こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2024.12.09 山口祐加さん、企画展に登場!
館庭の落葉が進んで、木々の枝ぶりが随分とはっきり見えるようになってきました。
皆様おなじみ、中庭の桂です
木がこの状態ということは――
ハイ、地面はこの有様です。
この日は45リットルのゴミ袋3つ分、かき集めました
いずれ終わりがくることだと分かっていても、落ち葉との闘いの日々につきまとう果てしない感じ、独特のものがありますねぇ。
黙々と作業をしていると、何となく視界に入った桂の落ち葉の中に、思っていたより大きなものがあってビックリ、なんてことも。
見上げると、日当たりの加減なのか、高い枝では葉の成長が進んでいたようです。葉が茂っている季節には上のほうの葉はあまり見えず気に留めていなかったのですが、落ちてきてくれたから気付くことができた、と言っておきましょう。
右が"スタンダートサイズ" だと思っていた大きさで
葉の直径約4cm、左は約8cm
そんな発見をして時の流れに感じ入ったり、まあまあ楽しみながらやってます。
雨上がりの朝は、靴の裏で"のし落ち葉"ができあがります
(靴から剥がれたと気付かず回廊に落ちているのを初めて見た時は
「新種の生物か!?」とこれまたビックリしたものです)
さて、12月1日(日)、企画展『伊丹十三の「食べたり、呑んだり、作ったり。」』のスペシャル映像コーナー「伊丹レシピ、私流。」に新作が登場しました。
自炊料理家の山口祐加さんが「映画『タンポポ』の朝食」作りをご披露くださるスライドショーです。
『タンポポ』の朝食、印象深くご記憶なさっている方が多いのではないでしょうか。
「カーチャンもすごいよ。カーチャンの作った料理はうまいからねえ」
「うん、うまい。こんなうまい漬物食ったのは、
十何年ぶりだ。この漬物なんか日本一だ」
家庭的かつ庶民的な手作りの朝ごはんをみんなでパクパク――豪華な料理や珍しい食べ物がたくさん登場する『タンポポ』ですが、実は、私が最も「たまらーーん!」となるのはこの場面なんですよね......ああ、おひつのごはん、お味噌汁、アジの干物、海苔......お漬物に納豆そして大根おろし......!!
山口さんはこの場面を「日本食卓遺産」と呼んで、今回のスライドショーのメニューに選んでくださいました。
自炊料理家ならではの手際と即興にはもちろんのこと、美しく使いこまれた道具にも惚れ惚れするスライドショーです。お料理を楽しくする裏技、便利グッズ、材料の驚きの再利用法まで伝授してくださっていますので、必見ですよ。
稲田俊輔さんの「サラド・ニソワーズ」(3/31まで)との二本立てでご鑑賞いただけます。どうぞお見逃しなく!
学芸員:中野
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