記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2011.08.08 「職場」としての記念館の建物について

近頃記念館はすっかり夏模様です。

シンボルツリーである桂の木はセミに好かれているのか、数えられるだけでも1本の木に30匹前後とまっています。

※最後にセミの画像を載せます。虫が苦手な方はご注意下さい。※

 

さてこれまでに何度か申し上げておりますが伊丹十三記念館の建築デザインをされたのは建築家の中村好文さんです。先日来館者が10万人を突破しましたがそのうちの数千人は中村さんのファンの方だったと言っても過言ではないほど「一番のお目当ては建築です。」という方は多くいらっしゃいます。

  

運良く仕事場が中村さんの建築物であるという、なかなかできない経験をしているわけですが実際私が職場としてこの建物で4年半近く働き一番気に入っているポイントは「収納が多い!!」ということであります。収納がたくさん備え付けてあるのでわざわざ家具を置く必要がありません。後から付け足して買った家具などは時間が経つと逆に邪魔に感じるようになってきたりしています。

 

受付2.JPG

【画像:受付の収納。壁には天井まで一面収納棚や引き出しとなっています。扉をひらくと高さの調節できる棚がついています。結構大容量です。】

 

棚アップ.JPG

【画像:高さ調節のできる棚。】

 

 

受付1.JPG【画像:受付の収納。使いやすい場所にたくさんの細かい引き出しが備え付けられています。】

 

ショップ.JPG

【画像:ショップ。壁一面に引き出しと棚が備え付けられています。】

 

受付にたくさんある「引き出し」ですが、最近あるスタッフの提案によりそれぞれのスタッフに一つづつ「○○さんの引き出し」といった感じで担当の引き出しを作ることにしてみました。「今日お休みの○○さんに郵便が届いた!○○さんの引き出しに入れておこう!」「□□さんが受付に忘れ物をしている!□□さんの引き出しに入れておこう!」とそれぞれのスタッフの引き出しに渡したいものを入れておきます。あとは各自が定期的に自分の引き出しの中身を確認をします。以前よりもスムーズに仕事も受付も片付くようになりました。 

 

引き出し.JPG【画像:受付の引き出し。浅い引き出しをスタッフの引き出しとして使用しています。】

 

とは言え、いくら収納の多い建物であるとは言ってもスペースには限りがありますので使う側の努力や工夫も大切です。「時間は作るもの」という言葉をよく聞きますが「スペースも作るもの」であると感じます。

 

本日は記念館の建物の「収納」についてしかご紹介できませんでしたが他にも中村さんのセンスや遊び心、働く人への細かい配慮を感じる場所が多々あります。それもまた近いうちに記念館便りにてご紹介させていただきたいと思います。

 

それでは、セミの画像です。苦手な方はご注意下さい。

 

セミ1.jpg

 【画像:この1枚の画像だけでクマゼミが6匹写っています。クマゼミは西日本で多くみられるセミだそうです。関東からご来館のお客様に「セミの鳴き声が違う!」とこれまでに何度か言われたことがあります。関東出身のスタッフ曰く松山のセミ(おもにクマゼミ?)は「ダミ声」なのだそうです。】

 

セミ2.JPG

【画像:クマゼミのアップ。アップで見ると結構かわいい顔をしている(?)】

 

スタッフ:川又