記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2025.03.24 宮本館長が出勤いたしました

記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。
ここのところ一気に春めいてまいりましたね。寒さも和らいで過ごしやすくなりましたが、何かと忙しい毎日を送る時期ですので、体調管理には十分にお気をつけください。


さて、ホームページの告知欄や記念館便りでお知らせしていたとおり、3月20日・21日に宮本館長が出勤いたしました。
両日ともに春らしいあたたかな気温で、お天気にも恵まれました。さすが " 晴れ女 " の宮本館長です!


当日は、出勤情報を知らずに来館され、笑顔の宮本館長に入口で「いらっしゃいませ!」「こんにちは!」と迎えられて「ええ?!」とびっくりされる方、情報を事前にキャッチして宮本館長に会いに来られた方など、多くの皆さまにお越しいただきました。中には大阪府や愛知県、東京都など、県外から出勤に合わせてお越しくださった方もいらっしゃったようです。(本当にありがとうございます!!)

少しですが当日の様子を写真でご紹介します。ご来館のお客様が宮本館長と談笑したり記念撮影をしたりと、記念館での時間を本当に楽しんでくださっているご様子がうかがえます。宮本館長もいつも楽しみにしている、お客様との時間です。

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こんなふうにお客様との楽しい時間を過ごしながら、合間にはスタッフや業者さんと打ち合わせをしたり、カフェやショップ、展示室、庭を見て回ったり――記念館にいる間はとにかく大忙し!の宮本館長でしたが、いつもながら元気いっぱいに館長業務に取り組んでいました。

改めまして、ご来館くださった皆さま、本当にありがとうございました。

次の出勤日が決まりましたらホームページ等でお知らせいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちくださいね。

スタッフ:山岡

2025.03.17 運転

3月も後半に入り、日中は春らしくぽかぽかと温かい時も出てまいりましたこの頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

記念館ではトサミズキやユキヤナギがどんどん花をつけています。中庭ではヒメツルニチニチソウの花が咲いて、春らしい毎日です。

 

s-IMG_6918.jpgトサミズキ

 

 

s-IMG_6926.jpgユキヤナギ

 

s-IMG_6932.jpgヒメツルニチニチソウ

 

 

さて、本日の記念館便りでは運転についてお話したいと思います。

 

私が以前勤めていた会社は普通自動車免許の取得が必須の会社だったので、大学の春休みを利用して免許を取得しました。毎年この時期になると、「あの年の今頃はほとんど毎日教習所に通っていたな」と思い出します。

しかし、せっかく免許を取得したのですが、仕事の日もお休みの日も運転する機会が無く、免許取得後は全く運転をしたことのないペーパードライバーとなってしまいました。そして自転車さえあれば生活の出来る場所に住み続けた結果、ペーパードライバー歴がこの度7年目に突入したところです。

そんな運転をほとんどしたことのない人間ではありますが、昨年引っ越した場所が松山市内より圧倒的に車が必要になる場面が多いことを最近ひしひしと感じております。意外と病院や飲食店、家電用品店などが遠く、移動が大変なのです。今住んでいる場所からだと実家方面に帰る際も車が便利で、なおかつ移動時間も短くなるため、やはり運転は練習せねばと2025年の1番大きな目標は「運転が出来るようになる」となりました。

 

皆さまも日ごろ運転されることがあるかと存じますが、運転をする時に胸にとどめておきたい伊丹さんのエッセイを2つ続けてご紹介させていただきます。

 

 わたくしは、ドライヴァーとして発言するのだが、車というものは実におそろしいものだと自分自身思うのです。車が凶器だ、というのは全く本当だと思う。

 たとえば、雨の夜道なんて、われわれはほとんど何も見えないで運転しているのです。前方から来る車のライトが、アスファルトの上に、光の縞模様を作っている、その上を時たま、かすかな黒い影がちょっとかすめたような気のすることがある。それが歩行者だったり、自転車だったりするのです。

