こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2013.10.14 あらためて「伊丹十三賞」とは
第5回伊丹十三賞受賞記念 池上彰氏講演会を盛況のうちに終えた翌日の10月2日(水)、記念館に館長・宮本信子が出勤致しました。
【ごく一部ではございますが、当日の様子をご覧ください】
平日にも関わらず、館長出勤を楽しみにご来館くださった大勢のみなさまに、心より御礼申し上げます。
この日は、前日の講演会にご家族が参加していたというお客様もご来館くださっていました。
みなさんのお近くにも「池上さんの講演会に行ったよ!」という方はいらっしゃるかもしれません。講演会をきっかけに「伊丹十三賞とは?」と興味をお持ちくださった方も多いようで、日々記念館におりますと、賞についてのご質問をいただきます。あらためてご紹介させていただきますね。
「伊丹十三賞」は、さまざまな分野で才能を発揮し、つねに斬新、しかも本格的であった仕事によって、時代を切り拓く役割を果たした伊丹十三の遺業を記念し、2008年秋に創設いたしました。2009年より、毎年春に贈呈式を開催しております。
授賞対象は、エッセイ・ノンフィクション・翻訳・編集・料理・映画・テレビ番組・CM・俳優・イラストレーション・デザインなど...と多岐にわたりますが、これらの分野において「びっくりした」「おもしろい」「誰にでも分かる」お仕事をなさっている方 ― あらゆる文化活動に興味を持ち続け、新しい才能にも敏感であった伊丹十三が「これはネ、たいしたもんだと唸りましたね」と呟きながら膝を叩いたであろう人と作品にお贈りしております(一般公募の賞ではございません)。
選考委員は、映画監督・周防正行さん、建築家・中村好文さん、エッセイスト・平松洋子さん、イラストレーター・南伸坊さんです。
受賞者は、第1回(2009年)糸井重里さん、第2回(2010年)タモリさん、第3回(2011年)内田樹さん、第4回(2012年)森本千絵さん、そして第5回(2013年)が池上彰さんでした。
10月1日に開催した講演会は、池上さんの第5回伊丹十三賞受賞を記念しての講演会だった、というわけです。
池上さんは、4月に東京で開催した贈呈式の受賞者スピーチの中で、こんな風に語ってくださいました。私にとってとても印象深かった、スピーチの最後の部分をご紹介いたします。
私もこれまでいろんな仕事をしてきましたし、これからもいろんな仕事をしていきますけれども、伊丹さんの仕事にかける思い、情熱......あるいは、例えば『遠くへ行きたい(伊丹十三が制作に携わったテレビ番組)』なんて今でこそごく当たり前の手法ですけれども、当時はびっくりするような手法だったんですね。常に新しい映像の手法、あるいは番組作りというのを作ってこられた。その思いを、微力ながらも受け継いで仕事ができればな、と思っております。
創設して5年という若い賞ではありますが、池上さんのスピーチを拝聴し、「これまでにご受賞くださったみなさまが、賞を育ててくださっている面もあるんだなぁ」と感じました(スピーチの全文はこちらからご覧いただけます)。
第6回伊丹十三賞は、2013年1月1日~12月31日までの期間に発表された作品等の業績を対象として、2014年春にお贈りいたします。
「伊丹十三賞」にご興味をお持ちくださったみなさま、これからも温かく見守ってくださいね。
スタッフ:淺野
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