記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2011.10.10 10月10日

記念館だよりをご覧のみなさまこんにちは~!                                                                                             
今日は体育の日ですね。私が子供の頃は体育の日といえば、10月10日で運動会の日というイメージがありました。運動は得意ではありませんが、体を動かす事が好きなのと、お勉強がきらいだったので運動会は大好きな行事でした。

保育園の頃はいつもかけっこは一番でみんなからすごいね~と言われるのがうれしくてしょうがありませんでした。それが、小学校に入ったとたんビリから数えた方が早くなり、どうして~!?と初の挫折を味わいました。実は保育園時代は同い年の子が1人しかおらず、一緒に走っていたのはみんな1つ年下のお友達だったのです。保育園の頃の1歳の違いは大きく、そりゃ~1番になるよね~と気付いたのはだいぶ経ってからでした。
負けず嫌いで1番が好きな私なのですが、ふつうのかけっこでは1番は狙えないのがわかったので、小学生になってからの出場種目はもっぱら障害物競争や借り物競争でした。

私の小学校では1位~3位の人は1位2位3位と書いた大きな旗を持った6年生のお兄さんお姉さんに連れられて校長先生の前に行き、それぞれの順位のシールがもらえるのですが、それが欲しくて欲しくて、あの1位の旗を持ったお兄さんやお姉さんに手をひっぱられたくて、毎年必死でした。なかなか3位までに入れず、来年こそは!といつも悔しい思いをしていました。それが、今の時代は順位がないのが主流だと聞き、なんだか納得いかない気持ちです。今の子供たちはあの1位になった時の喜びも、友達に負けて悔しい思いも、次こそがんばるぞ!という向上心も競争心もないまま育っているのでしょうか?私自身、はじめ1番ばかりで調子に乗り、そして人に負けるという挫折を知り、そしてまた1番を目指してがんばるといういい経験ができたと思っています。がむしゃらな競争心は本来の力以上のものが出せる時もあると思います。挫折を経験していなかったら社会での挫折に立ち向かえなくなってしまいます。乗り越えてこそ、ひとまわりもふたまわりも大きな人間になれるのではないでしょうか。

お遊戯会などでも親ばかの保護者のせいで主役が何人もいるという事態になっているという話も聞きます。主役だけがすごいのではなく、それを支えるスタッフや周りのわき役がいなくては何も始まりません。名わき役がいてこそ主役は成り立つと思います。伊丹映画では個性的なわき役の方が多く、時には主役よりも目立っていたり、例えば『お葬式』をパッと思い出すと財津一郎さんがしびれをきらせてこけるシーンが出てきたり、『タンポポ』では大友柳太朗さんのラーメンを食べるシーンは印象的で当館のお客様もよくものまねをされる有名なシーンです。それぞれのわき役がいて、いろんなシーンがありひとつの物語ができるのです。えらそうな事をいってしまいましたが、少子化が進み、我が子を愛するが故に、わがままな親が急増し、逆に子供の成長の妨げになっているのではないでしょうか。大家族の子供たちはみんなたくましく生き生きしているように見えます。それぞれが自分の役割を持ち自立しているように思います。親が手や口を出さず、見守ることも教育だと思います。

うちは1人っ子なのでわがままな親にならないように気をつけなければと思っています。今年は子供の初運動会で今からそわそわしている木山でした~。

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          ちなみに今日10月10日は横にすると眉と目に見える事から「目の愛護デー」だそうです。その他にも「転倒防止の日」(ten10・とう10)「銭湯の日」(1010千十の語呂合わせ)「お好み焼きの日」(ジュージューと焼ける音から)等などなかなかおもしろい記念日がたくさんあるんですね。毎日今日は何の日かなぁと気にしてみるとおもしろい発見があるかもしれませんね。

スタッフ:木山