記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2017.01.30 大切なお知らせ

大切なお知らせです。みなさま、メモのご用意を。
2月から、日本映画専門チャンネルで伊丹十三の特集をしていただくんですが――

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いいですか、大切なことなので大きい声で言いますよ、

今週末、2月4日(土)・5日(日)は特別企画

『24時間まるごと 伊丹十三の映画』です!!

この特別企画のオープニングを飾りますのは、「タンポポ、ニューヨークへ行く」。新作のドキュメンタリー番組です。


海外でも根強い人気を誇る『タンポポ』が、昨秋から北米でリバイバル上映されています。

Tampopo_janus.jpg北米版のポスターです。ジューシーでポップですねぇ~

その初日、主演女優である宮本館長がN.Y.の映画館へ招かれて、舞台挨拶してきました。(詳しくは宮本信子オフィシャルサイトをご覧ください!)

番組では、舞台挨拶の模様、『タンポポ』のアメリカでのヒットに関わった人たちやファンへのインタビューによって、アメリカ人がこの作品をどう観るのか、どこをどう面白がるのかを追跡、空前のラーメンブームに沸くN.Y.を駆けめぐり、『タンポポ』の魅力に迫っています。
構成・演出・プロデュースは、20代の頃から伊丹十三とドキュメンタリーの現場を共にし、『タンポポ撮影日記』以来、伊丹映画の全てのメイキングを手がけた浦谷年良さんです。面白いこと間違いなし!

見ないと絶対に後悔しますよー!! スケジュール帳に、カレンダーに、大きく書いておいてくださいねーー!!

「タンポポ、ニューヨークへ行く」のあとは、伊丹映画全10作一挙放送!
タンポポ、お葬式、あげまん、~深夜の幕間もお楽しみに~、大病人、静かな生活、マルサの女、マルサの女2、ミンボーの女、スーパーの女、マルタイの女――

日本映画専門チャンネル『24時間まるごと 伊丹十三の映画』は

2月4日(土)19時からデーーース!! お見逃しなく!!

※日本映画専門チャンネルは申込みの必要な有料放送です。     
視聴方法などチャンネルに関する詳細情報はこちらをご覧ください。

さて一方、記念館の常設展示室で行っている「十三日十三時の伊丹十三映画」では、今月は『スーパーの女』(1996年)をお目にかけます。

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スーパーマーケットを心から愛するオバサンが「スーパーのためにお客様があるんじゃない! お客様のためにスーパーがあるんだ!」を合言葉に、ダメ店員たちをまとめ上げダメスーパーを立て直す、カー・チェイスありカート・チェイス(!)もあり、愉快痛快なお話です。

2月13日(月)にご入館くださった方はどなたでも、13時から常設展示室でご覧いただけます。

『タンポポ』も『スーパーの女』も「一番好き」と言ってくださる方がとっても多い作品です。お気に入りのシーンやセリフについて誰かと語り合うと、止まらなくなる映画なんですよね。

あまりにも身近で誰も不思議に思わずにいた物事に焦点を当て、当たり前に見えていたことの中にある驚きをコメディ・タッチで描く、そんな「伊丹映画らしさ」はもちろんのこと、観てよし語ってよしの二重の楽しさも味わえる『タンポポ』と『スーパーの女』。

ご自宅のテレビで、記念館で、ぜひご鑑賞くださいませ。

学芸員:中野

2017.01.23 新カラーのTシャツ、販売開始です

記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。
ついこの間正月を迎えたと思っていたら、もう1月も下旬になってしまいましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

ご存知の方も多いと思いますが、今年2017年5月15日に、伊丹十三記念館は開館10周年を迎えます。

そこで少し早めではありますが、記念館ショップでは、開館10周年を記念して新カラーのTシャツ販売を開始いたしました。
記念商品として宮本館長が選んだ色は、「赤」。 お祝いの色です!

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プリントされているのは著書『ヨーロッパ退屈日記』の「スパゲッティの正しい食べ方」の挿絵である「スパゲッティを巻くスペースを作る」という文字と、スパゲッティを巻いている手のイラストで、以前より販売している黒色Tシャツで人気のデザインを「おめでたい」イメージの明るい赤色にプリントしました。
黒色Tシャツと同様、シルエットの美しさと着やすさが特徴のDALCU製です。薄手のコットンを使用した柔らかな素材は、手触り・着心地も抜群ですよ。

他のデザインも含めて、これまで白・黒の2色で展開していたTシャツに新たに赤色が加わり、ショップも一層にぎやかになりました。
興味を持ってくださった方はもちろん、既に同じデザインの黒色をお持ちという方も、色違いでそろえてみてはいかがでしょうか?記念館ホームページ内のオンラインショップでも取り扱っていますので、ぜひチェックしてみてください!

