記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2013.06.03 開館6周年記念収蔵庫ツアー開催のご報告

霧雨の朝。
「すっかり梅雨ですなぁ」と館の植木を見回っておりましたら、可愛いさえずりが聞こえてきました。オヤ、メジロではありませんか。
メジロちゃんがいるということは、甘い美味しいものがあるはず......

おおっ、ヤマザクラにサクランボが!

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おお~ぅ、他のヤマザクラにも! こりゃ豊作!

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さて、お味は......

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に、苦い......(そっと土に埋める)

......失礼いたしました。そんなこんなの6月の記念館でございます。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さて、先月のことになってしまいましたが、今年もまた、開館記念日ウィーク恒例のイベント「収蔵庫ツアー」を5月15日(水)~19日(日)の5日間、開催いたしました。

伊丹さんの愛用品や原稿などが「展示風」に収蔵されているスペースをご案内するこのツアーでは、こんなものや

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こんなものや

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こんなものを

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こんなふうに

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ご覧いただきました。

ご参加くださった30名様、まことにありがとうございました。お楽しみいただけましたでしょうか?
たくさんのご応募をいただきましたため抽選とさせていただき、ご落選となった方多数。大変申し訳ありません。これに懲りずに次の機会にも名乗りを上げてくださいましたら幸いに存じます。

以下、ご参加くださったお客様から頂戴したご感想をご紹介させていただきます。

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自分の本箱にあった本と同じ本が本棚にあったのが楽しかった。昔のビデオデッキなどやコンパクトカメラなどがあり、原稿はワープロでなくて鉛筆やシャープペンシルを使うアナログなようで、デジタルな最新のものを取り入れる事はさすが伊丹十三だと思った。

初めて拝見させて頂き、大切に保存されていて感動いたしました。伊丹十三さんの活躍を思い起こさせて頂き、又読み直したいと思っています。

伊丹十三さんのツアー初めて見せて頂き大変うれしくありがとうございました。使用していたそのままの本、服、家具その他沢山のイラスト等、絵心にもびっくりしました。きれいに保存しているのに感動しました。

伊丹十三記念館の中にあっていつも公開出来ないのはもったいない。いつでも見れる様にしたらいいと思う。

何か1つの事を追求していく事がすばらしい事だと思います。私自身は凡人であり、何のとりえもなく、ただただ1日がすぎていくのみですが、今日からは、何でもよいから、深く考えたり、できる事を探してみたいと感じました。ツアーに参加してよかったです。ありがとうございました。

伊丹十三さんの生前の愛用品のきれいさに、とても物を大事にされる方だったことを感じました。イラスト、デッサンの素晴らしさは、お父様の万作さんのDNAを受け継がれているのだと強く感じました。ますます伊丹十三さんのワールドに引き込まれてしまいました。

今、36才です。中学のころにビデオショップでかりて休日に友人とあつまってビデオをみるのが流行ってました。そのころ『マルサの女』、『あげまん』等みていました。あれ以来、監督が亡くなられて再び映画をみることもありませんでしたが、またみてみます。夏ばっぱが愛した伊丹十三をこの年齢になってもう一度みてみたいです。夫婦っていいですね。子育てにも興味があったということが意外でした。

記念館に来たのも初めてでしたが、あらためて色んな才能をもっていた方だったと楽しく拝見できました。色々整理されて詳しい説明もきく事ができ、本や映画ももう一度見ようと思いました。

「ヨーロッパ退屈日記」「女たちよ」から伊丹さんの著作は大体読んでいますが、1Fの常設展だけでは少し物足らなさを感じていましたが、今回の収蔵庫ツアーに参加して、物足らなさを払拭できました。伊丹さんの人となりがよくわかりました。70才をすぎて撮る伊丹さんの映画をみてみたかったです。

伊丹十三の世界を満喫!!伊丹さんが伊予弁で話しかけてくるような温もりが感じられた。出来れば毎年見学し、伊丹さんの知と情と機微に触れ心のカタルシスとしたい。

初めて母と一緒に来ました。松山に住んでいながら、ここに来ることになったきっかけは、めったに拝見することのできない品々をみたかったからです。おもしろかったです。十三さんは、一六タルトのCMがインパクトに残っています。私は、映画は、タイトルを2~3個知ってるだけで、申し訳ありません。宮本さんは、朝ドラ『まんてん』?だったかな?宇宙飛行士の話と『あまちゃん』の夏バッパをTVでみてます。朝ドラ好きで、いつもみてます。夏バッパは、玲奈ちゃん演じるアキちゃんとどんな感じで話するのかな?夏バッパのキャラは、すごい好きです。9月末まで、楽しみにみてますので、撮影がんばってください。

本日は、たいへん貴重なものを見せていただき、たいへん感激しています。一度はきてみたかったので...。また、朝の番組「あまちゃん」を見せていただき、楽しみにしています。がんばって下さい。家庭料理を作っていたとのこと。そのレシピ等もみてみたいなあ...(テレビで放送されてたので...)。

今日お二階を拝見いたしまして感動しております。物持がよく何でも取り組んで一生懸命の生き方をされたのですね。本の多さにもおどろきです。信子様、連続テレビ「あまちゃん」毎日楽しく見ております。お声とお話の上手さにうっとりです。

本日はお世話になりました。倉庫というイメージがあったので、部屋を再現したり、きちんと整理されていて驚きました。欲を言えば、もっと来場者に公開して頂きたいというのが本音です。もしくは、このようなツアーを沢山設定して頂くとか。隠されているお宝もったいないです。※精神分析の本、読んでみたいと思います。ありがとうございました。

