記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2021.08.23 「キネマの神様」を観て感じたこと


先日、松竹映画100周年記念作品である山田洋次監督の「キネマの神様」を観に映画館に行ってきました。
登場人物がみんな魅力的で、観終わったあと素直に「ああ、いい映画を観たな」としみじみ思える素晴らしい作品でした。


さて、この「キネマの神様」には、当館の宮本信子館長が沢田研二さん演じる主人公ゴウの妻・淑子役で出演しています。
スクリーンに映った淑子役の館長は普段の元気ハツラツな館長とは全く違った印象で、さすが女優だなあと、毎度のことながら感心させられました。


ところで、この「キネマの神様」というのは作中では主人公ゴウの幻の映画初監督作品のタイトルでもあります。
この、ゴウが初監督作品に挑むシーンを観ながら、私は当たり前といえば当たり前のことなのですが改めて感じたことがあります。


「世の中の全ての映画監督、どんなヒットメーカーにも大監督にも必ず初監督作品がある!」

・・・ということです。


そうです、もちろん伊丹十三にも初監督作品があります。皆様ご存知「お葬式」です。
結果としては見事な映画監督デビューを果たしたわけですが、そこに至るまでには伊丹さんにもゴウ同様、様々なドラマがあったようです。


この伊丹さんの映画監督デビューについてのエピソードは新潮社から発売されている「伊丹十三の映画」や、ほぼ日こと「ほぼ日刊イトイ新聞」に2010年に特集していただいた「伊丹十三特集」の宮本信子館長や玉置泰館長代行のインタビューなどに詳しく載っておりますので、ぜひご覧いただければと思います。




20210823.JPG【画像 伊丹十三の映画】


「伊丹十三の映画」(新潮社)は こちら

ほぼ日刊イトイ新聞 「伊丹十三特集」は こちら



最後に、どんな映画も映画館で観るのがより良いと思いますが、この「キネマの神様」はスクリーンで観ていただきたくなる理由があります。ぜひ映画館でご覧いただければと思います。



スタッフ:川又