

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。
2008.12.20 『お葬式』の企画展示が終了しました。
12月8日をもちまして、開館以来の企画展示「メイキング オブ 『お葬式』」がご好評のうちに終了しました。
記念館企画展示室は本日12月20日から「メイキング オブ 『マルサの女』」に生まれ変わって皆様をお待ちしております。
『お葬式』の企画展の中でも大変人気のありました、『絵コンテノート』は、「映画『お葬式』シナリオつき絵コンテノート」として全篇収められたものがショップで引き続き販売されています。
伊丹十三にとって『お葬式』は初めての監督映画作品でしたので、映画を撮影する前に全篇にわたる綿密な絵コンテを作成していました。
この絵コンテを見ていると、映画というものがここまで細かく監督のイメージを再現しているものだということに大変驚きます。
演出の全てが、撮影する「流れ」の中でそうなったのではなく、撮影に入る前から伊丹十三の頭の中で計算し尽くされていたのですね。
自分のイメージやアイディアが実際に映像になっていくのはきっと気分爽快でしょうね。
そうして撮った映画が、初監督作品にしてキネマ旬報1位、日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞など、当時の数たる映画賞を総なめにしたのです。
お葬式の企画展示は終わりましたが、伊丹十三の映画監督としての出発地点ともいえるこの絵コンテノートを、今後も一人でも多くの方に見て頂きたいな、と思っています。
スタッフ:川又

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