記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2020.06.01 『伊丹十三の映画』

この春、新作映画の公開延期や映画館休業といったニュースを何度か目にしました。
こういった状況ですから、映画館に足を運ぶ代わりに、これまでに公開された映画を自宅でご覧になった方も多いのではないでしょうか。伊丹映画をチョイスなさった方もいらっしゃることと存じます。

印象深い映画を観たあとは、その映画や監督にまつわる関連書籍などを読みたくなりませんか。そんなときにおすすめしたいのが、『伊丹十三の映画』(新潮社/「考える人」編集部 編/2007年)です。

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『伊丹十三の映画』には、出演俳優・関係者・スタッフなど、伊丹映画に関わった方々が当時を思い出しながら伊丹十三や伊丹映画について語ったインタビュー(総勢43名)が収められています。
監督自身のロングインタビュー(書籍『「お葬式」日記』に収録されたものの再録)もお読みいただけますよ。インタビューの中には、こんなことばがあります。


"われわれは映画を半分しか作れない。そして、残りの半分の完成を観客の配慮にゆだねるため、観客の自由に対して映画を作る、ということです。"


一度読むと忘れられないことばです。
読み応えのある一冊ですので、映画とあわせてぜひお手に取ってみてください。
伊丹十三記念館のオンラインショップでも取り扱っております。



記念館の庭では、ヤマボウシの花が咲きました。
外出時に目に入る樹木や花のうつくしさに、これまで以上に心動かされますね。

20200601_2.JPG20200601_3.JPG皆さま、どうぞご自愛専一にお過ごしくださいませ。

スタッフ:淺野