記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2023.07.31 期間限定メニューはじめました

記念館便りをご覧の皆さま、暑中お見舞い申し上げます。
毎日毎日本当に厳しい暑さが続きますね!くれぐれもお体を大切にしてお過ごしください。

0731-1.jpg夏の中庭の桂。
少なくとも10匹以上の蝉がとまっていて、
暑さにも負けず大合唱していました

 

さて、ここ伊丹十三記念館では、臨時休館明けの「7月15日からスタートしたもの」がいくつかあります。

伊丹さんの生誕90年を記念した特別な企画展『伊丹十三の「食べたり、呑んだり、作ったり。」』展が始まり、伊丹さんに関連した新刊2冊――『テレビマン伊丹十三の冒険 テレビは映画より面白い?』(東京大学出版会)『伊丹十三の台所』(つるとはな)――を記念館ショップで販売するようになりました。

それぞれ記念館便りでもご紹介させていただきましたが、記念館のカフェ・タンポポでは同じく7月15日から「豆乳ブルーベリー」が始まりましたので、こちらもお知らせいたしますね!

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豆乳ブルーベリー(税込700円)

豆乳ブルーベリーは、毎年夏に始める期間限定メニューです。

ブルーベリーと豆乳をミックスしたシンプルなドリンクで、ロンググラスに注いだ紫色のドリンクの上にミントの葉っぱを添えてお出しします。
ほどよく合わさったブルーベリーの酸味と豆乳のまろやかさをお楽しみいただけますよ。

ありがたくも毎年大変ご好評をいただいていて、今年も、さっそく飲んでくださった方から「おいしい!」とのお声をいただいています。

ご来館の際はぜひご賞味くださいませ。

スタッフ:山岡

2023.07.24 第15回伊丹十三賞の受賞者が決定いたしました


みなさんこんにちは。

7月13日(木)、第15回の伊丹十三賞の受賞者を発表いたしました。
第15回の伊丹十三賞は、脚本家の三谷幸喜(みたに・こうき)さんにご受賞いただくこととなりました。


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【三谷幸喜さんプロフィール】
1961年、東京都出身。
日本大学藝術学部演劇学科在学中の1983年に「劇団東京サンシャインボーイズ」を結成。
「振り返れば奴がいる」(1993)で初の連続ドラマ脚本を担当。その後、「古畑任三郎」シリーズ(1994~)、「王様のレストラン」(1995)などが次々と大ヒットを記録。
1994年に人気絶頂期の劇団は30年の充電期間に突入。以降はプロデュース公演形式で数多くの作・演出舞台を発表している。
また、「ラヂオの時間」(1997)から「記憶にございません!」(2019)に至るまで、脚本・監督を務めた映画は海外でも人気を博している。
2022年には、「新選組!」(2004)、「真田丸」(2016)に続く3作目のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を手がけ大きな話題を集めた。



【授賞理由】
つねに企みをもちながら、脚本、演出、エッセイ、コメンテーターなどの仕事に取り組み、独自の境地を切り拓いた予測不能の才能にたいして。
伊丹十三賞選考委員会



【受賞者コメント】
どんなジャンルの仕事でも、「笑い」の要素を大事にし、常に人に楽しんで貰いたいと思ってやってきました。そして、ものごとを一面ではなく、様々な観点から見ることの大切さも忘れないようにしてきました。それって、すべて伊丹さんから教えて頂いたことなんです。
伊丹十三さんと出会えたことは僕の何よりも宝物です。僕の三分の二は伊丹さんから教わったもので出来ていると言ってもいいくらい。今回、こんな素敵な賞を頂いて、ちょっとだけ伊丹さんに褒めて頂いたようで、感謝の思いで胸がいっぱいです。



