伊丹十三という人物 ― 俳優としての略歴

俳優としての伊丹十三俳優は前にも書いたように百パーセント成功してストレスを吐き出すということはありえず、どんなにうまくやっていてもその姿は自分には見えず、次第にストレスがたまってくるというすっきりせぬ職業ゆえ「ほめられる」ことが唯一の慰めなのである。従って、あらゆる俳優は喝采に飢えている。(『「お葬式」日記』より)

《主な出演作》

1960年 2月

 

『嫌い嫌い嫌い』(監督 枝川弘)数々の台本
      6月『男は騙される』(監督 島耕二)
      10月『偽大学生』(監督 増村保造)※原作 大江健三郎
1961年 5月『黒い十人の女』(監督 市川崑)
1963年10月『北京の55日』(監督 ニコラス・レイ)
1964年11月『執炎』(監督 蔵原惟繕)
1965年 3月『あしたの家族』(テレビドラマ)
      10月『ロード・ジム』(監督 リチャード・ブルックス)
      11月『源氏物語』(テレビドラマ)
1966年 7月『男の顔は履歴書』(監督 加藤泰)
1967年 2月『日本春歌考』(監督 大島渚)
1968年 1月『人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊』(監督 小沢茂弘)
1969年10月『かげろう』(監督 新藤兼人)
1971年 3月『やさしいにっぽん人』(監督 東陽一)
      8月『甘い秘密』(監督 吉村公三郎)
1974年 8月『妹』(監督 藤田敏八)
1975年 5月『吾輩は猫である』(監督 市川崑)
1977年 2月『中国の不思議な役人』(渋谷パルコ劇場での演劇 演出 寺山修司)
1979年12月『もう頬づえはつかない』(監督 東陽一)
1980年 9月『夕暮れまで』(監督 黒木和雄)
1981年 4月『スローなブギにしてくれ』(監督 藤田敏八)
     10月『悪霊島』(監督 篠田正浩)
1982年 1月『峠の群像』(テレビドラマ)
1983年 5月『細雪』(監督 市川崑)
      6月『家族ゲーム』(監督 森田芳光)
     11月『居酒屋兆治』(監督 降旗康男)
     11月『草迷宮』(監督 寺山修司)