伊丹十三賞 ― 第11回受賞者(2019年)

受賞者

玉川 奈々福(たまがわ ななふく)
浪曲師・曲師

玉川 奈々福(たまがわ ななふく)

撮影:御堂義乘  

【プロフィール】
1964年7月19日横浜市生まれ。
1995年7月二代目玉川福太郎に入門。三味線の修行をしていたが、師の勧めにより2001年より浪曲師としても活動。2004年「玉川福太郎の徹底天保水滸伝」全5回、2005年「玉川福太郎の浪曲英雄列伝」全5回をプロデュース。2006年12月、奈々福で名披露目。2017年から18年にかけ、「語り芸パースペクティブ」全11回を開催。さまざまな浪曲イベントをプロデュースする他、自作の新作浪曲や、長編浪曲も手掛け、他ジャンルの芸能・音楽との交流も多岐にわたって行う。平成30年度文化庁文化交流使として、中欧、中央アジアの計七か国で公演を行った。

授賞理由

現代の観客のこころを動かす語りの芸と、浪曲にあらたな息を吹き込む卓越したプロデュース力に対して。

伊丹十三賞選考委員会

受賞者コメント

 今までプロフィールに「賞罰、なし!」と書いてきましたが、生まれて初めて賞というものをいただき、それが伊丹十三賞という、多才にして多彩な活動をしてきた方々に贈られてきた賞であることに、ただ畏れ入っております。
 浪曲という、野露に濡れながら育った芸の魅力に引きずりこまれながら、「絶滅危惧状況」の打開のために、またその魅力の源泉が知りたさに、あんなことこんなこと、してきたことを見ていただけたのを、とても嬉しく思っております。
 浪曲は一人の芸ではなく、お三味線あっての二人芸です。私を導いてくださいましたのは、亡き師匠・玉川福太郎、おかみさんである曲師・玉川みね子師匠、長年弾いてくださっている沢村豊子師匠。そして多くの大先輩方。
 私がやりたい放題やってこられたのも、寛容に見守ってくださる方々のおかげです。絶滅危惧状況の打開には至っていませんが、新しい風が吹きつつあります。気持ちよい風がこれからも吹いてくれるように、尽力していきたいと思っております。

玉川 奈々福