記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2010.04.26 新学期と文房具

こんにちは。4月、学校で言うと新学期スタートの季節ですね。新入学や進級などで新しく文房具や学用品を買ってもらった嬉しい季節でもありました。(大人になって考えてみるとこの季節の親御さんやおじいちゃんおばあちゃんのお財布は大変ですよね。)文房具ってお好きですか?わたしは大好きです。今、文房具の世界もご他聞にもれず"北欧ばやり"のようです。カラフルな色づかいや使い勝手がよく考えられた品などお店で手にとってはにんまりしています。ネット販売や通販が全盛ですが、ひとつひとつが小さな文房具こそお店で手にとってあれこれ品定めするのが楽しいと思います。

  色とりどり、小さいものといえば、小学校で使う学用品「算数セット」って覚えていらっしゃいますか?花の形をしたおはじきやカラフルな数え棒、手で針を動かす時計などがセットになった"あれ"です。つい先日も新聞の投書欄で女性の方が「小学校にあがる娘の算数ボックス(今は『算数ボックス』って言うんですね)に名前を書くのが大変!」と寄せておられました。私は三つ違いの妹が小学校に上がった時「も?!こんなちっちゃいモン一つ一つ名前なんて書いとれん」と嘆く母に取って代わり妹の算数セットいろいろに嬉々として名前を書いたこともあります。今では家庭にもパソコンがすっかり普及し、名前シールを自分で作ることが出来たり、注文すると子供さんの名前を印刷して仕上げて届けてくれるという素晴らしい商品もあるようですね。ここは親御さんの腕の見せ所といったところでしょうか。


0427.JPG 伊丹さんは、たくさんのCMに出演していますが、出演するだけでなくアイデアを出したり自らセリフやナレーションを考えたりもしていました。中に「西友」というスーパーのCMがあり、いろいろなパターンを作っているのですが「新入学用品編」というのをちょっとご紹介します。伊丹さん自身が「うちの子がこんどいよいよ小学校なんですけど...」とわが子への思いを交えながら語り演じる、今改めて見るとちょっとしみじみするコマーシャルなんです。CMですから本当に短い時間の映像です。でも「くすっ」と面白かったり、心がちょっとあったかくなったり、こうやって見ているとCMって本当は奥が深いものなんだなと思います。

西友のCMで伊丹さんが取り上げている文房具がなんなのかは、記念館の展示室内「十二.CM作家」コーナーの映像でぜひご確認ください!  

スタッフ:多胡

写真は、展示室内にある伊丹さんの使っていたuniの鉛筆(2B)と消しゴム

2010.04.19 遠い旅、近い旅

みなさん、旅はお好きですか?というか、得意ですか?

私は、旅は決して嫌いではない—その土地ならではのものに出会うのはとても楽しい—のですが、得意かというと、苦手な方ではないかと思います。

気の向いた時間に駅に行き、ホームに入ってきた電車にポンと乗ったりするのは好きなのですが、何ヶ月も前から飛行機などを予約して、旅の予定を立てておくのが苦手なのです。
その壁を越えたら越えたで、旅行ガイドを読んだりして観光地やお店の情報を調べているうちに、だんだんナーバスになってくるのです。そして、出発の日が近づいてきて、ついに前日ともなると、マリッジ・ブルーか!というほどの気分に陥り、「行きたくない...」などと口走るのです。(そのくせ現地に行くと誰よりも気分が昂揚してしまい、同行の友人から「まだ食べるの!?」、「もう帰ろうよ?」などと呆れられる始末で、最終的には「帰りたくない」とブツブツ言いながら、駅や空港までダッシュするはめになる、というのがいつものパターン。)

そういうわけで、遠方からお客様がお越しくださると、つい尊敬のまなざしで見つめてしまいます。先日も、遠路はるばるお越しくださった方がありました。

—『ミンボーの女』の若杉君、『マルタイの女』の近松警部...といえば...ハイ、そうです、村田雄浩さんです!

