記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2025.07.21 第17回伊丹十三賞の受賞者が決定いたしました!

連日最高気温が30度を越える真夏日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

記念館では7月に入って2週間ほどあまり雨が降らず、中庭などの水やりに四苦八苦しておりましたが、先週はまとまった雨が降ったので一安心したところです。

 

さて、本日は嬉しいご報告をさせていただきます。新聞やウェブサイト、記念館のホームページなどをご覧くださり、すでにご存知の方もいらっしゃることと思いますが、7月17日(木)に第17回伊丹十三賞の受賞者を発表いたしました。

 

※「伊丹十三賞」は、" あらゆる文化活動に興味を持ちつづけ、新しい才能にも敏感であった伊丹十三が、「これはネ、たいしたもんだと唸りましたね」と呟きながら膝を叩いたであろう人と作品 " に贈らせていただいている賞です。

 

第17回伊丹十三賞をご受賞くださいましたのは、編集者・評論家としてご活躍されている山田五郎(やまだ・ごろう)さんです!

 

 s-山田五郎様 お写真.jpg

 

【プロフィール】

1958年12月5日、東京都生まれ。上智大学文学部卒業後、講談社に入社し、『Hot-Dog PRESS』編集長などを経て2004年に独立。美術・時計・街づくりに関する執筆・講演活動を続け、『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)はじめTV番組にも出演。美術を解説するYouTube『山田五郎 オトナの教養講座』はチャンネル登録者数72万人(2025年7月現在)。著書に『めちゃくちゃわかるよ!印象派』(ダイヤモンド社)、『闇の西洋絵画史』全10巻(創土社)、『機械式時計大全』(講談社)など。

 

【授賞理由】

美術を対話的に掘り下げるインターネット番組「山田五郎 オトナの教養講座」の斬新さ、おもしろさに対して

 

皆さま、山田さんのYouTube「山田五郎 オトナの教養講座」をご覧になったことはございますでしょうか。

わたくしは、ほとんど拝見したことがなく、今回のご受賞をきっかけに頻繁に動画を見るようになりました。

山田さんのYouTubeチャンネルでは主に美術をテーマに取り扱っているのですが、取り上げられる美術品についてあまり詳しくない人にもわかりやすく説明されており、大変面白い内容になっています。絵画一つの説明でも、技法や歴史的観点、描き手の背景なども押さえているので、なぜその絵画が評価され人気になったかなど、楽しみながら学ぶことが出来ます。

チャンネル名に「教養講座」と入っておりますので少し堅苦しい印象を持ってしまいますが、映像に映る山田さんと画面の外にいるスタッフとのやり取りが頻繁にありますので、一方的に講義を聞いているというよりは、グループディスカッションに混ぜてもらっているような気持ちになり、とても楽しいです。

気になった方はぜひ、山田五郎さんのYouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」をご覧ください。

 

YouTubeチャンネルはこちらよりご覧いただけます。↓

https://www.youtube.com/channel/UCq1r8Nq3nwI9VhvyiwcpF2w

 

山田さんはこの度の受賞を大変喜んでくださり、下のようにコメントを寄せてくださいました。

 

【受賞コメント】

伊丹十三さんは、私たちの世代にとってまさに"モノンクル"。言葉やデザインや映像で思いを表現して人に伝えることの素晴らしさを楽しく教え、あんな大人になりたいと憧れさせてくれた素敵なおじさんでした。そんな恩人のご尊名を掲げた賞を思いがけず頂戴する栄誉に浴し、驚愕と恐縮に震えております。もはやおじさんならぬおじいちゃんの歳になり、大病と闘う中でのこの受賞は、まだまだ生きて伊丹十三が教えてくれたことを少しでも後代に伝えていけという、最高の励ましとなりました。宮本信子館長と選考委員の皆様に、心から感謝いたします。

 

※伊丹十三賞概要や歴代の受賞者はこちらから↓

 https://itami-kinenkan.jp/award/index.html

※特設ページも是非ご覧ください。↓

 https://itami-kinenkan.jp/award/award17.html

 

贈呈式は秋ごろを予定しております。贈呈式の模様は記念館便りにてレポートさせていただきますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

 

学芸員:橘