記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2016.01.25 「お得」です!!

開始から1ヶ月が経ちました『ビックリ人間 伊丹十三の吸収術』展、ご好評いただいております。

bikkuri_goaisatsu.JPG

お客様からのご感想では、「刺激を受けました」というお声を多く頂戴しています。

「ヨーシがんばるぞ」という気持ちになれたとか、「伊丹さんが観た映画、今度観てみよう」と楽しみができたとか、あるいは「伊丹十三の読書の仕方が参考になった」という実用的なものもあるかもしれませんし、具体的なところはお客様によっていろいろだと思いますが、刺激を受けるということは、広く解釈いたしますと、この先への活力が湧く、ということになるでしょうか......そうだとしたら、なんとも光栄なことです。

bikkuri_foreignbooks.JPG伊丹十三の本棚にあった洋書もご紹介しています

喜んでいただけている手応えがあると、取材対応もウキウキとした気分で臨めるようになるもので、先日お受けしたご取材では、お客様のご反応も含めてあれこれと楽しくお話しするうちに、あっという間に時間が過ぎていきました。「では、最後に、この企画展への中野さんの意気込みを」とシメの言葉を求められて、ひととおりのことをお答えしてもまだ言い足りません。
それで、「文章であれ映像であれ、伊丹作品には『これ誰かに話したい』『自分もやってみたい』と受け手が思うような情報が必ず込められていたので、この展示でも、『いいこと知ったぞ、得したな』と感じていただけると嬉しいですね」と付け加えたところ、後日、バッチリ記事に......

「展覧会の記事で"得してほしい"なんて、そんな学芸員のコメント見たことないよ! もっとカッコいいこと言えばよかった!」としばらく頭を抱えたのですが、私の偽らざる思いが記者さんの心に響いたということでしょうし、サービス精神の塊・伊丹十三にならって、この際、自信を持ってどんどん追求・推進したいと思います。

暖冬との当初の長期予測はどこへやら、大寒波に震える冬になりましたが、寒さに負けずにご来館くださるお客様方のおかげで、あたたかい気持ちで過ごしております。
スタッフ一同でお待ちしておりますので、お気をつけてお越しくださいね。

学芸員:中野

2016.01.18 伊丹映画

記念館便りをご覧の皆さま、こんにちは。
冬らしく寒い日が続いていますが、お風邪などひかれていませんでしょうか。

さて、新しい年が明けてはや半月程が経ちますが、ここ記念館の年明けには、年末年始の休みに映画鑑賞をして過ごされ、その際ご覧になった伊丹映画がきっかけで「ちょっと記念館に行ってみよう」と足を運ばれるお客様がよくいらっしゃいます。
つい先日も、この年末年始に、伊丹映画をなんと10作品全部ご覧になったというご夫婦がいらっしゃいました。たまたま観た映画「タンポポ」が面白く、休みを利用して一気に鑑賞されたのだとか。お客様曰く「伊丹監督の人物像を知ると、また違った目で映画を観られて楽しいかなぁと思って」ご来館くださったそうです。

bue-ray (300x200).jpg

【上記のお客様もお持ちだった伊丹十三 FILM COLLECTION Blu-ray BOX Ⅰ/Ⅱ】

確かに、映画を制作した監督自身のこと、そのこだわりや考えを知ることは、映画自体の面白さとはまた違うワクワク感がありますよね。
それに伊丹さんは映画監督以外にも色々な「顔」を持っていますので、それがどう映画に反映されているのか、改めて映画を観返しても面白いかもしれません。

伊丹映画をご覧になった方、もちろんこれから観ようと思っている方も、ぜひ記念館にお越しいただき、「伊丹十三」記念館ならではの展示を通して様々な伊丹さんの「顔」に触れてみてください。伊丹映画をより深く楽しんでいただけると思います!