旅番組の収録でお越しくださったのですが、ゲストの村田さんのご希望で、旅先のひとつに記念館を選んでくださったとのこと。全国津々浦々、名所旧跡絶景ポイントは数知れずあるというのに、何と嬉しいことでしょうか。お見えになって開口一番に「やっと来ることができました」とおっしゃったときには、私はもう拝みたいような衝動にかられたのでした。

このときの模様は、4月24日(土)午前8時から、『朝だ!生です旅サラダ』テレビ(朝日放送系列)でご覧いただけます。

ついでながら、スタッフN(「N」というスタッフは館にひとりしかいないのですが...)がド緊張でたどたどしくご案内する様もご覧いただけるようです...

 『朝だ!生です旅サラダ』
 ABC系列全国放送
 毎週土曜日 8:00?9:30
 (村田さんのゲストの回は4月24日です)

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そして、愛媛県内にお住まいの皆様、お待たせいたしました...永野彰子アナウンサーがパーソナリティーをおつとめの南海放送ラジオ『1616カフェ』に館長・宮本信子が登場いたします!
永野彰子さんにインタビューしていただいた内容が4月30日(金)からの毎週金曜日、5回ほどに分けて放送されます。

この収録に立ち会ったスタッフNは、とくに打ち合わせもなく始まったインタビューで、リラックスしてポンポーンとオモシロトークを繰り出す宮本館長の様子を見て、「さすがです...!私にはとてもできません!」と大変感心したということです。

記念館のこと、もうすぐ迎える3周年のこと、伊丹さんのこと...館長ならではの話を、金曜の昼下がりのひとときに楽しんで、そして「今度ブラっと行ってみようかな」と感じていただけましたら何よりです。

永野さんと館長.JPG 『1616カフェ』
 南海放送ラジオ(1116kHz)
 http://www.rnb.co.jp/
 毎週月?金曜日 13:00?13:15
 (インタビューは4月30日から
  毎週金曜日に5回ほど放送されます)

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ご遠方の方もお近くの方も、ぜひぜひお越しくださいませ。


学芸員:中野

2010.04.12 第2回伊丹十三賞!

皆さん!CIMG5078.JPGこんにちは
第2回伊丹十三賞の発表・贈呈式が4月9日(水)におこなわれました。良いお天気に恵まれました。
やはり館長は晴れ女です。
第2回伊丹十三賞 受賞者はタモリさんです。
(授賞理由などはこちらをご覧くださいませ伊丹十三賞 第2回受賞者(2010年)
当日はタモリさんがご多忙のため、
株式会社田辺エージェンシーの松尾専務様より
タモリさんからのメッセージを代読していただきました。

  この世界に入ったばかりで、テレビにも一、二回しか出ていない頃、
  伊丹さんの御自宅にお招きいただき御夫婦で励まして下さいました。
  まだ何もわからない状態でしたので、大変勇気づけられたことが思い出されます。
  かといっていまだに何かをわかったわけでもなく、
  ただ迷いつつ手さぐりでやり続けております。
  この度はこのような賞をいただき大変うれしく感謝いたしております。


平成二十二年 四月吉日
森田一義

メッセージを聞いている間、松尾専務様のお声を通して、タモリさんがそこにいるかのように存在を感じました。松尾専務様、お忙しい中、本当にありがとうございました。

全員.JPG選考委員の周防監督からの祝辞も一部ですがご紹介します。
 「伊丹十三賞もまだ2回目です。選考する側もどのようなものが伊丹十三賞なのか、毎回手探りしながら選考会に望んでいます。伊丹さんはやっぱりたぐいまれな人で、やはり伊丹さんのような人、伊丹さんのような表現者ってなかなかいないわけで、実はそのことが伊丹十三賞の一番肝心なところです。今回タモリさんを選ばせていただいたのも、タモリさんのような人はあとにも先にもいなくて。多分これからなかなか出てくるタイプの表現者ではない。そこが伊丹十三賞にもっともふさわしい方ではないかということで選ばせていただきました。」

