こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2023.06.19 企画展の終了と臨時休館につきまして
あれはたしか記念館の裏手で、先週末のことだったでしょうか――
私の頭上を一匹の虫がバタバタと飛んで行くのを見て「ああ、セミだな」と思いました。「気の早いこと、まだ梅雨も明けないうちからセミの合唱を聞かされるのか」とも。
しかしそれから声は聞かれず......ハテ、あれをセミと思ったのは見間違いだったのか、ウッカリと早すぎる羽化をやらかしてしまった一匹のセミとの、たまさかの邂逅であったのか......
毎年夏、館の庭じゅうの木に「セミの縦列駐車」がこしらえられるのは、ひそかな記念館の風物詩。ですが、2階建ての建築の真ん真ん中にある中庭の桂までもがセミでいっぱいになるのは不思議でなりません。セミって案外と高く飛べるものなんでしょうかねえ。
こちらはセミの"羽化ラッシュ"の模様です
(2020年7月下旬・記念館の中庭にて)
さて皆さん、ニュース欄や開館カレンダーでご案内しておりますが、本日はあらためて重大なお知らせを申しあげます。
「男も女も1億総おじさん化!」を目標に続けてきた『おじさんのススメ ― シェアの達人・伊丹十三から若い人たちへ ―』展、ちょうど1週間後の6月26日(月)が最終日となります。
「おじさんとは何ぞや」「おじさんになることの素晴らしさ」をまだご存知ない方、まだ「おじさん化」できていない方、「おじさん度」がまだちょっと足りていない方――稀代のおじさん・伊丹十三に学ぶことができるのは、あと1週間でございますよ。
ぜひぜひ、ぜ・ひ、会期中にお越しくださいませ!!
『おじさん』展を終了後は、6月27日(火)から7月14日(金)まで全館臨時休館の期間を頂戴いたしまして、次期企画展への展示替え工事を行わせていただきます。
「展示替え」と聞いて思い浮かべるのは、色々なドキドキワクワクもさることながら、終了した展覧会の陳列資料を撤去して空になった部屋に立った時の、目が回るほどの焦燥感です。
たとえば、『旅の時代』展を終えて――
↓
こんなふうに企画展示室がカラっぽになったときも、
その次の『ビックリ人間』展を終えて――
↓
再び企画展示室がカラッポになったときも、
「この部屋をまた展示品でいっぱいにしなくてはならないとは!!」
「自分の構想した展示空間に仕上げるなんてことが果たして可能なのだろうか!!」
と心の臓がバクバクしたものでした。
現在の『おじさんのススメ』展
も、終わればまたカラッポになるわけですが、今回はもっとバクバクしております......
なにしろ、今ある展示台も壁面も全撤去(あ、併設小企画「伊丹万作の人と仕事」コーナーは残ります、ご安心ください)、これまで以上にカラッポにして次の展覧会を作ることになっているのです。
ということは、ですよ、7月15日(土)からはガラリと様変わりした企画展示室をお楽しみいただけるようになる、ということ――そうなるように、鋭意準備を進めております。
(が、主催館の学芸員としては、半ば更地のようになった企画展示室の景色を見るのがちょっぴり楽しみなような...怖いような......)
次期企画展の詳細は追ってお知らせいたします。ゴージャスなお知らせになること必至、お楽しみにお待ちくださいませ!
わたくしは心臓を鍛えるべく、ハツを食べて頑張ります――!
学芸員:中野
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