他にも、出演俳優、関係者、スタッフなど、伊丹映画に関わった方々総勢43名が伊丹十三や伊丹映画について語っている「伊丹十三の映画」(新潮社)でも、伊丹映画を違った角度から感じることができておすすめですよ。

ご興味のある方はぜひどうぞ!

eiga (300x200).jpg【伊丹十三の映画(新潮社)。オンラインショップでも取り扱っています】

スタッフ:山岡

2016.01.11 ビックリと言えば!

記念館便りをご覧の皆さま、明けましておめでとうございます。今年は2016年ですね。
ついこの間2015年を迎えたような気がしますが、大人の1年はあっという間ですね。時が経つのは早いと、お正月が来る度にビックリしています。

さて、ビックリと言えば!先月から新しい企画展「ビックリ人間 伊丹十三の吸収術」がスタートしました。ご来館のお客様から大変ご好評を頂いております。様々な異文化に驚き、その驚きをどんなふうに自分のものにしていったか。伊丹さんみたいな人がどうやって出来上がったのか。興味はありませんか?新しい企画展をご覧になれば、きっと何か感じ取って頂けることと思います。

IMG_2545.JPG
話は変わりますがみなさん、去年は映画を何本観ましたか?
伊丹さんは1983年、映画監督としてデビューする前年ですが、なんと1年間でのべ200本以上の映画を観たそうです。本人も後に「毎日映画館にいた」と言っていたそうですが、他の仕事もあっただろうに、すごい数ですね!

新しい企画展では1983年に伊丹さんが観た映画のメモが展示されています。そのメモを見ていると「あ、この映画観たことある!懐かしい!」とか「これ前の月も観てるのにまた観てる!」とか、「意外!こんな映画も観ていたの?!」とか、いろいろ発見があって面白いですよ。お見逃しなく!

最後になりましたが、今年も伊丹十三記念館をどうぞ宜しくお願い致します。

スタッフ:川又

2016.01.04 2016年スタート

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
皆さま、新しい年の始まりをいかがお過ごしでしょうか。

2016年の伊丹十三記念館は、5月15日に開館9周年を迎えます。
本年も、多くの皆さまに良いお知らせをお届けできますよう、スタッフ一同励んでまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、2015年末の記念館便りでもお知らせいたしました通り、新企画展『ビックリ人間 伊丹十三の吸収術』がスタートいたしました。

今回の企画展では、「異文化にぶつかってビックリするのが好き」という伊丹さんが、「何に驚き、どう吸収したのか」を紹介しています。
伊丹さんが驚いたもの。それは書物や映画、育児などの日常生活......と、実にさまざまなのですが、「驚いた」だけではなくて、「どのように感心し、自分のものとして吸収したのか」までを、具体的な資料でご覧いただけるようになっています。
伊丹さんの蔵書や直筆原稿・メモなど、貴重な資料がたくさん残っているからこそ実現できた企画ですね。

exhibit_memo.JPG

伊丹さんの直筆メモの一部。
「手書きの文字」だからこそ伝わってくることもありますよね。


個人的には、伊丹さんが「驚き、感心し、吸収した様子」を辿ることで、丁寧に物事を見ることの楽しさに気づくことができました。展示を御覧になったお客様からも、「刺激を受けました」というご感想をいただいております。

exhibit_voice.JPG

貴重な音声資料を聴いていただけるコーナーもあります。


ぜひ多くのお客様にご覧いただきたく存じております。
本年も皆さまのご来館を、スタッフ一同楽しみにお待ちしております。

スタッフ:淺野

2016.01.02 館長・宮本信子から新年のご挨拶

aisatu (250x193).jpg

桂の木が大きくなって年月を感じます。
本当に綺麗な中庭です!
神経が、ゆっくり溶けていくのが分ります。
是非 遊びにいらして下さいませ!


記念館、今年もよろしくお願い致します。
スタッフ一同、御来館お待ち申し上げます。

館長・宮本信子


追伸:2016年1月3日(日) 午後21時~23時30分
フジテレビ放送 「坊っちゃん」
私は清の役で出演します。