 反対側のトラックとすれ違う時なんか、ヘッド・ライトがちょうどこちらの目の高さを通過するから、ギラギラと輝きながら接近する二つの白い光線を除いて、世界は、一瞬全くの暗黒と化してしまう。

 一瞬とはいっても、車はその間何十メートルも走っているでしょう。しかも、普通、ドライヴァーというものは、車とすれ違う時、本能的にそちらのほうを注意してしまうのです。道路の端の方の暗闇に目を凝らしたりはしない。よしんば目を凝らしたってなにも見えやしない。じゃあ危険じゃないか、というのかね。非常に危険です。危険ならブレーキを踏めばいいじゃないか。ところが絶対に踏まないのです。何故かは知らない、ともかく、すれ違うたびにブレーキを踏むなんて見たことがないのです。

 だから、その暗闇の瞬間、三人くらいの歩行者が肩を並べて歩いていたらどうなるか。運転者には全く見えないんだから、よけもしないではねとばされるよ。

 明るいヘッド・ライトの中にいるから相手には見えているんだろうという考え方、見えれば当然スピードを落とすだろうという考え方、これは、今すぐ、この場で改めてもらいたい。

(中略)

 これで、事故がおきないわけがないのです。にもかかわらず、だれしも初めて事故を起すまでは無事故なわけでしょう。そして、だれしも交通事故を防ぐために運転しているものはいない、目的地へ着くために走っているのです。ということは、今までこの程度の運転で安全だったのだからという安心感から、危険に対する許容度が、かなり甘くなった状態で運転している、ということになるのです。

 実は、今まで安全だったのではない、()()良かった(、、、、)に過ぎないのだ、ということに気づいていないのです。

 要するに、運転者を信頼してはいけない、ということです。車にはだれも乗っていないと思えばよいのです。どんな車でも、だれも乗っていないと同じ状態になり得る時間があり、その一瞬事故が起きるのです。

(『ヨーロッパ退屈日記』より、「注意一瞬、怪我一生」)

 

 だれしも免許を取りたての頃は、ことさらに肘を窓の外に出したりして、いかにも運転馴れしたポーズを作りがちのものであるが、総じて、こういう変則の姿勢というものは、趣味としても初歩の初歩である。

 私はかつてロンドンの街で、ジム・クラークが乗用車を運転しているのを見かけたことがある。ジム・クラークは両腕を一杯に伸してハンドルのいわゆる「十時十分」のところを握っていた。

すなわち、どんなにゆとりのある場合でも正しい姿勢を崩してはならぬのだ。なぜなら、正しい姿勢のもつ真の意味は、突発的なできごとに即座に対処することができるという点にある。だから、自分の運転に責任を持つ人間は、必然的に正しい姿勢をとらざるを得ないのだ。

(中略)

 さて、いまさら申し上げることもあるまいが、自動車というものは危険物であります。これを扱うに当って、男たるもの、どんなに自分自身に厳しくあろうとも、厳しすぎるということはない。いわんや、いいかげんな気紛れや、でたらめは許せないのであります。

 たとえば、運転のさいの履物一つにしても、最も運転しやすい、正しい履物を選ぶべきである。底革の滑りやすい靴や、脱げやすい草履で運転することは断じて許せないのであります。

 これがすなわち「自動車の運転におけるヒューマニズム」というものである。

 そうして、われわれは、巧みに運転する前に、品格と節度のある運転を志そうではないか。

 交差点で自分の前が右折車なんかで塞がれると、すぐ隣の列へ割り込もうとする人がある。というよりむしろ日本人の九十九パーセントまでが左様である。

 思うに車の運転とは、自分自身との絶え間のない闘いであります。人に迷惑をかけてはならぬ、ということは誰でも知っている。知っていながら割り込むというのは、これはすなわち自制心の欠如というものである。

