記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2014.08.18 宮本信子館長が出勤いたしました

8月13日・14日、宮本信子館長が出勤いたしました。当日の様子をお写真でご紹介いたします。


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記念館サイトを毎週欠かさずチェックしてくださっている方や、メンバーズカード会員の方々、夏休みの宿題を兼ねてお越しくださったお嬢さんも......!他にもさまざまなお客様が各地からご来館くださいました。皆さま、ほんとうにありがとうございました。夏の良い思い出になりましたでしょうか。

――夏の思い出といえば、子どもの頃の「夏休みの宿題」が思い浮かびます。ドリルに日記、作文、自由研究......そうそう、「俳句を詠む」という宿題もあったように記憶していますが、これは松山ならではでしょうか。

記念館の常設展示室「池内岳彦」のコーナーには、大切に保管されていた伊丹さんの小・中学校時代の観察日記や絵、作文が展示されています。

その中から、小学校三年生の時の作文の一節をご紹介いたしましょう。


「水泳遠足」
 七月二十七、八兩日は、夏季心身鍛錬の爲、三、四年が先生に連れられて、眞野へ水泳遠足に行った。七時十分三條集合、七時半發の濱大津行急行に乘った。
早く水へは入りたい心でいっぱいの僕は、ふだん「随分早いなあ」と思って眺めてゐた急行が、今日はなんだかのろのろとしてゐるやうに思はれて、僕のからだは自然に前の方へ前の方へとつき出て行って、僕の心が電車よりも先に走ってゐるやうな気がした。


夏休みの1コマでしょうか。これを小学校三年生で書いたとは、たいへんな文才ですよね。字もとっても綺麗なんです。ご覧ください。


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素晴らしいですよね。そして何より、「子どもの頃の自分は、宿題・課題に、こんなに前向きに取り組めていただろうか」と感じ入ってしまうのです。伊丹さんの作文、子どもにありがちな「イヤイヤ取り組んだ感じ」がないですよね。

夏休みも後半です。皆さんもぜひ展示室でご覧になってみてください。きっと心に残るものがあると思いますよ。

スタッフ:淺野