※伊丹十三賞概要や歴代の受賞者はこちらから↓
 https://itami-kinenkan.jp/award/index.html


※特設ページも是非ご覧ください。↓
 https://itami-kinenkan.jp/award/award15.html



さて、ここでそもそも「伊丹十三賞」って何??という方に、伊丹十三賞についてご説明させていただきます。


伊丹十三賞とは伊丹十三記念館の運営母体である「公益財団法人ITM伊丹記念財団」から、毎年、" あらゆる文化活動に興味を持ちつづけ、新しい才能にも敏感であった伊丹十三が、「これはネ、たいしたもんだと唸りましたね」と呟きながら膝を叩いたであろう人と作品 " に贈らせていただいている賞です。



贈呈式は9月1日を予定しています。
贈呈式の模様は後日、記念館便りにてレポートさせていただきますのでお楽しみに。







スタッフ:川又

2023.07.17 『伊丹十三の「食べたり、呑んだり、作ったり。」』

「みんなで"おじさん"になろう!」を隠しスローガンとして立ち上げた企画展Ⅵ『おじさんのススメ シェアの達人・伊丹十三から若い人たちへ』展、おかげ様で6月26日(月)をもって無事に閉幕いたしました。


会期中、西日本豪雨や新型コロナウイルスの流行など試練もあった展覧会でしたが、『おじさん』展にご来館くださった27,466名のお客様方、お力添えくださった方々に心よりお礼申しあげます。まことにありがとうございました。

20230717_tesshu.JPG最終日、閉館3時間後には見事にカラッポに...
終ってしまうとあっけないものですネ...

展示替え工事のための臨時休館期間を経て、7月15日(土)に始まった新しい企画展は、題して『伊丹十三の「食べたり、呑んだり、作ったり。」』。


私生活でも表現活動においても、人間の根幹を支える「食」に深い関心を持ち続けた伊丹十三が「食べること、呑むこと、つくること」をどのようにたのしんできたのか――稀代のエッセイスト・映画監督が追い求めた「おいしさ」の舞台裏をたっぶりと探る展覧会です。

伊丹十三生誕90年記念の特別な展覧会として、企画・構成は、記念館設計者で大の伊丹ファンである建築家の中村好文さん("イタミスト"という言葉まで作って自称!)、そして、伊丹エッセイの文庫の復刊・伊丹十三に関する書籍(『伊丹十三の本』『伊丹十三の映画』『ぼくの伯父さん』『伊丹十三の台所』)の刊行に携わった松家仁之さんが共同で行ってくださいました。

20230717_tabetari.JPGまるっと様変わり! 展示デザインと
展示品セレクトも by 中村好文さん、です!

宮本館長とご次男・池内万平さんの全面協力も得て実現した、豪華メンバーによる濃厚な企画展、多くの方にご覧いただけるよう5年間の開催を予定しております。
長い会期となりますので、展示のお楽しみポイントは今後じっくりご紹介していきますね。

20230717_coverage.JPG開展前日の7月14日には内覧会を開催、
県内の新聞・テレビ・ラジオの皆様が
ご取材・ご見学にお越しくださいました。

満腹必至あるいは腹ペコ必至の企画展『伊丹十三の「食べたり、呑んだり、作ったり。」』、皆様のお越しをスタッフ一同お待ちしております。


「5年もやるなら今度でいいや~」と思ったそこのアナタ!光陰矢の如しと申しますから、お見逃しのないようご注意くださいませね。

それから、常設展「七 料理通」のコーナーの展示品が企画展のほうへ多数"出張"しましたので、新たな展示品を追加いたしました。こちらもどうぞお楽しみください。

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20230717_permanentA.JPGAfter

学芸員:中野

2023.07.10 『伊丹十三の台所』発売

7月に入り、本格的な暑さになってまいりましたが、皆さまどのようにお過ごしでしょうか。

 

さて、先週に続きまして、本日も出版書籍のご紹介です。記念館でも販売しております『ぼくの伯父さん』を刊行している出版社つるとはなより、新刊『伊丹十三の台所』が6月30日(日)に発売されました!

