こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2021.11.22 第13回 伊丹十三賞 贈呈式を開催いたしました【2】
先週に引き続きまして、贈呈式の模様をお伝えいたします。
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選考委員のお一人・周防正行さんからの素晴らしい祝辞に続きまして、正賞の盾と、副賞の賞金100万円の贈呈が行われました。
正賞と副賞
正賞は選考委員の南伸坊さんから、副賞は宮本信子館長から、受賞者である清水ミチコさんへ。
正賞の贈呈
副賞の贈呈
そして今回の受賞者である、清水ミチコさんからのスピーチです!
受賞者・清水ミチコさんのスピーチ
" 今日は、伊丹十三賞をいただきまして、本当に心から感謝します。
また、お忙しいなかこんなにお集まりくださって、ありがとうございます。"
受賞者スピーチをする清水さん
●今回の受賞理由となった、YouTubeでの活動
" 私の表現する中身が、ゴールもないし、これが正解だっていうものもないものですから、今までも、笑いながらではあるんですけど、「このままでいいのかな」という一抹の不安を抱えながら歩いてきたようなところがあって。
コロナ禍において自分の仕事が激減しまして、ライブもないし、テレビもないということで――それで「自分は何をしたかったんだろうか」と考えたり、「そもそも表現したかったっけ」ということで自分なりに考えたんですね。
それでYouTubeという媒体があるということでやってみたら、いままでの自分の作品を出したり、昨日見た面白そうな政治家の声をトライして流したりするうちに、「そういえば自分はちっちゃい頃から、誰に頼まれるわけでもなく、自分の世界に入っていって誰かに耽溺するのがすごく好きだった」っていうことが明確になったんですね。"
●伊丹十三賞の受賞は「本当に嬉しかったです」
" だけど、こういう芸風なので、ひんしゅくを買うことはあっても何か賞をいただけるというのはすごくほど遠い存在だと思っていたので――この賞は本当にびっくりしたし、重みが、他の人とは違うと思うんですね。本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
そして「これからも好きなことをやっていいよ」って言われたような気がしました。
なので、これから私ではなく「3人の人」からスピーチをしたいと思います(場内笑い・拍手)。"
● 清水さんによる " 3人 "のスピーチ
" 桃井かおりさん " より
「えっとさぁ、勘違いしないでいただきたいんだけど、この伊丹十三賞を受賞したのは清水ミチコなんかじゃなくて、あたしたちレパートリーのほうなわけ。
感謝とか謝罪とか、そういうことをしっかりしていただきたいのは、あたしたちのほうだから、そこのところ、よろしくお願いします。マスコミのみなさんもよろしく。」
" 瀬戸内寂聴さん " より
「はい皆さん、今日はね、ようこそいらっしゃいましたね。
振り返ってみますとね、今年もほとんど終わりでしょ。あと2か月も切ってしまったんですよ。あっという間でしょ。
そんなに忙しい中にね、皆さんようこそいらっしゃいました。ほんとにありがたいなと思っております。
清水ミチコさんもね、伊丹十三賞なんていう大きい賞をもらったわけですけれども、これに驕らずにね、自分に対して驕らない、そして賞金のほうは人に対して奢らないということで「おごらない」人生をね、まっとうしていただきたいなというふうに思っております。
本日はほんとうにおめでとうございました。そしてありがとうございました。」
" 小池百合子都知事 " より
「いまご紹介にあずかりました小池でございます。
このように区切ってお話するというポイントがございますけれども、審査員の皆さん、それから関係者の方々、お願いしたいことがありまして。今年令和3年ですよね(指で3を示す)、伊丹十三賞(同)、十三回目(同)ということで、3が三つ重なっているんですよね。
わたくしは、口を酸っぱくして『3密を避けて』というふうにお願い申し上げておりましたので、ぜひ次回からはこれを回避すべく、よろしくお願いいたします。東京都からの厚いお願いでございました。」
"ありがとうございました!" (場内拍手)
―――上記でそのお名前をご紹介させていただいた
瀬戸内寂聴さんが、11月9日にご逝去されました。
謹んでお悔やみを申し上げますとともに、
心よりご冥福をお祈りいたします。
宮本信子館長あいさつ
" 楽しいスピーチ、ありがとうございました(場内拍手)。清水さん、本当におめでとうございます。
受賞発表のあと、いろんなところで(受賞について)お話してくださいまして、私本当にうれしかったです。ありがとうございます。
去年は、宮藤官九郎さんが受賞されましたけれども、何もできませんでした。本当に残念だったんですけれども...ですから私、宮藤さんがちょうど出演なさっていたPARCO劇場のロビーに行って、ロビーの中で、宮藤さんに正賞と副賞をお渡ししました。そんなことがありました。(その時の様子はこちら)
でも今日は、リモートで、マスコミの皆さま関係者の皆さまと、密を避けてこうして贈呈式ができますことを本当に嬉しく思っております。
あいさつをする宮本館長と、じっと聴き入る清水さん
清水さん、ますますのご活躍を、心からお祈りしております。
今日はまことにありがとうございました。おめでとうございます。"(場内拍手)
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清水さんならではのユーモアあふれるスピーチ、本当に素晴らしかったです!
今回、贈呈式後の祝賀パーティーは残念ながら行われませんでしたが、おかげさまで終始和やかな雰囲気のなか、式典を無事に終えることができました。
清水さん、選考委員の皆さん、関係者の皆さん、この度はまことにありがとうございました。
これからも、伊丹十三賞をよろしくお願いいたします。
スタッフ:山岡
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