

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2023.03.27 3月の伊丹十三記念館の様子とオキザリスの植え付け
記念館便りをご覧の皆さまこんにちは。
暖かくなり、記念館の庭が一気に色付きはじめています。
シンボルツリーの桂も芽吹き、小さな葉がつきはじめました。
ヤマザクラも見ごろを迎えています。
トサミズキも満開です。
ユキヤナギは花が終わりはじめています。
さて、わたくしは、先日、記念館の庭に「オキザリス」という花を植え付けました。
オキザリスとはカタバミの仲間です。
カタバミと言えば、厄介でお馴染みの雑草ですが、こんなにかわいい仲間がいたとは。確かに葉っぱはほぼカタバミの葉っぱです。でも花がとてもかわいいのです。
さて、どうしてここにきてオキザリスを植え付けたかと言いますと、宮本信子館長からのアドバイスを受けたからです。実はこの場所は、もともと植えていたアイビーが上手く育たず、日々、雑草と記念館スタッフとの闘いが繰り広げられていた場所なのですが、そのような場所にも負けない元気な花だからということで、オキザリスを植えてはどうかと宮本館長から提案があったのです。
根付いてくれることを願って水遣りに励みたいと思います。
スタッフ:川又
2023.03.20 4Kリマスター版・伊丹映画!
日本映画専門チャンネルの『伊丹十三劇場』、お楽しみくださっていますか?
4Kデジタルリマスター版"オールメディア独占 & テレビ初放送"のプレミア放送ですよ~~!
(日本映画専門チャンネルHPより)
『伊丹十三劇場は』このメイン・ヴィジュアルが目印です!
とPRしつつ白状してしまいますが、実はわたくし、個人的には「"4Kデジタルリマスター版"だからっていっても、ねぇ」と、あまり期待をしていなかったのです、あくまでも個人的に。
あ、2Kダウンコンバート放送だから、ということではなくってですね、ウチのテレビが未だに21型のブラウン管である、という超クラシカルな視聴環境に由来するフィーリングのせいでして、「映像がきれいになったって、こんなテレビじゃよく分からないんだろうなぁ」と。
そうして『伊丹十三劇場』の放送初日、「オツトメとして見ないわけにもいくまい」と気乗りのしないままフタを開けてみましたところ......
......いやあ、タマゲました。
「ウ、ウチのテレビで見てさえ、効果絶大と分かるリマスターぶり!!」
細部の変化までは分からないものの(←何しろ21型ブラウン管テレビですのでね...)、映像全体が明るくイキイキとして見えたのは、くすみが除去されたかのように鮮やかに、かつ適切に調整されたからでしょう
たった1カット見た途端に、画面から放たれる映画の生命力、観客を惹きつける力が格段に増しているのをまざまざと感じさせられました。
イヤハヤ、脱帽。平伏。合掌。
「かつて映画館で見た」「テレビで見た」「DVDを持っている」「ブルーレイを持っている」という方々、多くいらっしゃることと思いますが......まあそうおっしゃらず、ぜひこの『伊丹十三劇場』をご覧いただきまして、感動が新たになる経験にシビれていただきたい、と願っております。
次回放送の日時と作品は、3月25日(土)21:00~、『ミンボーの女』です!
と、ここでさらに朗報――このように、イキのよさを取り戻した伊丹映画をスクリーンでご覧いただける機会が到来しました!
全国の映画館で名作映画を2週間ごとにアレコレと楽しめる「午前10時の映画祭13」の上映作品に、『お葬式』『マルサの女』の4K版が選ばれたのです!!
