記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2022.02.14 伊丹さんが13歳のときに書いた文章

記念館便りにおいても度々ご紹介している伊丹さんの単行本未収録エッセイ集「ぼくの伯父さん」(つるとはな)ですが、最近この本を読んでいて改めて驚いたことがあります。


タイトルの通り、なんと伊丹さんが13歳のときに書いた文章も載っているのです。


ご存知でしたか?「父の思い出」というエッセイです。


この「父の思い出」は「ぼくの伯父さん」が発行される前にも読んだことがあり、若いころに書いた文章だというのは知っていましたが、巻末の年表を見てびっくり。


昭和22年1月、ということは伊丹さん若干13歳です。


昭和21年9月に伊丹さんの父親である伊丹万作が亡くなりました。

その翌年1月に出版された「映画藝術」という本の中で伊丹万作の追悼特集があったそうです。
その特集に寄稿したものだということです。




大変読みやすく、とにかく大人の伊丹さんが書いた文章と並んでいて全く違和感がなく、まさか13歳の伊丹さんの書いた文章だったとは。。。


伊丹さんが亡くなり20年の月日が経過してから発行されたこの「ぼくの伯父さん」ですが、中学生の伊丹さんの文章が読めるとは、そして広く皆さまにお読みいただけるとは。

一伊丹さんファンとして、そして伊丹十三記念館スタッフとして、改めて「ぼくの伯父さん」の出版に感謝した次第です。


機会があればぜひご覧ください。





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スタッフ:川又