記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2017.03.06 親と子供

記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。

先週、記念館入り口横のユキヤナギが白い花をつけました。朝晩の冷え込みは続いていますが、少しずつ春らしくなってきているようですね。季節の変わり目でもありますので、体調等崩されませんよう、皆さまどうぞお気をつけください。

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さて3月から4月上旬にかけて、県外からのお客様の中には、子供さんが愛媛で進学・就職が決まり、その手続きのためにご家族またはご夫婦で愛媛に来られるという方が少なからずいらっしゃいます。
本日はそんなご家族から――特に親御さんから、「思わず涙が出ました」とのお声をいただく展示について、少しご紹介させていただきます。

 

「子供ノ誕生日ニ」   伊丹万作

 

岳彦 オメデトウ         
今日ハオマエノ誕生日ダネ
十年前ノ今日           
オマエガウマレタトキ
父ハ物置ニハイツテ       
郵便受ケヲツクツテイタ
ソノトキ父ハ嬉シサト       
心配ノアマリ
何ヲシテヨイカ          
自分ノスルコトガワカラナカツタノダヨ
スルトソノウチ          
突然オマエノ最初ノ声ガ
高ラカニ聞エテキタ
ソノ声ヲ父ハ一生忘レナイダロウ (後略)

これは、伊丹十三の父・伊丹万作が伊丹十三の10歳の誕生日に書いたものです。
当時病床にあった万作さんが息子に向けたこの言葉は、企画展「ビックリ人間 伊丹十三の吸収術」の一角にある「併設小企画 伊丹万作の人と仕事」で家族写真等と共に紹介されています。特に春のこの時期は、このコーナーをご覧になった上述のような親御さんから普段以上に「感動しました」といったお声をたくさんいただいているのです。
子供さんが何らかの節目を迎えるということで、より強く万作さんの言葉が印象に残ったり、子供さんが生まれてからこれまでのことを思い出すきっかけになったりするのだとか。
もちろん時期・年齢を問わず色々な方にご覧いただきたい展示です。ぜひ記念館で、父から子への想いを感じてみてください。

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<<宮本館長出勤のお知らせ>>

宮本館長の次回出勤が決定いたしました!お誘い合わせのうえ記念館にお越しくださいませ。

●4月9日(日)11時頃~13時頃
 ※当日の状況により、滞在時間等は変更になることがあります。

スタッフ:山岡