※上映館の設備によっては2K版となる場合があるそうです。ご了承ください。
伊丹映画全10作品の4Kデジタルリマスター版の放送予定や台北金馬映画祭でのワールドプレミアの模様が報じられて以来、「日本の映画館では4K版はいつ見られるの?」「どこかで上映しないの?」というご質問をいただくようになっていましたので、このお知らせができることがとても嬉しいです。(「午前10時の映画祭"13"」なのも、密かに嬉しいです。うふ。)
シネマサンシャイン重信さんから
パンフレットをたくさんいただきました。
記念館のロビーで設置・配布しています。
実施劇場はグループA・Bに分かれていますが、「伊丹十三生誕90年」として編成されていて、どちらのグループでも、伊丹十三の誕生日である5月15日の前後に予定されています。
<お葬式 (1984)>
・グループAの劇場
2023/05/12(金)~05/25(木)
・グループBの劇場
2023/05/26(金)~06/08(木)
<マルサの女 (1987)>
・グループAの劇場
2023/05/26(金)~06/08(木)
・グループBの劇場
2023/05/12(金)~05/25(木)
※お住まいのエリアの最寄り館のグループ・スケジュール・上映バージョンは、『午前10時の映画祭13』サイトおよび各館サイトでご確認ください。(愛媛県内の上映館は、グループBのシネマサンシャイン重信、2K上映です。)
ぜひ劇場へ足を運んで、鮮やかに甦った伊丹映画をスクリーンでご堪能ください。
そして、記念館の常設展示室・企画展示室では、『お葬式』『マルサの女』などの関連資料をご覧いただけます。
こちらは常設展示室「十三 映画監督」のコーナー。
制作資料の中の些細に見える情報にも
驚きや発見がいっぱい詰まっていますよ~
スクリーン上映と制作資料を併せて伊丹映画をお楽しみいただくチャンス。
皆様のご来館を、いつも以上に熱望して、お待ちしております。
・・・・・・・・・・
このたびの4Kリマスターは、伊丹組の撮影監督・前田米造さんが全体監修者として携わってくださった、伊丹監督の意図を誰よりも深く理解していた前田さんのご協力あってこそ質の高いリマスター作業を完遂することができた、と聞いております。
リマスター版の完成後、一昨年の2021年7月6日に85歳でご逝去された前田米造さんに、あらためて感謝とご冥福の祈りを捧げたいと思います。
学芸員:中野
2023.03.13 第14回伊丹十三賞受賞記念イベントを開催いたしました
3月も半ばになり、桜の開花予想が気になり始める今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
記念館ではトサミズキやユキヤナギが咲きはじめました。
トサミズキ
ユキヤナギ
こちらはすっかり見頃です
春の訪れを感じる記念館にぜひご来館ください。
さて、去る3月6日(月)、記念館は臨時休館をさせていただき、第14回伊丹十三賞受賞者である小池一子さんをお招きして伊丹十三賞受賞記念イベントを開催いたしました。
聞き手に佐村憲一さんをお招きしたトークイベント、「第14回伊丹十三賞受賞記念 小池一子氏トークイベント『オルタナティブ・スピリット』」です。
この度のイベントは、メンバーズカード会員様限定のご招待で開催させていただきました。ご応募・ご来場くださった皆さま、誠にありがとうございました。
本日の記念館便りではトークイベントの様子を皆さまにお届けさせていただきます。
イベントの登壇者は受賞者であるクリエイティブ・ディレクターの小池一子さんと、グラフィック・デザイナーの佐村憲一さんです。聞き手としてご登壇くださいました佐村憲一さんは、伊丹さんの映画10作品にグラフィックデザインで携わってくださった他、伊丹さんの著書や雑誌『mon oncle』のデザインを手がけ、小池さんとも親交が深い方です。そしてご挨拶は宮本信子館長。
開演すぐの3人でのミニトークの際は、皆さま和気あいあいとしたご様子で話しておられました。
佐村憲一さん、宮本信子館長、小池一子さん
会場の皆さまも自然と笑顔に
イベントは記念館内のカフェ・タンポポで行われました。開演は17時半。少し肌寒い夜でしたが、会場はご参加くださった皆さまの熱気で満ちていました。
1時間半にわたり「オルタナティブ」という言葉を中心に、小池一子さんがなさってきた幅広い活動やお仕事、活動を続けている中での想いなどをお話しくださいました。デザイナーやアーティストの方々との出会いや、佐賀町エキジビット・スペース創設にいたるまでのお話などをお伺いすることができました。
佐村さんは、小池さんが活動をしていた当時のアートやデザインの時代背景や、伊丹さんと小池さんの対談についてなど貴重なお話をしてくださいました。
小池一子さん
佐村憲一さん
会場の様子
月がとても綺麗でした
イベントの最後に、佐村さんより"あるもの"をご寄贈いただきました。
その"あるもの"とは......採録をお待ちください!