(つるとはなホームページ内、『伊丹十三の台所』のご案内はこちら

 

 

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記念館の常設展示室でもご紹介しております通り、伊丹さんは13の顔のうちのひとつに「料理通」という顔を持っていました。食べることも作ることも楽しんでいた「料理通」の伊丹さんのことを、より深く知ることの出来る内容の書籍となっております。

 

 

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伊丹さんが実際に使用していた愛用品がカラー写真で多数掲載されており、記念館で収蔵しておりますお皿や調理器具、急須や徳利など写真でじっくりご覧いただけます。愛用品をより楽しむことの出来るエッセイやエピソードも収録され、このエッセイの挿絵は実際に伊丹さんが愛用していたのか...!という発見も出来ます。

 

また、こちらの書籍には、伊丹さんがエッセイの中で紹介していた料理のレシピも収録されています。料理を実際に作った写真も収録されており、見ているだけでお腹が空いてしまうほど美味しそうな写真が満載です。料理の作り手は伊丹さんに影響を受けた方や、伊丹さんとご縁のあった方で、皆さまのインタビューも掲載されています。

伊丹さんの食に関する話題が盛りだくさんの宮本信子館長のインタビューもあり、ボリューム満点の1冊となっております。

 

食べることや作ること、お酒を吞むことを楽しんでいた、ひとりの「生活者」としての伊丹さんをより身近に感じていただけるかと思います。

 

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記念館では、臨時休館明けの7月15日(土)よりショップにて販売を開始いたします。ご来館の際にはぜひお手に取っていただき、ご覧いただけますと幸いです。

 

7月15日(土)より、新しい本の発売、新しい企画展の開始と、新しいことずくめの記念館となっております。皆様のご来館をスタッフ一同お待ちしております。

 

スタッフ:橘

2023.07.03 『テレビマン伊丹十三の冒険』 発売開始!

記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。

記念館はただいま臨時休館中ですが、この記念館便りは通常通り更新させていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

さて本日は、つい先日発売が開始されたばかりの、伊丹さんに関する本についてご紹介いたします。

6月28日(ほんの5日前!)、東京大学出版会より、単行本『テレビマン伊丹十三の冒険 テレビは映画より面白い?』が発売されました。

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そのタイトルにある通り、伊丹さんが持っていた多くの「顔」のひとつ、「テレビマンの伊丹さん」について書かれている本です。

著者は今野勉(こんの・つとむ)さん。テレビ番組制作プロダクション・テレビマンユニオンの創立メンバーのおひとりであり、現在は最高顧問をされています。

旅番組『遠くへ行きたい』、歴史ドキュメンタリー『天皇の世紀』、ドキュメンタリー・ドラマ『欧州から愛をこめて』......など、伊丹さんといっしょに数々の番組の制作に携わった方です。この『テレビマン伊丹十三の冒険』では、そんな " 盟友 " である今野さんの視点で「テレビマンの伊丹さん」の姿が綴られています。

また、この本の執筆にあたり、今野さんは多くの番組映像――例えば上述の『遠くへ行きたい』『天皇の世紀』など――から伊丹さんの語りを文字に起こし、本を読まれる方が伊丹さんの「語りかけ」を体感できるようにされたそうです。掲載された書き起こしを読むことで、その時の伊丹さんや現場の雰囲気などがより感じられるのではないでしょうか。

実は記念館もご縁があり、2017年4月に開催された第8回伊丹十三賞の受賞記念イベントで、今野さんは、受賞者である是枝裕和さんと「伊丹十三とテレビ」というテーマで対談をしてくださいました。その時の模様もこの本に収められているんですよ。

記念館では、臨時休館明けの7月15日より販売を開始いたします。本はもう記念館に届いていて、ショップで皆さまにお目にかかるのを待っています!
ご来館の際はぜひお手に取ってご覧ください。

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スタッフ:山岡