記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2023.03.20 4Kリマスター版・伊丹映画!

日本映画専門チャンネルの『伊丹十三劇場』、お楽しみくださっていますか?
4Kデジタルリマスター版"オールメディア独占 & テレビ初放送"のプレミア放送ですよ~~!

20230320_nihoneiga55_itami4kss.jpg(日本映画専門チャンネルHPより)
『伊丹十三劇場は』このメイン・ヴィジュアルが目印です!

とPRしつつ白状してしまいますが、実はわたくし、個人的には「"4Kデジタルリマスター版"だからっていっても、ねぇ」と、あまり期待をしていなかったのです、あくまでも個人的に。

あ、2Kダウンコンバート放送だから、ということではなくってですね、ウチのテレビが未だに21型のブラウン管である、という超クラシカルな視聴環境に由来するフィーリングのせいでして、「映像がきれいになったって、こんなテレビじゃよく分からないんだろうなぁ」と。

そうして『伊丹十三劇場』の放送初日、「オツトメとして見ないわけにもいくまい」と気乗りのしないままフタを開けてみましたところ......
......いやあ、タマゲました。

「ウ、ウチのテレビで見てさえ、効果絶大と分かるリマスターぶり!!」

細部の変化までは分からないものの(←何しろ21型ブラウン管テレビですのでね...)、映像全体が明るくイキイキとして見えたのは、くすみが除去されたかのように鮮やかに、かつ適切に調整されたからでしょう

たった1カット見た途端に、画面から放たれる映画の生命力、観客を惹きつける力が格段に増しているのをまざまざと感じさせられました。
イヤハヤ、脱帽。平伏。合掌。

「かつて映画館で見た」「テレビで見た」「DVDを持っている」「ブルーレイを持っている」という方々、多くいらっしゃることと思いますが......まあそうおっしゃらず、ぜひこの『伊丹十三劇場』をご覧いただきまして、感動が新たになる経験にシビれていただきたい、と願っております。
次回放送の日時と作品は、3月25日(土)21:00~、『ミンボーの女』です!

と、ここでさらに朗報――このように、イキのよさを取り戻した伊丹映画をスクリーンでご覧いただける機会が到来しました!
全国の映画館で名作映画を2週間ごとにアレコレと楽しめる「午前10時の映画祭13」の上映作品に、『お葬式』『マルサの女』の4K版が選ばれたのです!!

※上映館の設備によっては2K版となる場合があるそうです。ご了承ください。

伊丹映画全10作品の4Kデジタルリマスター版の放送予定や台北金馬映画祭でのワールドプレミアの模様が報じられて以来、「日本の映画館では4K版はいつ見られるの?」「どこかで上映しないの?」というご質問をいただくようになっていましたので、このお知らせができることがとても嬉しいです。(「午前10時の映画祭"13"」なのも、密かに嬉しいです。うふ。)

20230320_am10fes13.JPGシネマサンシャイン重信さんから
パンフレットをたくさんいただきました。
記念館のロビーで設置・配布しています。

実施劇場はグループA・Bに分かれていますが、「伊丹十三生誕90年」として編成されていて、どちらのグループでも、伊丹十三の誕生日である5月15日の前後に予定されています。

<お葬式 (1984)>
・グループAの劇場
  2023/05/12(金)~05/25(木)
 ・グループBの劇場
  2023/05/26(金)~06/08(木)

<マルサの女 (1987)>
 ・グループAの劇場
  2023/05/26(金)~06/08(木)
 ・グループBの劇場
  2023/05/12(金)~05/25(木)

※お住まいのエリアの最寄り館のグループ・スケジュール・上映バージョンは、『午前10時の映画祭13』サイトおよび各館サイトでご確認ください。(愛媛県内の上映館は、グループBのシネマサンシャイン重信、2K上映です。)

ぜひ劇場へ足を運んで、鮮やかに甦った伊丹映画をスクリーンでご堪能ください。

そして、記念館の常設展示室・企画展示室では、『お葬式』『マルサの女』などの関連資料をご覧いただけます。

20230320_permanent13.JPGこちらは常設展示室「十三 映画監督」のコーナー。
制作資料の中の些細に見える情報にも
驚きや発見がいっぱい詰まっていますよ~

スクリーン上映と制作資料を併せて伊丹映画をお楽しみいただくチャンス。
皆様のご来館を、いつも以上に熱望して、お待ちしております。

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このたびの4Kリマスターは、伊丹組の撮影監督・前田米造さんが全体監修者として携わってくださった、伊丹監督の意図を誰よりも深く理解していた前田さんのご協力あってこそ質の高いリマスター作業を完遂することができた、と聞いております。
リマスター版の完成後、一昨年の2021年7月6日に85歳でご逝去された前田米造さんに、あらためて感謝とご冥福の祈りを捧げたいと思います。

学芸員:中野