とてもわかりやすく伊丹十三賞についてとタモリさんの受賞についてお話をしていただきました。伊丹十三賞はどんな賞なのかとまだピンとこない方もいらっしゃるかと思います。
以前、館長が伊丹十三賞の特徴を3つの言葉にしております。
「びっくりした。おもしろい。誰にも分かる」です。宮本信子ホームページ タンポポ便りより
今回のタモリさんの受賞もまさにあてはまりますね。

  DSCF0712.JPG そして館長からの挨拶では

「すばらしいメッセージいただきました。ありがとうございました。タモリさんに受賞していただけたこと大変嬉しく思っております。ぜひ今度伊丹十三記念館にいらしていただけたら、どんなに伊丹さんも喜ぶかしらと思っております。お時間ございましたらぜひご来館ください。心よりお待ち申しております。」

スタッフ、関係者からの願望でございます。タモリさん!記念館にぜひいらしてくださいませ。また、「ほぼ日刊イトイ新聞」で伊丹十三特集もしていただきました、第1回受賞者の糸井重里さんもご出席くださり、祝賀パーティーもとてもなごやかな雰囲気でした。

ご出席くださいましたお客様、
ご取材にいらしてくださいましたマスコミ関係者様、
ご支援いただきました皆様方に深く感謝いたします。

 スタッフ:種岡

 

 

写真上:国際文化会館 中庭
写真中:左から 中村好文様、館長宮本信子、松尾専務様、周防正行様、南伸坊様、平松洋子様
写真下:館長宮本信子

2010.04.05 北の国から

記念館便りをご覧の皆さんこんにちは。
松山は桜が満開で天気もよく、絶好のお花見日和が続いています。
みなさんの住む街の桜は現在どんな様子ですか?
春といえば一昨日は選抜高校野球大会の決勝が行われましたね。皆さんご覧になりましたか?

高校野球といえば私は最近とあるドラマにはまってしまっています。高校生が野球に励むアツい青春物語です。ちょっと前に大変ブームになっていたドラマです。
近頃の私は毎日そのドラマのことを考えています。気がつくとそのドラマの主題歌を口ずさんでしまっています。しかし歌詞をはっきり把握しておらず、わからないところや聞き取れない箇所は自分でそれらしい歌詞を適当にあてはめて歌っています。みなさんも覚えがありませんか?

さて、話が逸れてしまいましたがみなさんはドラマを観ますか?
私が今までで一番「はまった」ドラマと言えば『北の国から』です。
北海道に旅行に行った際には、もちろん一番に富良野に立ち寄りドラマのゆかりの地を片っ端から訪れ、当時フィルムカメラだったにも関わらず、写真を100枚ぐらい撮ってしまったわけで・・・。

中学生の時の国語の教科書に『北の国から』のシナリオが載っていて、授業でそのシナリオの部分の映像を観て感動したことが、のめり込んだそもそものきっかけでした。中学生ながら「なんだこの壮大なドラマは!!」と思った覚えがあります。今調べてみますとシリーズの第17話だったようですが、偶然にも宮本館長も出演していた回です。蛍が久しぶりに会うお母さんに冷たい態度をとってしまうものの、最後にはお母さんが帰る列車を走って追いかけて手を振るあの名場面がある回です。思い出しただけでも泣けてきますね。
伊丹十三も『北の国から』に出演しています。ご存じでしたか?
純と蛍がお母さんの令子のお葬式の後、捨てられたボロボロの運動靴を二人で探しに行くという名場面を覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。あの話がある第23話の重要な役所で登場します。
こちらも涙なくしては観られない話です。機会があれば是非ともご覧ください。

 

ヤマボウシ.JPGスタッフ:川又

 

写真:ヤマボウシの芽が出てきました。