こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2023.02.27 ほぼ日手帳weeks「伊丹十三 mon oncle」には、4月はじまり版もあります
記念館便りをご覧の皆さまこんにちは。
日に日にあたたかくなってきますね。
つい先日年が明けたような気がしますが、もう今年も早2か月が過ぎ去ろうとしています。
記念館の横の小野川の土手には菜の花が
トサミズキも近くで見ると・・・
今日明日にも花が咲きそうです
さて、わたくしは、手帳やスケジュール帳の類をここ何年も使っていなかったのですが、今年は伊丹十三デザインの「ほぼ日手帳weeks」を使っています。
ほぼ日手帳 「伊丹十三 mon oncle」
1日1ページ仕様の「ほぼ日手帳」は記念館でも使用しており馴染みがあるものの、週刊手帳の「ほぼ日手帳weeks」を使うのは今年が初めてだったのです。しかし、weeksもさすがほぼ日手帳。軽くかさばらず、大変使い勝手が良いです。そして何より、この見た目の良さに、目に入る度、手に取る度、毎日何度も幸せな気持ちになるという効果があります。
「もう今年も2か月も経ってしまったから、今更買う訳にはいかないわ」という方がいらっしゃいましたら、朗報です。
実は、ほぼ日手帳には「4月はじまり版」もあるのです。「伊丹十三 mon oncle」ももちろんあります。
年度はじめから心機一転したい方、年の初めに気に入った手帳を買い損なったという方に、ぜひおすすめいたします。
ほぼ日手帳 weeks 「伊丹十三 mon oncle」のご購入は こちら から
スタッフ:川又
2023.02.20 前略、みかん県より
♪みーかんーのはーなーが~ さぁいてーいる~
あっ、すみません、今はみかんの「実」のほうの季節で、花の季節ではございませんね。スーパーの青果コーナーでツヤツヤと輝くみかん類を眺めていると『みかんの花咲く丘』(作詞:加藤省吾 / 作曲:海沼實)が口をついて出る癖がついてしまって......そんなわたくし、先ごろ、おかげ様で愛媛在住15周年を迎えました。
しかしながら実のことろ、みかんの花を見たことはまだないのです。それどころか、いつ咲くものなのか把握していない始末で、「あれ? そういえば、今年もまたみかんの花を見ずに終わってしまったぞ。いつ咲いてたんだろ?」「いつかは~」「今年こそは~」「来年こそは~」を繰り返してきたこの15年でありました。
白くて小さくて可憐な花々からは、とてもいい香りがするのだそうですよ。
と、このように、県民失格レベルで愛媛の風物に今なお無知な不肖中野ですが「みかんを腐らせず、しかも美味しくする方法」は会得しました。
「腐ったみかん」といえば、ミドルエイジの方々の多くが連想なさるであろう『3年B組金八先生』での例え話にもあるように、周りのみかんを次々に腐蝕させてゆく困ったさんです。が、それはあくまでも「箱の中」でのこと。
箱に押し込めていたのでは、そりゃあ、みかんも人間も腐ってしまって当たり前ですよねえ。
みかんを腐らせない秘訣は、「新聞紙の上にみかん同士がくっつかないように並べておく」この一点であります。さらに、皮にカビのついたものがあればキュッキュと拭いておくとなおよいでしょう。(案外、表面に付着しているだけで済んでいたりします)
そして、ホコリをかぶらないように上にも新聞紙をかけ、部屋の片隅に2ヶ月ほったらかしたみかんがこちら――
皮はゴワゴワのシワッシワになっていますが、
もっと萎びた見た目になっても全然イケます!
剥いてみますと――
乾燥した表皮はパカッッとは剥けません。
表皮とくっついた房が破れやすくなっているので
傷つけないように慎重に剥いてくださいね。
中はまだまだジューシー!
そして、自然に水分が減ったぶん甘味が凝縮されていて「食べるみかんジュース」とでも言いましょうか、カフェでご提供しているみかんジュースみたいなおいしさです。
「放置みかん」「さらしみかん」......巧い名前は思いつきませんが、皆様もぜひお試しを。
さて、伊丹エッセイにもズバリ「蜜柑」というタイトルの一篇があります。
「伊丹さんと思しき人物(タレント)が神奈川県湯河原町のミカン作りの名人のもとを訪ねるTVドキュメンタリー」の体で書かれたエッセイで、その一部をご紹介しますと――
タレント いやあ、どうもありがとうございました。今日はすごくいい勉強しちゃったなあ......
名人 ハッハッハ、そうですか......ま、そんなわけでしてね、ミカン農家というのは、もっといい品種がほしいと思ってですね、それだけみんな一所懸命なんですね、もう全国夢中ですよ、値段高く売れる品種、うまい品種、これに今夢中です。
タレント ほんとですねえ......
名人 接木用のビニールテープが、今年売れたのが四十万本だそうですよ。それから、エヒメ県のミヤウチイヨカンって、新しいイヨカン――これの接いだホギ(穂木)が十五トンっていってましたよ。ホギの十五トンったら生易しいものじゃないですよね(ミカンの小枝を一本切り取って)ホギなんてのは、これだけのもんですからね。
『日本世間噺大系』(文藝春秋・1976年)「蜜柑」より
現在は新潮文庫『日本世間噺大系』に収録
文中、「エヒメ県のミヤウチイヨカンって、新しいイヨカン」とありますね。
この文章の初出が1975年の『話の特集』1月号ですから「へェ、宮内いよかんって昔々からメジャーだった品種のように思っていたけど、広まったのは案外最近なんだな」と驚きます。(※"最近"は個人の感想です。48年前を「最近」と思ってしまうあたりに自分の年齢を感じます...)