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スタッフ:山岡

2017.01.16 メイキング映像

ご好評いただいております現在の企画展「ビックリ人間 伊丹十三の吸収術」は、昨年の12月で開始から一年が経ちました。引き続き、2017年12月上旬までの予定で開催しております。

0116_1.JPG企画展示室の様子


企画展の見どころはたくさんありますが、「メイキング映像がおもしろかった!」というご感想をよくいただきます。
現在の企画展では、『タンポポ』のメイキング「伊丹十三の『タンポポ』撮影日記」を展示上映しております(約30分にまとめたダイジェスト版)。撮影現場の様子が記録されているだけではなく、たとえば「既成の音楽をいかに効果的に使うか」など、『タンポポ』ができるまでの様子を楽しくご覧いただけます。
展示室を一巡したあとにメイキング上映コーナーに戻られて、もう一度じっくりご覧になるお客様もいらっしゃいますし、「家に帰って、もう一度『タンポポ』を観たくなりました」とお声をかけていただくこともあり、とても嬉しく存じております。

企画展で上映しているメイキング映像はダイジェスト版ですが、記念館グッズショップで販売している「伊丹十三FILM COLLECTION Blu-ray BOX Ⅱ」の特典ディスクには、メイキング全編が収録されています。

0116_2.JPG「伊丹十三FILM COLLECTION Blu-ray BOX」のⅠとⅡ


ちなみに、このBOXⅡの特典ディスクには、伊丹映画のメイキング6作品(伊丹十三の「タンポポ」撮影日記/マルサの女をマルサする/マルサの女2をマルサする/[あげまん]可愛い女の演出術/ミンボーなんて怖くない/大病人の大現場)が収録されています。豪華です!

皆さま、ぜひ現在の企画展で『タンポポ』のメイキング映像をご覧になってみてください。伊丹映画ファンの方はもちろん、まだ映画をご覧になっていない方にもおすすめです。

スタッフ:淺野

2017.01.09 映画企画 リピート開催いたします!

実は、昨年末から薄々と気付いてはいたのですが......

rblossoms_w.jpgrblossoms.jpg記念館の前を流れる川の土手です。

もう菜の花が咲いています。
いくら暖冬だと言ったって早すぎやしないでしょうか。冬本番はこれから。寒くなったときに後悔しないでしょうか。油断して咲いてしまった花たちを過酷な運命が待ち受けているに違いない、と想像されて妙に心配な1月を過しております。とは言え寒くないのはありがたい。皆様もお元気にお過ごしですか?

さて、昨年6月に開始した「十三日十三時の伊丹十三映画」も、早いもので8回目を迎えようとしています。1月13日(金)の作品は『静かな生活』(1995年)。

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女子大生のマーちゃんが知的障害を持つ兄イーヨーと支え合って過ごす、てんやわんやのお留守番の日々を描いた青春映画。てんやわんやなのに「静かな生活」とはこれいかに!?

松山東高校時代からの伊丹さんの友人にして義弟・大江健三郎さんの短篇小説集の映画化で、伊丹映画唯一の原作もの。イーヨーのモデルで大江さんのご長男・光さんが作曲した音楽がサウンドトラックに使われていて、渡部篤郎さんと佐伯日菜子さんが演じる兄妹の健気な奮闘をやさしく彩っています。
「"まじめ"っていいもんだなぁ」「若いってすばらしい」と心が洗われる、美しい作品です。鑑賞後の清々しさは、伊丹映画の中でナンバーワンではないでしょうか。

当日お配りするミニ解説は、現在、鋭意作成中でございます。
8本目ともなれば慣れたもの、チョチョイのチョイ、と言いたいところですが、あらすじって難しいですねぇ!! 解説を作るたびに(つまり毎月)痛感します。

シンプルに、でもなるべく詳しく、そして誤りのないよう、映画を観る前に読むと興味をそそり、しかしネタバレはなく、観た後に読めば楽しさを反芻できる......強欲にもそんなあらすじを目指しておりますけれども、何より「ストーリーのツボを抑えているか、エッセンスを取り違えていないか」というのが、毎回、最大の課題です。
映画本編を何度も観て、シナリオも読んで、公開当時のパンフレットを読み返して、書いては直し、削ったり、前後を入れ替えてみたり。

minibooklets7.jpgこれまでの7作品分。苦闘の跡。

「伊丹さんの映画ならば流しさえすれば必ず楽しんでいただけるのだから、私の作る解説は面白くなくてもいいや、頑張んなくてもいいや」と思わずに、自分の勉強のため、勉強すれば未来のお客様のためにもなると信じて、気合いを入れて準備させていただきます。
映画をご覧にならない方でも、十三日のご来館者様にはお配りしておりますので、ご縁あってお手元に渡りましたときには、ぜひぜひご一読くださいませ。

この「十三日十三時の伊丹十三映画」は、3月で全10作品がちょうど一巡いたしますが、来年度も開催することにいたしました。
4月の『お葬式』から3月の『マルタイの女』まで制作年順に毎月1作品ずつ、常設展示室のモニターにかけていく予定です。(5月と8月は開催いたしませんのでご注意ください)

本年も、十三日十三時は記念館に集合、よろしくお願いいたします。

  • 「映画の時間に合わせて記念館に行けないよ~」という方に朗報! 日本映画専門チャンネルで「総力特集 伊丹十三の映画」が放送されます。新作ドキュメンタリー「タンポポ NYへ行く」もぜひご覧ください。2月4日(土)の19時からは「24時間まるごと」企画です!!

学芸員:中野

2017.01.02 館長・宮本信子から新年のご挨拶

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伊丹十三記念館は5月15日で
開館10周年を迎えます。

早いものです。あっという間でした。

その節目を記念して「お祭り」を致します。
(詳細はホームページを御覧ください)
どうぞ応援よろしくお願い致します!

今年は『伊丹十三』が蘇るような、
スポットが当たるような、
そんな気がしております!

今年もよろしくお願い致します!

御来館を、スタッフ一同お待ち申し上げます。

                館長:宮本信子