イベントの間、会場の皆さまはトークに聞き入っておられ、ユーモアのあるお話では会場で笑いが起こることも。イベントの終わりには、皆さまの温かい拍手が会場に響いておりました。
ご来場の皆さまからお帰りの際に「面白かった」「楽しかった」「貴重な話を聞くことが出来た」など、とても嬉しいお言葉をかけていただきました。
イベントの様子、いかがでしたでしょうか。
記念館便りでは当日の雰囲気をお伝えすることしか出来ませんでしたが、小池さんと佐村さんがお話しくださった詳しい内容につきましては、ホームページにて採録を公開させていただく予定です。採録が公開されましたら、あらためて皆さまにお伝えさせていただきますので、今しばらく採録の公開をお待ちいただけますと幸いです。
この度のイベントは、伊丹十三記念館のメンバーズカード会員様限定のイベントで、ご招待のお客様も含め25名様にご来場いただきました。
メンバーズにご入会いただきますと、会員様限定のイベントや収蔵庫ツアーへのご招待だけではなく、一般公募イベントへの優先的なご案内などもございます。下記のメンバーズカードご利用のページをご覧いただき、ご入会を検討いただけますと幸いです。
https://itami-kinenkan.jp/guidance/members.html
最後となりましたが、ご応募・ご来場くださった皆さま、登壇くださった小池一子様、佐村憲一様に深くお礼申し上げます。誠にありがとうございました。
今後とも伊丹十三賞そして伊丹十三記念館をよろしくお願いいたします。
スタッフ:橘
2023.03.06 チケットとリーフレット
記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。
本日3月6日は二十四節気のひとつ、「啓蟄」です。寒い冬を土の中で過ごしていた虫たちが春の訪れを感じ地上に出てくる――そんな様子を表していて、ひと雨ごとに暖かくなる頃だといわれています。
黄色やピンクなどいろいろな花も咲き始めて、日が経つごとに周囲がカラフルになっていく季節でもありますね。記念館の中庭では、3月に入りビンカミノール(ヒメツルニチニチソウ)の花が咲きました。
ビンカミノール
さて、記念館にお越しくださったお客様に受付でチケット、リーフレット、常設展示室の展示品リストをお渡ししていますが、このうち、特にチケット、リーフレットを気に入ってくださる方がたくさんいらっしゃいます。ちょっとご紹介しますと――
来館されたことがある方はご存知だと思いますが、こちらがそのチケットとリーフレットです。
左から、大人用チケット、学生さん用チケット、リーフレット
チケットはシンプルな黒色です。大人用、学生さん用の2つがあり、大人の方のチケットには伊丹さんの著書『女たちよ!』よりエッセイ「ハリーズ・バーにて」、高校生・大学生の方のチケットには著書『問いつめられたパパとママの本』よりエッセイ「ママハイツモオ化粧シテルノニドウシテ肌ガアレテルノ?」の挿絵イラスト(もちろん伊丹さんが描いたものです!)がプリントされています。
そんな記念館ならではのデザインから、また、しっかりめの紙に印刷されていることもあって、長く取っておいてくださったり、栞として使ってくださったりする方も少なくないようです。
そしてリーフレットは、開くと宮本館長の素敵なメッセージが載っており、また、記念館を設計された中村好文先生の描いた館内の見取り図が載っています。
開くと上方に宮本館長のメッセージ
さらに開くと記念館の見取り図が現れます
大変ありがたいことに「素敵なリーフレットなのでお土産と一緒に渡したい」「よいところだったので、リーフレットを渡して人にすすめたい」とのお言葉をいただいて、リーフレットを追加でお渡しするお客様は少なくありません。
チケットはご入館料をいただいた時にお渡しするもののため、残念ながら余分にはお渡しできないのですが、リーフレットは追加のお渡しが可能です!ご要望いただきましたらスタッフも大変喜びますので、ご遠慮なくお知らせください。
リーフレットは、オンラインショップを利用された方に商品といっしょにお送りしており、また、愛媛観光で来られた方が立ち寄られる場所や宿泊施設などにも設置していただいています。
手に取れられたら、ぜひご覧になってみてくださいね。
スタッフ:山岡
********** 記念館よりお知らせ **********
本日3月6日(月)は、臨時休館させていただきます。
明日3月7日(火)は通常の休館日となり、
明後日8日(水)朝10時より平常開館させていただきます。
皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。

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