記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2016.05.16 開館9周年記念イベント・収蔵庫ツアー

すっかり緑の季節になりました。

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この季節の桂は、盛夏の頃の力強い緑とはちがって、若さゆえにちょっぴりはかなげで、日の光を吸い込むような色合いをしています。枝葉が風にそよぐと、これはもう格別の眺めです。

伊丹さんの誕生日にして記念館の開館記念日である5月15日。今年もまた、さわやかな気持ちで特別な日を迎えることができました。
2007年の開館からの9年間にお越しくださったすべてのお客様へお礼申しあげますとともに、こんないい日に生まれてくれた伊丹さんにも感謝です。

開館9周年記念イベントとして、ささやかではございますが、5月13日・14日・15日の3日間、各日2回の計6回、収蔵庫ツアーを開催いたしました。

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記念館の収蔵庫の2階は、伊丹十三の愛用品や衣類、蔵書などを"展示風"に収蔵し、自宅の一室の再現コーナーもある、ちょっと変わったスペースなのです。事前にご応募くださったお客様と伊丹さんについておしゃべりしながら1時間ばかりご案内する、そんな催しです。
(たくさんのご応募をいただきましたので、残念ながらご落選となってしまった方もいらっしゃいました。まことに申し訳ありません。またぜひご応募にトライしてください!)

本日の記念館便りは、頂戴したご感想をもとに、一部収蔵品の写真もまじえて、収蔵庫ツアーのレポートをいたします。

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楽しかったです。熱中すること、自分のものにすること、自分の生活も見直したいと思いました。もう一度映画を観たいと思います。もっと活躍していただきたかったな、と改めて思いました。

愛用品や私服、自宅の再現等、展示室よりもさらに伊丹さんの生活の様子が分かり、大変興味深かったです。面白く拝見することができました。

初めて入館しました。一六タルトのCMで存じており、監督した映画も知っておりましたが、多趣味でかつ才能があふれている方だったのだと、早逝を残念に思います。展示品の入れ替えに合わせて、再度訪れたいと思います。

初めて訪れ、建築、収蔵庫にあるもの、興味深く拝見しました。
作品はあまり観たことがありませんが、ツアーで拝見した衣装を目に焼きつけたので、近いうちにDVDで鑑賞したいと思いました。

普段は公開されていない収蔵庫の中を見られて本当に感激しました。詳しい説明やエピソードを聞けて楽しかったです。また来年も応募します!

やっとこの収蔵庫ツアーに足を運ぶことができました。今日で来館三度目ですが、いつか朝からどっぶりと浸りにまいります。伊丹さんは私の人生の師。宮本さんは私の憧れの女性です。

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初めての来館が収蔵庫ツアー。なんと幸せなことでしょう。松山南高の大先輩である伊丹十三さんは、ずっと気になる素敵な方でした。収蔵庫ツアーで伊丹さんの心意気や暮らしぶりに、少しだけ触れられた気がします。
私自身、家庭の事情で自分の時間がなかなか取れない毎日でしたが、少しずつ時間が増えてきました。またゆっくりと訪れたいと思います。

第二の展示室のように見やすく置かれていただけでなく、自宅のダイニングルームの再現のように、伊丹さん一家の雰囲気も感じることのできる、いい収蔵庫でした。ガラスを隔ててでなく、イラストの原画や直筆原稿や衣装、小物が見られたのも幸いです。

すばらしい収蔵品を見ることができて感激しました。展示の仕方も工夫されていて、見やすかったです。
このツアーに参加することが決まって『ヨーロッパ退屈日記』を読み始めました。まるで伊丹さんがすぐそこで話しているようです。あの時代に書かれたとは、と感心しています。もう新しい映画が観られないのが残念でたまりません。

ひとつひとつの物にすごくこだわってコレクションされていたことが伝わってきました。今回参加させていただいて、又、改めて伊丹先生の人物像を再発見させていただいたと同時に、魅力的な方だなと思いました。伊丹先生の人生に触れることができて本当に嬉しく幸福(しあわせ)でした。又、参加させていただきたいです。

念願の収蔵庫ツアー、非常に楽しませていただきました。知らなかった伊丹氏の生活の一部を覗き見ることができました。想像以上の変人(勿論良い意味で)でした。また訪問したいと思います。

