記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2010.08.02 伊丹さんの里帰り

昨日書いたばかりと思っていた記念館だよりの当番が、早くもまわってきました。...アラ、この書き出し、何だか見覚えがありますね...きっと暑さのせいです。暑中お見舞い申しあげます。皆様お元気でお過ごしでしょうか?

私はと申しますと、たびたび書いておりますように、東北の出身なもので暑さには滅法弱く、松山の夏に今年も打ちのめされております。冬の寒さを「冬"将軍"」と言うのなら、夏の暑さは「夏"大王"」、いいえ「夏"大魔王"」と言ってもいいのじゃないかとさえ考えてしまう日々、父から電話のたびに授かる訓辞—暑くても涼しい顔してるんだよ—を実行するよう努めてはいるものの、おそらく般若のような形相になっているだろう、と、自分では想像しています。大魔王対般若の戦いを職場で見せられて、同僚は背筋の凍る思いをしていることでしょう。

さて、今回は、この夏京都が暑い、もとい、熱い!熱くて嬉しい!というお話です。

素敵な本やCD、DVD、雑貨の品揃えで全国的にファンの多い京都の恵文社一乗寺店さんで、7月から『伊丹十三記念館ガイドブック』を扱っていただいております。以前から『ヨーロッパ退屈日記』をはじめとする伊丹十三の著作文庫本を扱ってくださっているそうですが、ガイドブックの件でお誘いをいただいて「"あの"恵文社さんが!」という興奮と「伊丹さんが京都に里帰り!」という嬉しさで感激しました。伊丹さんは京都生まれで、父・万作の仕事で一時東京に住んでいた以外は、16歳まで京都で過ごしていたのです。伊丹さん、よかったですねぇ、夏といえば帰省ですものねぇ、嬉しいですねぇ。

インターネットの通信販売も普及した昨今、私も何かにつけ利用していますし、当館のオンラインショップもバリバリと営業中ですが、より多くの方に現物を手に取って選んでいただける機会が増えるのは本当に喜ばしいことです。関西にお住まいの方や京都へご旅行なさる方で「ガイドブックに興味があるんだけど、現物を見てみたいんだよネ。でもなかなか松山までは行けなくて...」という方がもしいらっしゃいましたら、ぜひ恵文社一乗寺店さんへ。当館のガイドブックの他にも、ピーンとくるお品に出会えると思います。(店頭のほか、恵文社一乗寺店ホームページのオンラインショップでもお取扱いいただいています。)

そして、伊丹さんの里帰りによる京都の熱気はまだまだ続くのです...それについては、次回の当番・種岡が必ずや書いてくれることでしょう...。

guidebook.JPG

2種ある表紙デザインのうち、イラストの表紙のもの(右)を扱っていただいています。

学芸員:中野