他にも「名人直伝・正しいミカンの剥き方」「おいしいミカンの選び方」「おいしいミカンを作るための摘果・剪定のコツ」「接木に名人などいない、キワメテ簡単、百発百中で小学生にもできる」などなど、身近なみかんの知られざる真実が盛りだくさんに綴られていて、ぜひお読みいただきたい一篇です。
話は戻って、みかんの花が咲く季節、調べてみますと5月頃だそうです。
今年こそ...今年こそ...この目で見て、匂いを嗅いで、そうだ 、忘れずに写真を撮って......この記念館便りでご報告するぞ!
――と誓う、16年目の愛媛生活でございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。
学芸員:中野
2023.02.13 プログラム
暦の上では春を迎えましたが、未だに寒さの残る日々が続いております。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
寒さが厳しいと思う反面、随分と日が長くなってきたと感じる事が増えました。真冬が過ぎたのを実感いたします。個人の体感なのですが、太陽が昇っている時間が長ければ長いほど、気持ちが晴れやかなことが多いです。夏は苦手ですが、待ち遠しくも感じます。
本日は13日ということで「毎月十三日は記念館で伊丹十三の映画を観よう!」を13時より開催させていただきます。
ご来館くださったお客様に「どこで上映しているの?」という質問をよくいただくのですが、こちらの場所です。
常設展示室に入ってすぐにあるモニターにて上映いたします。通常は館長からのご挨拶と映画の特報が流れているモニターです。
料金についてもご質問いただくのですが、入館料のみで映画をご覧いただけます。
2022年度の上映作品は、本日の『スーパーの女』を入れてあと2作品。次回は3月13日(月)、『マルタイの女』を上映いたします。13日にご来館くださるお客様はぜひご覧ください。
そして上映する映画と合わせてご覧いただきたいものがこちら。
企画展示室の出口付近にございます映画のプログラムです。
こちらは映画館で販売していたプログラムをコピーしたものが貼り付けられたスクラップブックなのですが、映画の日に上映する作品のプログラムを読むことが出来ます。
「毎月十三日の十三時は記念館(常設展示室)で
伊丹十三の映画を観よう!」というメモが目印です
こちらのプログラムでは出演者やスタッフのインタビュー、解説などが載っています。映画製作に至った理由や撮影中のエピソードなど様々な角度から映画を知ることが出来る資料です。伊丹さん自身の解説もございますので、作品ごとにご覧いただけますと映画をより楽しんでいただけます。
映画は見たことがあっても、プログラムは見たことがないというお客様も多いのではないでしょうか。本日の『スーパーの女』の上映が終わりますと、3月の上映に先駆けまして『マルタイの女』のプログラムが並びます。ぜひ記念館で映画の上映と合わせてご覧いただけますと幸いです。
スタッフ:橘
2023.02.06 豆乳メニュー
記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。
ここ松山では、先月の1月28日・29日・30日に「椿まつり」が行われました。
記念館便りでも何度かご紹介したことがありますが、記念館近くにある椿神社(つばきじんじゃ)で行われるこのおまつりは、「伊予路に春を呼ぶまつり」と言われ、毎年多くの参拝客でにぎわいます。椿まつりが開催される頃は冷え込みが厳しく、終わると温かくなる――とよく言われるのですが、今年も例にもれず、椿まつりを終えたここ数日は寒さが和らいできたように思います。
記念館前の川の土手には菜の花がちらほらと。
とはいえまだ寒さが続きそうだな...ということで、もうしばらく温かい飲み物が楽しめそうです。
カフェ・タンポポでも、冬場はホットドリンクのオーダーが中心で、ホットコーヒーやしょうが湯、タンポポコーヒーなどが人気ですが、豆乳を好まれる方にご好評をいただいているのが、豆乳を使ったメニューです。
ちょっとご紹介させていただきますと――カフェ・タンポポの豆乳メニューには豆乳コーヒー、豆乳紅茶、ソイジンジャーの3つがあります。
豆乳コーヒー、豆乳紅茶は濃い目のコーヒーや紅茶に豆乳を加えた飲み物で、豆乳コーヒーはカフェオレ風、豆乳紅茶はチャイ風です。ふだんミルクは入れないよ、という方も、いつものコーヒーや紅茶に豆乳のマイルドさをプラスして飲んでみるのはいかがでしょうか。
豆乳コーヒー
そしてソイジンジャーは、温めた豆乳にオリジナルの生姜シロップを加えたものです。
ソイジンジャー
生姜に加えて、温めたまろやかな豆乳で体がじんわりあったかくなります。甘口のお飲み物がお好きな方には特におすすめですよ。上に少しふりかけたシナモンが香りのアクセントになっています。甘く煮込んだ生姜のスライスに砂糖をまぶしたチップも付けていますので、合わせて召し上がってくださいね。
寒いときは温かい飲み物がひときわ美味しく感じられます。
記念館にお越しの際はぜひフェ・タンポポにお立ち寄りのうえ、あたたまっていってください。
スタッフ:山岡
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