映画、物への愛情が強く感じられました。そしてお父様(万作先生)へも......。気に入ったデザイン、物を使い続けること、見習いたいと思ってもなかなかできない。これからの生活、仕事への心がまえとしていきたいと思います。
p.s.『お葬式』の予告編、シリアスなトルコ映画『路』の上映前で印象に残っています。

今日は、前から来たかった収蔵庫ツアーに来られて、とても、うれしかったです。手回し式のイラスト閲覧台などがある展示室も楽しめましたが、収蔵庫では、伊丹さんの仕事や、作品に対する考え方にふれられて、とてもよかったです。

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収蔵庫と言うと、倉庫のようなものだと思っていましたが、全く予想に反して、伊丹さんのテーマパークのような楽しい世界だったので、大変「お得」な気持ちになりました。モノ、本、生活用品の収蔵庫での展示は、展示室とは又違った印象で、より身近に伊丹さんを感じることができました。
今後も伊丹さんに関係する新しい物品等が見つかれば、ぜひ収集して展示していただければ幸いです。

今回のツアーで十三氏の人柄が何となく伝わり、貴重な体験をさせて頂きました。

今回初めて参加させていただきました。「マルチな才能」の一言では足りない、伊丹さんのお人柄にもせまれる貴重な60分でした。来週末はゆっくりと映画のDVDを鑑賞して過ごしたいと思います。

伊丹さんの蔵書が特に興味深かった。料理が大好きな所やこだわりを持つ所など収蔵庫から改めて感じることができた。靴のBefore/Afterが見られたことがとても貴重だった。また、山口瞳さんの本を古本屋で購入してツアーで紹介するスタッフさんから伊丹愛を感じた。

二度目の参加ですが、伊丹さんのことはもっともっと知りたいし、感じたいと思っています。近づくとしんどいだろう、けど、遠くからずっと見ていたい人だと思って記念館に来ています。

松山が好きで引越しして来ましたら、ドライブ中にこの記念館を知りました。そして、今日も親切な案内を受け、楽しみが増えました。

昨年亡くなった母と同年代だったとは......。母も映画を観たりしておりました。一緒に伺えたらと思わずにはいられませんでした。大阪から福岡へ、そして松山での暮らしが始まって3週間です。又、是非伺わせて頂きます。

湯河原のご自宅に伊丹さんがお留守のときにお邪魔したような、とても不思議な気持ちになりました。伊丹さんのこだわった「モノ」のオーラがひしひしと伝わってきました。

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開館記念日のたびに開催してきましたので、今年で9回目になりました。(※春と秋にはメンバーズカード会員限定のツアーもございます。)
初めの何年かはお話できることがほんとうに少なくて、伊丹プロダクションの社長でもある玉置館長代行にすがりついてガイドをお願いしたこともありました。

今では、お客様とのひとときを楽しみながら進められるようになりましたし、ある種、年に一度の"成果報告"や"学習発表会"のように捉えて張り切って臨んでいますが、それぞれの方の「伊丹さん像」や「伊丹さんと記念館のどんなところを好いてくださっているか」、それから、自分の勉強不足な分野のことでお詳しい方がいらっしゃったときなどなど、お客様から教えていただくことがたくさんあります。

記念館のごくご近所から、ご遠方から、長年のファンの方、最近伊丹さんに興味を持ち始めてくださった方、初めてのご来館の方、何度もお越しくださっている方、どなた様も、まことにありがとうございました。
今回のツアーの経験は、必ずや、今後のツアーを充実させるための糧にいたします。

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これからもジワジワと成長を続けられるようにスタッフ一同励んでまいりますので、10年目の伊丹十三記念館、引き続きどうぞよろしくお願い申しあげます。

記念イベントの無料開館と収蔵庫ツアーは終了いたしましたが、グッズショップ・オンラインショップでの期間限定プレゼントは5月いっぱい続けます!

学芸員:中野

*******お知らせ******

宮本信子館長が"出勤"いたします!

日時:6月2日(木)11時頃~16時頃

当日の状況により、滞在時間は変更になることがありますのでご了承ください。
館長&スタッフ一同、皆様のご来館を楽しみにお待ちしております。