 隣の列がどんどん流れてゆくと、もう矢も楯もたまらない。なんだか莫大に損をしているような気になってくる、

 つまりその瞬間なのだ、運転者の品性が決定するのは。こういう時に、甘んじてその場に踏みとどまっていられるだけの、強い意志の力と、人間としての品位を持つか持たないか。これが、よい運転者と悪い運転者との永遠の別れ道となるのである。

(『女たちよ!』より「スポーツ・カーの正しい運転法」)

 

どちらのエッセイでも、車は大変危険なもので、一瞬の隙や馴れ、気のゆるみで事故がおきてしまうこと、事故を起さない運転をすることの大切さが書かれております。あらためてこの2つのエッセイを読むと、誰かを乗せている時にはその人の命も預かっているも同然ですし、鉄の塊を動かしていることを常に忘れずに運転をせねばと気持ちが新たになります。ジャギュアやロータス・エラン、ベントレーなどの自動車に凝り、48歳で普通二輪免許を取得してバイクにも凝っていた伊丹さんの運転に対する真摯な姿勢が見られるエッセイは、それぞれ『ヨーロッパ退屈日記』、『女たちよ!』で読むことができます。よろしければぜひ、お手に取っていただけますと幸いです。

 

s-IMG_6933.jpgオンラインショップでもお取り扱いしております。

 

1月2月は少しバタバタしておりましたので機会に恵まれなかったのですが、この3月にようやく運転が出来る機会が出来ました(もちろん、運転に慣れている人に助手席に座っていただく予定です)。乗り物好きの伊丹さんのエッセイを胸に、車の練習に励みたいと思います。皆さまもどうぞご安心に。

ぜひ、春のドライブでは記念館にお越しください。伊丹さんの愛車のベントレーとともに、スタッフ一同お待ちしております。

 

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学芸員:橘

2025.03.10 開館18周年記念「収蔵庫ツアー」参加者募集中です!

ヤレヤレ何とか2024年を乗り越えたぞ、と思ったのはついこの間だったはず――気が付けば今度は年度末! ひょっとすると、暦や年中行事というものは人間をアワアワさせるためにあるのではないか――などと考えてしまう今日この頃です。

でも、あたたかな日差しにウキウキしたり、冷たい風が吹く曇天の日に道端の菜の花に心励まされたり、そんな日々の繰り返しで季節の移り変わりを感じるのはちょっと好き、かもしれません。

20250310_onogawa_c.jpg記念館のすぐそばを流れる小野川の夕景です。
黄色ってなんだか元気が出る色ですよね。

さて、周年記念の恒例イベント「収蔵庫ツアー」、開館18周年を迎える2025年も開催するはこびとなりましたので、お知らせを。

記念館の収蔵庫の2階には「展示風収蔵」になっている5つのコーナーがございまして、直筆の原稿・原画、衣類、食器などの愛用品や書籍が収められています。

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「収蔵庫ツアー」はこの5つのコーナーの収蔵品をご覧いただきながら、さまざまなものが宿した「いかにも伊丹さんらしい」あるいは「意外な」エピソードを学芸員が解説する1時間程度の催しです。

ものを通して仕事ぶりや生活ぶりにふれていただくことで、皆様の胸の中にある"伊丹十三像"がより鮮明かつ立体的になること必至。開館1周年の記念イベントとして開催して以来、ご好評いただいております。

伊丹さんについて詳しくない方、全くご存知ない方にも、楽しく生きるヒントのようなものも感じていただけるように......と思いながらご案内に努めておりますので、ぜひこちらで詳細をご確認のうえ、奮ってご応募くださいませ!
ご応募締切は3月24日(必着)です。

*要事前応募・抽選制のイベントでございます。ご了承ください。

<ご参考>
ご参加くださったお客様のご感想を元にしたレポート・ページでツアーの雰囲気を"下見"していただけます。よろしければこちら(昨年分)をどうぞ!

