記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2014.06.09 伊丹さんは結構お酒が好きだったみたいです。

記念館にご来館されるお客様の中には生前の伊丹さんと一緒にお仕事をされたことがあるという方も時折いらっしゃいます。 ここ3か月ほどの間にもそういった方に2名ほどお会いしました。生前の伊丹さんに会ったことのない私は、そのようなお客様には必ず最初に「伊丹さんってどんな方でした?」と、印象を伺ってみます。 そうすると、だいたいある共通の話題が出てくるのであります。お酒です。

まず1人目のお客様は、伊丹さんと雑誌の取材のために浜松まで一緒に行かれたという編集のお仕事をされている方でしたが、このようにおっしゃていました。 「待ち合わせ場所の駅にね、缶ビールを持って現れるんですよ。昼間っから。そのビールを飲みながら電車に乗って浜松へ向かいましたよ。昼間っからお酒ですか?と、びっくりしたからよく覚えていますよ」

・・・旅行気分で仕事も楽しくなりそうなエピソードです。

 

お2人目のお客様は、伊丹さんとCMのお仕事で一緒になり、伊丹さんの当時の自宅にも行ったことがある、という方でしたが、その方は、 「ご自宅に伺うと、昼からお漬物とお酒を出してくれました。」

・・・いいCMのアイディアが浮かびそうです。

 

伊丹十三記念館のカフェ・タンポポにはそんなお酒好きであった伊丹さんが好んだお酒を厳選して置いています。京都の銘酒「桃の滴」は、行きつけのお寿司屋さんにボトルキープしていたそうですが、飲みきるとなんと自宅から自分で新しいものを持って来ていたそうです。よほど好きだったようですね。

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もちろん、この「桃の滴」もカフェ・タンポポでお召し上がり頂けます。持って来なくてもカフェ・タンポポには置いてありますから、伊丹さん!ということで、お漬物はありませんが、柿の種と一緒にお出ししていますので、お車の運転の無い方はぜひどうぞ。「伊丹さんのうちに遊びに行ったら昼間っから伊丹さんに好きなお酒を出してもらった気分」がちょっと味わえること間違いなしです。

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スタッフ:川又