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貴重な収蔵品を見せていただきありがとうございました。伊丹監督の生活が垣間見えて非常に興味深かったです。映画監督時代の台本のコピーでもいいので台本の中を自由に見れるか画コンテをもっと見れると更にうれしいです。貴重な体験をありがとうございました。

静かな生活を初めて見て伊丹さんのファンになりました。以前から来たいと思っていた記念館に来られて、収蔵庫の中を見せて頂けて、大変伊丹さんに近づけた気分になりました。ありがとうございました。美しく収納することを私も心がけたいです。

どんなものが収蔵されているのか、わくわくとこの日を楽しみにしていました。特に印象に残ったのは衣装と洋服(否、中華服か)です。自分に似合うものを見つけて、あつらえていたことやスウォッチをあわせていたエピソードなど、伊丹さんの生前の様子がわかる数々の解説を楽しくうかがいました。また映画を見直したいです!宮本館長、『あまちゃん』を見て笑ったり泣いたりしながら、1日の疲れを癒しています。朝ドラ史上No.1のおもしろさすばらしさです!!!

楽しく拝見させて頂きました。多才な人物の基礎となる品であったり、不思議な品であったり、興味をひかれました。

収蔵庫見せていただいて胸一杯でございます。ますます大ファンになりました。私もこれからの人生を大切に1日1日を生きてゆこうと思いました。松山のこの地にこういう館を建てて下さりありがとうございました。又家族で来たいと思っております。

大変感動しました。十三氏の声が今聞こえて来そうです。日本の、いや、世界のリーダーとしてもっと長く生きていてほしかったです。

常設展示では見られない台本や作品に関する備品、遺品等を見ることができ、大変楽しい時間を過ごせました。人に情報を伝えることに心血を注いでいたのだなあと思い、改めて伊丹十三という人物の面白さを知りました。ありがとうございました。(宮本様、母がファンで朝ドラ毎朝楽しく見ております)。

とてもきれいに整然と展示されていて、「収蔵庫」とは思えないくらいでした。スペイン製の椅子の脚の凝ったデザイン、数々の愛用品のこだわり方は興味深かったです。また、学芸員の方の説明が丁寧で分かりやすかったです。『家族ゲーム』の台本の落書きや、Tシャツのデザイン等ネコへの愛着、あったかい気持ちが伝わってきて人間らしい伊丹十三氏に親近感を覚えました。ふだんは目にできない品々、自宅部屋の再現etcいろいろ見せていただいてありがとうございました。機会があればまた参加させてください。作品をもう一度見直そうと思います。

好奇心満載の私が、普段見られない展示を見せていただけて嬉しいです。私、旧姓が伊丹です。伊丹十三さんは芸名ですが、説明の中野さんが「伊丹さんが...伊丹さんが...」と言われると、こそばゆく若い頃と重ねながら充実した時間を過ごさせていただきました。主人と共有の日曜日が結婚34年目のアクセントになりました。今日という日は、じぇじぇじぇです!!


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「周年記念」の収蔵庫ツアーも、おかげさまで6回目を終えました。
お客様方とおしゃべりしながらご案内させていただくので、私も毎回楽しませていただいております。

ああ、思い返せば3回目ぐらいまでは、分からないことだらけでお話しできることが少なく、出てくるものは汗ばかり、というほどにアセりまくっておりました。年々、話題のストックを増やしてきて、1時間程度のご案内ができるようになりましたが(とはいえ汗はやっぱり出てしまうんですけどね...)、その分あの頃のいたらなさが悔やまれて、過去にご参加くださったお客様には申し訳ない思いがいたします。

そういうわけで、心の中でお礼とお詫びを申しあげつつ、「6周年かぁ...そりゃサクランボも実りますわねぇ...苦いけど!」と時の流れに感じ入りつつ、庭の緑を愛でております。雨の日は風情が増して、これまたすばらしいのです。

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7年目に入りました伊丹十三記念館、引き続きよろしくお願い申しあげます。
晴れの日も雨の日も、お待ちしております。


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<お知らせ>

今年の6月6日に創刊15周年を迎える「ほぼ日刊イトイ新聞」から、展覧会のお知らせをいただきました。

ほぼ日が「はたらく」ことを考える。はたらきたい展。
 会期:2013年6月6日(木)~17日(月)
 時間:10時~21時(初日と最終日は18時閉場/入場は閉場30分前まで)
 会場:パルコミュージアム(渋谷パルコパート1)
 入場料:一般500円、学生400円、小学生以下無料

世界中の実にさまざまな方々の「はたらく」、そして、ほぼ日を作り続けてきた乗組員のみなさんの「はたらく」を紹介することによって、次の時代の新しい「はたらきかた」をいっしょに考えてみましょう、という展覧会なのだそうです。おもしろそうですねぇ。(ほぼ日の「就職論」「仕事論」ファンの私にはたまらない企画です!)

2009年、糸井重里さんの第1回伊丹十三賞ご受賞をきっかけに組んでいただいた『伊丹十三特集』での宮本館長のお話しの中で印象的だったあの「ひとこと」も、この展覧会でふたたびご紹介くださるそうですよ。

東京方面にお住まいの方、お出かけのご予定がおありの方、ぜひご覧ください!
「遠くて行けないよ~」という方は、アンケートでぜひご参加を!

学芸員:中野