みなさんは「ほぼ日手帳」ってご存知ですか?糸井重里さんが運営するウェブサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』の中で販売されている手帳なのですが、これが優れものなのです。
今まで使っていた手帳の、ここがこうだったらいいのになっていう要望が集結された手帳というか、本当に使いやすい手帳なのです。 ぜいたくに1日1ページあるので、予定が書ききれない事もないし、娘の成長の写真を貼ることもできるし、今は毎日食べたものや日記として使っています。
娘が生まれて1年間は、ノートにミルクの時間やオムツ替えの時間、離乳食のメニュー、今日の様子などを毎日つけていたのですが、その頃にこのほぼ日手帳に出会っていたら、もっと楽しくまとめる事ができたのにな?と思います。
2月に出産予定の友人に、この手帳をプレゼントしたら予想以上に喜んでくれました。プレゼントにも最適ですよ!
1年間つけ続けたノートは私の大切な宝物です。友人にとってほぼ日手帳が一生の宝物になる事を願っています。
手で押さえなくても閉じないので、携帯片手に予定が書きこめます。
スタッフ:木山
2010.01.11 今年の年末年始は
こんにちは。
年末からお正月にかけて、みなさんはどのようにお過ごしでしたか。
記念館の年末年始の中で特筆すべきは「大掃除」でした。「えっ、掃除?」とお思いかもしれませんが、私にとって「大掃除」は、想像以上に侮れない奥の深?いものだった(!)のです。今回の記念館での大掃除は、(日中は開館しているため、まとまった時間が取れないこともあって)11月くらいから朝、開館前の清掃の時間に少しずつ行いました。年末に「細切れの時間」を活用して掃除したピカピカの館内を眺めてみますと「少しの時間も積み重ねるといろんなことが出来るんだ」と実感させてくれる出来事でした。
振り返ってみると、4月当初、今まで業者さんにお願いしていた館内清掃を自分達でやってみることにしたものの、短い時間で出来るかななどと思いながら始めたのですが、思いの外これが「驚きと発見!」の数々でした。掃除機かけ、トイレ掃除、事務所と中庭掃除、車庫を開けベントレーと外回りの掃除、と分担をし週毎に担当替えを行います。勤務先で掃除をしてみて気がついたのは、掃除というのはその人の考え方や仕事の進め方などがとてもよく分かるものだということです。週毎に担当替えし、同じ仕事を引き継ぐことで、自然に自分以外の人がどのように仕事を進めているのかを追っかける形となります。記念館のスタッフは、年齢も今までの経験も「それぞれ」、得意分野も「いろいろ」です。日々の受付業務やカフェの補助作業も、みんなでやりますので、先ほどお話した「掃除」の時のようなことを度々感じます。同じ業務をやってみる中で「そっか、この人はこういう事に気をつけて仕事を進めているのか。」と思うわけです。感じたことは、自分が日々担当している事務や経理の仕事にもゆっくりと反映されているように思います。
今年も1年、いろんなことを感じながら
元気に過ごしてゆきたいと思っているところです。
みなさま、どうぞよろしくお願いいたします!
スタッフ:多胡
写真右:お正月2日目の"ピカピカの"記念館玄関です。
左:昨日1月10日に記念館近くの会場で行われる成人式に出席予定の娘さん。朝出勤してみるとお父さまお母さまと記念館の前で写真を撮っておられました。
はたち・・・、こちらもピカピカですね。おめでとうございます!
2010.01.02 あけましておめでとうございます
館長の初仕事は、1月23(土)と24日(日)の2日間です!
今年の四国は話題一杯ですね。
「坂の上の雲」や「龍馬伝」!
全国から四国が注目されております??。
伊丹十三記念館も少しずつですが認知されてきたと、
館長代行玉置さんが私に話してくれました。
とっても嬉しい事です!
小さな記念館ですが、是非お立ち寄り下さいませ。
スタッフ一同心よりお待ち申しております。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
館長 宮本信子
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