記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2017.08.07 伊丹十三記念館のリーフレット

記念館便りでも何度かご紹介させて頂いている、伊丹十三記念館のリーフレットがこちらです。

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このリーフレットは、見開きで建築家の中村好文先生の描かれた記念館の見取り図が見られることがひとつの大きな特徴ですが、このリーフレットに載っている、宮本信子館長のメッセージがとっても素敵なのでご紹介させて頂きます。

ある昼下がり。
 中庭の草の上に、腹這いになっている人がいる。
どうやら本を読んでいるようだー。そばにシャンパンのグラス。
 近づいてみると、ナント、「伊丹十三!」
そして、「やぁ!いらっしゃい!」。少しニヤリと笑って言った。
 続けて、彼はまた、言う。
 「楽しんでいって! けっこう面白い所だよ、ここは―。
 記念館としては旨くいったネ。僕も気に入ってるんだよ。
まぁ...ごゆっくり...いやぁー(頭を掻く)よかったら、また、来てネ!」

 「伊丹十三記念館」は、隅々まで伊丹十三が感じられる、あたたかくて、気さくで、見ごたえのある記念館です。

伊丹さんの一番近くにいた宮本信子館長だからこそ書ける文章ですよね。途中で(頭を搔く)と入っているところなど、多分伊丹さんの癖で、宮本館長には目に浮かぶ光景だったのでしょう。

ちなみに、私がこの文章を初めて読んだのは、記念館で働き始めるよりも、記念館のオープンよりも前のある日のことでありました。
通りすがりに現在記念館が建っているこの場所に「伊丹十三記念館」という工事幕を見つけて、「伊丹十三の記念館ができるんだ!楽しみ!」と家に帰りすぐに「伊丹十三記念館」とインターネットで検索して、今よりももっと情報の少なかった当時の記念館のHPを見つけ、この文章を読み、記念館のオープンがより一層楽しみになったことをよく覚えています。

記念館のリーフレットは県内外さまざまな施設に設置させて頂いています。どこかで見つけた方は、是非お手にとってご覧ください。この文章を読んで、中村好文先生の記念館の見取り図を見たら、きっとすぐに伊丹十三記念館を訪れたくなることと思います!

スタッフ:川又