記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2010.07.19 ミモザ

記念館だよりをご覧のみなさま、こんにちは!夏ですね!!

7月に入ったというのにヒーターを使用してしまうほど寒がりの私は夏が大好きです。

夏になると、わけもなくうれしくなりウキウキします。サザンオールスターズの曲を聴きながら海をドライブしたくなるんですよね?♪

さてさて、カフェタンポポでは、この夏限定で、すてきなメニューをご用意致しました。

みなさんは「ミモザ」ってご存知ですか?

「ミモザ」とは、シャンパンとオレンジジュースを割ったカクテルのことで、ミモザの黄色の花の色に似ていることから、そのまま花の名前がつけられたと言われています。

この「ミモザ」を伊丹さんは飛行機に乗るといつも飲んでいたそうで、ヨーロッパ退屈日記の中でも『ミモザ』という題名のエッセイを書いているので、一部ご紹介いたします。

 

『ミモザ』

ヨーロッパの朝食で、一番贅沢な飲み物は何だと思う?グレープ・フルーツ・ジュース、なんかじゃないよ。グレープ・フルーツは、日本では二、三百円、高い時には五百円なんていう時があったが、ロンドンでは、一等いいやつが一個一シル、即ち五十円だ。何といっても奢りの頂上は『ミモザ』ということになる。『ミモザ』というのは、シャンパンをオレンジ・ジュースで割ったものだ。シャンパン、というのは嫌いな人が案外多いものだが、『ミモザ』を作ってすすめると、大概のシャンパン嫌いも、オヤ、という顔をして、どんどんお代わりなぞするようである。わたくしは、飛行機に乗ったら、飲み物は『ミモザ』ときめている。一等なら、シャンパンは全くタダなのだが、わたくしは滅多に一等には乗らない。短い航路ならともかく、ヨーロッパ往復で、二等との差額が二十何万円にもなっては、乗りたくても乗りようがないではないか。ところで『ミモザ』の話だが、シャンパンは何も一等と限ったことではないのだ。二等だって、お金さえ払えば、税無しの、素敵に安いシャンパンが飲めるのです。ポメリーの半壜が、七百円と少しくらいだったと思う。オレンジ・ジュースはタダだから、自分で半々に割って、ま、気軽に召し上がってください。(以下省略)


                                               「ヨーロッパ退屈日記」より 

 

 

アルコールの苦手な私もジュースのようで飲みやすく、シャンパンのシュワーッが夏の渇いたのどに爽快感をあたえてくれます。

mimoza.JPGカフェタンポポオリジナルミモザで、現在大好評の「愛媛みかんジュース3種飲み比べセット」の中からお好きなみかんジュースを選んでいただき、半々で割って召し上がっていただきます。

シャンパンをオーダーされた方にはこの「ミモザ」用のみかんジュースが1杯分もれなくついてきます。

お客様の中にはわざわざ3種飲み比べセットをオーダーしいろいろな「ミモザ」を楽しんでいる方もいます。

今のところオーダーされたほとんどの方が、みかんジュースの単品を追加され、おかわりミモザを作ってます。

お気に召したんだ?とうれしくなる瞬間です。

カフェタンポポでは、他ではないような、お客様に楽しんでいただけるような、そんなメニューをご用意できたらと考えております。

伊丹さんが好きだった日本酒やビールなどもございますので、お車でお越しではないお客様はぜひぜひカフェタンポポで伊丹さんを偲んで一杯いかかでしょうか?

スタッフ:木山