学芸員:中野

2025.03.03 3月の伊丹十三記念館


記念館便りをご覧のみなさまこんにちは。いよいよ3月に突入しました。

記念館では植樹して2年が経過するロウバイの花が咲き始めています。今年の冬は寒い日が多かった影響か昨年より開花が若干遅いように感じます。


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ロウバイ

さて、本日は3月の伊丹十三記念館関連の情報をリマインドさせていただきます。


【宮本信子館長の出勤が決定!】

3月の伊丹十三記念館にとって一番のニュースはやはり『館長出勤』です。
先週の記念館便りでもお知らせしました通り、当館の宮本信子館長の記念館への『出勤』が決定しました。


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館長・宮本信子 伊丹十三記念館 出勤日時
3月20日(木)15時頃~16時30分頃まで
3月21日(金)13時頃~16時頃まで

みなさまお誘いあわせの上ご来館ください。
(状況により、急きょ予定を変更する可能性がございます。何卒ご了承ください。)

【伊丹十三4K映画祭】

先月から引き続き、TOHOシネマズ日比谷と、TOHOシネマズ梅田において『日本映画専門チャンネルpresents 伊丹十三4K映画祭』が開催中です。


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4Kデジタルリマスター版の伊丹十三脚本監督作品が、2月21日(金)より各作品1週間ずつ10作品10週連続で上映されています。

現在は、3月6日(木)までの予定で、伊丹映画の中でも一二を争う大人気作品『タンポポ』(1985)が上映されています。今後の上映予定は以下の通りとなります。

実施日
「タンポポ」   2月28日(金)~3月 6日(木)上映
「マルサの女」  3月 7日(金)~3月13日(木) 上映
「マルサの女2」 3月14日(金)~3月20日(木)上映
「あげまん」   3月21日(金)~3月27日(木)上映
「ミンボーの女」 3月28日(金)~4月 3日(木)上映
「大病人」    4月 4日(金)~4月10日(木)上映
「静かな生活」  4月11日(金)~4月17日(木)上映
「スーパーの女」 4月18日(金)~4月24日(木)上映
「マルタイの女」 4月25日(金)~5月 1日(木)上映

伊丹映画をスクリーンでご覧いただける大変貴重な機会です。是非みなさま劇場でご覧ください。

映画祭についての詳細は こちら をご覧ください。

去る2月22日(土)には上映記念イベントとして、TOHOシネマズ日比谷にて当館の宮本信子館長とテレビドラマ演出家、プロデューサー、映画監督である塚原あゆ子さんによる登壇イベントが開催されました。

たくさんのニュースがネット上にアップされていましたので、是非『伊丹十三4K映画祭 トークイベント』で検索してイベントの様子をご覧ください。

以上、3月の伊丹十三記念館についてお知らせさせていただきました。今月もどうぞよろしくお願いいたします。

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スタッフ:川又

2025.02.24 宮本館長 出勤のお知らせ

記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。

やっと少し暖かくなってきたと思うとまた寒くなって、気温差の激しい日が続いていますね。体調その他、皆さまくれぐれもお気をつけて日々をお過ごしください。

さてそんな寒い中に、ホットなニュースをお届けいたします。
宮本館長の出勤日が決定いたしました!!

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<宮本館長出勤日と時間帯>

3月20日(木・祝)15時頃~16時半頃まで
3月21日(金)13時頃~16時頃まで

 

※状況により、急きょ予定を変更する可能性がございます。何卒ご了承ください。

ご来館の方から、また、お電話などでもよく「宮本館長は次回いつ来ますか?」とご質問をいただくので、お知らせできて本当に嬉しいです。

当日、宮本館長は私たちスタッフと一緒にお客様をお迎えいたします。
「いらっしゃいませ!ようこそ!」とお声がけして、お話しして――そんなお客様との時間を、宮本館長は本当に楽しみにしています。
今回の出勤日には祝日も含まれていますので、平日はお仕事で来られないという方も、ぜひこの機会に、宮本館長に会いに記念館にお越しくださいね。

宮本館長、スタッフ一同、皆さまのご来館をお待ちしています。

スタッフ:山岡