記念館便り ― 記念館からみなさまへ

記念館便り

こちらでは記念館の最新の情報や近況、そして学芸員やスタッフによる日々のちょっとした出来事など、あまり形を決めずに様々な事を掲載していきます。

2011.05.23 開館4周年のご報告いろいろ

5月15日の日曜日、伊丹十三78歳のお誕生日。開館4周年記念日を迎えました。
これまでにご来館くださった9万9千人ものお客様、いつもお力添えくださる皆様に、厚くお礼申しあげます。

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1.企画展示を一部入れ替えました

sakuragari_s.jpg4周年を目前に控えた5月上旬、ご好評いただいております企画展「父と子 — 伊丹十三が語る父・伊丹万作の人と芸術 —」の展示品を一部入れ替えました。
こちらは、伊丹万作が昭和2年に描いた《櫻狩り》です。町立久万美術館からお借りして、7月11日(月)まで展示しております。(櫻狩りの写真)
いい絵です...しみじみと。当館に展示させていただけて、嬉しいなぁ?。企画展示室に松山中学の友人たちとの友情から生まれた絵が3点並んでいるのも、いやぁ、ホントに嬉しいです。
この企画展は、展示品を一部入れ替えながら来年12月まで続ける予定ですが、《櫻狩り》は期間限定で展示させていただいている作品ですので、ぜひお早めにお越しくださいませ。(詳しくはこちらをご覧ください)

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2.収蔵庫ツアーを開催いたしました

開館記念日名物の収蔵庫ツアー、今年も5月14日(土)?16日(月)の3日間、1日2回、開催いたしました。

syuzoko.JPG当館の収蔵庫は、2階部分がこのように「展示風」の収蔵スペースになっております。伊丹十三が自宅や事務所で使用・保管していたものをディスプレイしている、一風変わった収蔵庫なのです。
そう広くはないスペースで、いろいろの逸話をご紹介しながらのツアーなので、各回6名様までの定員制・事前応募制とさせていただいております。

収蔵庫の中の「直筆原稿・メモ類」、「愛用品」、「湯河原のお家の一室の再現」、「蔵書」、「衣類・服飾小物・映画衣裳」の5つのコーナーをご覧いただいた後に頂戴したご感想をご紹介いたします。

tour.JPG●「やあ、いらっしゃい」と伊丹さんに笑いかけられると思わず「ええ、こんにちは」と頭の中で思いながら、1時間の収蔵庫ツアーを楽しませて頂きました。今でも海外の地を訪れると「旅馴れて ニタリと笑う 俺の心の ドン・ジョヴァンニ」が必ず浮かんできます。

●伊丹さんのイメージに合ったよい建築です。経年の美しさを楽しみにしています。

●展示物もそうですが、建物に非常にお金を使っていらっしゃるのがよくわかります。維持費も大変でしょうネ。

●たいへん興味深く拝見させて頂きました。当時の最先端の物をいち早く取り入れている事がよくわかりました。それぞれの映画のシーンがよみがえりました。

●伊丹十三監督の映画は好きで、映画館までよく観に行ったものです。なつかしく場面がよみがえってきました。十三監督のセンスの良さに、改めて感心した次第です。

●館長さんにお会いできたことが一番でした!!収蔵庫がきれいに保管されていて感動します。今後もみなさん頑張って私たちを楽しませてくださいね。

●宮本信子さんが会うことができて感激しました。毎回新しい発見があり、楽しませていただいています。これからもよろしくお願いいたします。

●いい男すぎて日本人にしておくのはおしい人ですね。でも日本人だからなおかっこよく感じるのでしょうか?よい物をたくさん見せて頂きました。

●ただすごいの一事。凝り症で天才肌で天才だ。その上美男子。信子さんも佳人美人でお会いできて、とっても嬉しい。等身大の写真といっしょに写真とってみたい。

●本日は伊丹さんのすばらしい数々の貴重な品を間近に見ることができた事は、本当にうれしく思いました。また、映画の作品にでてきた小道具、映画を見たあの時が浮かんできました。ありがとうございました。あらためて、すばらしい方だなあ?と思いました。

●今までエッセイ本を読んで、強いこだわりの持主である事は知っていたが、収蔵庫ツアーに参加して、本に書いてある通りの方だったんだな、と思った。一つ一つが良い物(高価だろうな)と分かる品々。心底気に入って使っていたんだな、と思った。ファンとしてとっても嬉しい。今後も色々なものを見せ続けて欲しいです。

●収蔵庫を初めて見せて頂き、ここで伊丹さんが生活されていたんだ。と強くおもいました。御家族の姿が見える様です。又これだけの遺品を大切に保管されているという事は、どれだけ御家族が伊丹さんの事を思っているのかがよくわかりました。今回参加させていただき、伊丹さんへの思いもよりいっそう尊敬します。

●伊丹十三さんの愛用品を身近で見ているとイメージが変わってきました。とても家族思いで、料理を自分でされたり本棚に『じゃりん子チエ』があったりと、とても人が好きな方なんだろうなぁと思いました。何時間見ていてもあきないスペースです。また見たいと思いました。

●伊丹十三という人間が、どのようなものでつくられ、成り立っていたか、という点でも、興味深く感じられました。また、一つ一つの資料がそれぞれ洗練されたものであり、やはり、伊丹さんのセンスの良さ、美意識の高さをあらためて考えさせられました。

●4周年おめでとうございます!!パリの街を侍の姿で歩く伊丹さんの姿を見てみたかったです。収蔵庫はその中にいるだけで自分の頭がさえわたるような...そんな気持ちになりました。「三枝のホンマでっか??」と「じゃりん子チエ」は一体何の資料だったのでしょうか...気になりました。

●信子さん!お会いできて嬉しいですっ。ありがとうございます。収蔵庫で一番拝見したかったのは、食器や調理器具です。やっぱ素敵でしたー。ご一家の暮らしぶりが目に浮かぶようでした。円 camera_san.JPG卓まわりの本棚もあこがれです。

●ずっと大ファンでしたが、知らないことばかりで才能の多彩さ、深さ、徹底した勉強と、探究心。人生の生き方を深く追求した生き方に、教えられることばかりでした。一流の人はやはり違う!と感じ入るばかりです。宮本信子さんにお会いでき、大感動の一日でした。


今回は31組55名様からご応募をいただき、20組36名様にご参加いただきました。
ご近所から、ご遠方から、ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。伊丹さんを大切に思ってくださっていること、いろいろとお聞かせいただいて、とても嬉しく有り難く存じます。残念ながら今回ご落選となってしまったみなさま...申し訳ございません!これに懲りずにまた来年ご応募いただけましたらとても嬉しく存じます。(収蔵庫ツアーは毎年4月頃に募集いたします。ご興味おありの方、ぜひ来年ご応募ください。)

15、16日には宮本館長もひさしぶりに出勤、お客様とワイワイ楽しくお話しさせていただいて、ニコニコと充実の表情でありました。(近々に館長ホームページの「タンポポだより」に掲載されると思います。)

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(「よーん!」周年の記念写真です)
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3.グッズプレゼントは続行中です

4周年記念のグッズ企画は今月いっぱい続けてまいります。特典プレゼントやお得なセット、ぜひこの機会にお求めください。

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最後になりましたが...
おかげさまで無事に5年目に突入いたしました。
伊丹十三の足跡を紹介することで、これからもみなさまにいいものをお届けしたく存じております。末長くよろしくお願いいたします。
学芸員:中野